名邑十寸雄の手帖 Note of Namura Tokio

詩人・小説家、名邑十寸雄の推理小噺・怪談ジョーク・演繹推理論・映画評・文学論。「抱腹絶倒」と熱狂的な大反響。

♪ スクリューボール・ジョーク 【ブラック・ホール】

2016年10月17日 | 日記
「隊長。やっと太陽系を脱出したものの、この速度で次の惑星に出遭うのは何百年後でしょうか。退屈で仕方ありません」

「宇宙では速度の観念が異なる。丁度太陽系の引力圏を脱したから、速度が級数的に速くなるだろう」
「本当だ。宇宙船の速度計が光速レベルを差しています。次の惑星まで、4年3ケ月で到着する計算です」
「他の巨大惑星の引力圏に入ったから、更に早くなる」

「その惑星は、どの程度の大きさでしょうか」
「地球の5千兆倍の体積だ。ブラック・ホール圏内になれば、抜け出せる可能性は万に一つも無い。この宇宙船など、塵の中にいるバクテリアのその又分解原子の様なものだ」
「と云う事は、詰まり」
「宇宙船ごと、墓場行きという事だろうね」

「本当だ。真っ黒な惑星に、後5ケ月で衝突してしまいます」
「いや、速度は累乗で速くなる筈だ。残る時間は…」
「どれ位ですか。逆噴射装置と磁気性反物質で何とか対応します」
「そんなもの、何の役にも立たん。我々に遺された命は…」
「何ヶ月ですか。じらさないで教えて下さい」
「どう長くても、十」
「十と云うと、十日、十時間ですか。まさか、十分ではないでしょうね。一体、ブラック・ホールに呑み込まれるまで、後どれ位時間が残っているのですか」

「九」






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