五劫の切れ端(ごこうのきれはし)

仏教の支流と源流のつまみ食い

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三蔵法師・玄奘さんの御仕事 その壱

2005-04-05 00:07:00 | 玄奘さんのお仕事
■前回まで、観音様の御話を聞いていただきましたが、「観世音菩薩」という名前を「観自在菩薩」と訳し直したのが、三蔵法師・玄奘さんであったと申し上げました。
今回は、この玄奘さんが残した業績について、少しばかり御話します。年表を少しずつ刻みながらの説明なので、目に留まった項目を拾い読みして下さっても結構です。お忙しい方は、玄奘さんが翻訳した経典の多さを実感して下さるだけでも宜しいかと存じます。
 俗の話ですが、米国の劇作家でアーサー・ミラーという皮肉屋がおりして、アメリカのセックス・シンボルなどと持て囃(はや)されていたマリリン・モンローさんと目出度く結婚に漕ぎ付けた時のこと、「貴方の素晴らしい頭脳と私の魅力的な肉体を併せ持つ赤ちゃんがきっと生まれるわ。」と有頂天になっていたモンローさんに、このヘソ曲がりの近眼男は言ったそうです。「その逆になったら目も当てられんぞ!」

■人類の歴史の中には、時として強靭な肉体と無尽蔵の精力を併せ持ち、その肩の上に驚異的な頭脳を載っけたような人物が現れるもでございます。そういう人物が高度な倫理観を保持し続けて人類の知的遺産となるような大仕事をして下さるという奇跡も起きるようです。その代表的な人物の一人が、玄奘さんです。では、艱難辛苦(かんなんしんく)の単独留学冒険旅行から、誕生したばかりの大唐帝国に帰国(出発したのは隋王朝ですから、帰国と言うのはちょっと変です)した時点からの御話となります。……この書き方は乱暴でした。歴史上はしっかりと唐王朝が正式に発足していましたから、正確には、「まだ新王朝の基盤が安定していない時期」とすべきでした。反省です。


<645年>
1月7日 玄奘帰国。
2月1日 洛陽で太宗に謁見し西域報告書を求められる。更に還俗と高句麗遠征に同道を請われるが、玄奘は固辞する。太宗は母の菩提寺として建立した長安の弘福寺を翻訳所に提供する。


二代目の皇帝に即位したばかりの太宗は、大戦略家でしたから、西域の情勢を細大漏らさず、現場を走破した玄奘さんから直接聞きだそうと熱心に質問をしたようです。本来ならば、国法を破って「脱隋?」した玄奘さんは極刑に処せられても文句が言えない立場でしたが、太宗は法を曲げても情報が必要だったのです。更に、唐王朝の皇帝は、北方民族の一つである鮮卑系の出自を隠すように「李」姓を自称していましたから、同じ姓を持っていたと言われる伝説の老子と同じ家系に連なっている振りをして漢民族の上に違和感無く君臨しようとしたのですなあ。ですから老子を教祖とする土着宗教の道教を、熱心に信仰して見せて民の歓心を引くのに成功した反面、道教と儒教に嫌われていた外来思想である仏教に対しては、余り良い顔はしなかったのです。

■大唐帝国は、チャイナの歴史の中でも特に国際色の濃い、文化と経済の両面での発展を見たのでした。日本からの遣唐使が有名ですが、抜群の軍事力でシルクロードを安全な通商路にしたので、西からの文化流入は驚異的な質と量を誇りました。都の長安は、正に世界の中心になったのです。ですから、長安の町には無数の言語が飛び交う市場が開かれ、珍しい文物が山のように集まったのです。チャイナは強大な軍事力でしか、安定的な統一を維持できない場所で、一旦強固な安定状況が生まれると、恐るべき富と文化を吸い込む場所でもありました。その最盛期の入り口に、玄奘さんは膨大なサンスクリット語原典を象や駱駝(らくだ)に載せて帰国したのです。西域に対する警備を仰せつかって、シルクロード上に直線的に並べられた要塞基地や狼煙(のろし)台から、東に向かって来る玄奘一行の情報が次々と長安に齎(もたら)されて、都中で歓声が上がったと、玄奘さんの伝記には書かれています。

■実際の玄奘さんは、孫悟空も猪八戒も連れていませんでした。単身でシルクロードに挑み、砂漠や草原の支配者達と交渉しながら、仏教信仰ネット・ワークを唯一の頼りとしてインドへの旅を進めたのです。トルコ系の言語が入り組んでいる地域ですから、支配者達から通訳を用立てて貰いながらの旅だったようです。自分の目で見た様子に加えて、こうした土地の事情に通じた者達から得た情報が、後の『大唐西域記』という大著に詰め込まれました。
今では東洋文庫などに収められていて、簡単に全文を読むことが出来ますが、研究者の中には、現存する『大唐西域記』は玄奘さんが太宗に献じたオリジナル作品ではないのではないか?と疑っている方がいらっしゃいます。つまり、極一部の高級官僚と皇帝だけが独占して極秘扱いになった箇所が、宮廷の奥深くで抜き取られて或る場所に厳重に保管され、一般の凡人が読んでも構わない、言わば残り滓(かす)だけが公表された可能性が高い、という意見です。
そういう可能性はきっと高いと思います。しかし、残り滓でも、この詳細な見聞記録は、その歴史的価値を少しも減らさなかったのですから、玄奘さんは偉い人だったのです。

■先ほど申しました通り、道教を熱心に信仰している太宗に、玄奘は仏教の尊さと重要性を雄弁に語って、ついには母親の菩提寺を翻訳作業所として使える許可を得てしまいます。西域で鍛え上げられた交渉力と状況分析力が冴え渡っていたのでしょうなあ。太宗は、決して仏教徒になったわけではなく、玄奘を完全に自分の手中に置いておく目的で、身内の菩提寺に閉じ込めた心算だったかも知れません。内心では仏教を信じていない皇帝が、いつ心変わりするのか分かったものではなかったでしょうが、玄奘さんの仏教修行者としての使命感は、そんな不安を掻き消すほどに強烈だったのでしょう。
大唐帝国皇帝という世界最大のスポンサーを手に入れた玄奘さんは、休む間も無く「新訳」経典作りに着手します。
一言で「翻訳」と申しますが、玄奘さんが最初に着手したのは数十人規模のプロジェクト・チームの編成でした。ですから、玄奘さんは偉大な冒険家であると同時に、有能なプロデューサーであり、プロフェッサーでもあったというわけです。玄奘さんが短期間に選抜した僧侶達は、音読・単語のチェック・翻訳・再確認・清書というように流れ作業のチームとして編成され、必要な時には玄奘さんが特別授業を行なって高度の翻訳能力を短期間に発揮し始めたようです。トレーナーでもありディレクターでもあったのですな。おまけに、惚れ惚れするような美男子だったというんですから、玄奘さんが生まれた時には「天」の大バーゲン・セールが有ったのかも知れません。ニ物どころか、五つも六つも天からの贈り物を受け取っていたようです。

其の弐につづく。

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25 コメント

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TB有難うございました。 (Stone Mountain)
2005-04-13 08:51:14
勉強させていただきました。ありがとうございました。
ロマン溢れますね☆ (Party)
2005-04-13 16:47:39
高校のときに仏教の授業があったので懐かしくなりました☆。

シルクロードのロマン漂う感じで楽しく拝見しました。
stone mountainさん、partyさんへ (旅限無)
2005-04-13 20:23:06
いらっしゃいませ。玄奘さんのシリーズは、まだまだ続きます。次回は、partyさんの期待を裏切って?血みどろのシルクロードが舞台となります。嫌がらずに読んで下さいね。
トラバありがとうございました。 (kojima)
2005-04-16 17:07:42
三蔵法師・玄奘について大変勉強になりました。ありがとうございました。
kojimaさんへ (旅限無)
2005-04-16 17:46:16
コメント有難うございました。貴ブログも拝見しました。取り上げられていた『仏教と資本主義』は未読ですが、少し拙ブログと考えに違いが有ると思います。その違いが、以降の連載で明らかになると思います。お楽しみに。「道昭」さんは、とても真面目で熱心だったので、玄奘さんに気に入られたようですが、残念ながら最新の唯識理論体系は難解を極めたらしく、「無理をしないで座禅瞑想の技術だけを磨いて祖国に持ち帰りなさい」と言われたそうですよ。しかし、道昭さんが持ち帰った仏典を正確に読み解く俊英が、実は日本にいたのです!その人の名前は、連載の中で登場します。行基菩薩ではありません。
トラバ有難うございます。 (tyantyan)
2005-04-16 23:08:06
アーサー・ミラーの挿話、私の記憶ではジョージ・バーナード・ショーではないかと思います。

つい最近NHKのBSで「荒馬と女」の撮影現場についての番組をやっていましたが、マリリンの方がミラーへの態度がひどかったみたいです。

私はマリリンのファンで、少し偏っているかもしれませんが、彼女の受け答えは当意即妙で頭は良いと思います。

確かに育ちのせいで教養はありませんでしたが(そこをミラーが馬鹿にしたというような話を聞いたことがあります。本当かどうかはわかりませんが)、教養を身に付けようとかなり努力していました。

関係ない話ですいません。
冒険家・三蔵法師 (TM)
2005-04-17 00:38:52
トラバ、有難うございます。

昨年の秋西安に行ってきたのですが、その際読んだ本で、冒険家・三蔵法師のスケールの大きさを再確認しました。

いったい何が青年三蔵法師を駆り立てたんでしょう。

いつかその旅をたどってみたいものです。
tyantyanさんへ (旅限無)
2005-04-17 07:52:27
仏教には直接の関係は無い話題ですが、敢えて関連付ければ仏教にまで潜り込む女性蔑視思想として考えましょうか。マリリン・モンローという女優さんは、不自然な死によって残された作品が偏ったままでした。自分を売り込む為に利用した容姿が有名になってからは障害になったようです。ウィットが効いたコメディを得意としたビリー・ワイルダー監督に呼ばれた時に、新境地が開けると期待したけれど、やっぱり金髪の軽薄な女性像を演じさせられて落胆したようです。知的な面を持っていたのは事実のようで、その片鱗が隠しようも無く現れたシーンが幾つも有りますね。アーサー・ミラーの文名に惑わされたのは彼女だけではなかったのでしょうが、極端にメリハリの利いた結婚を繰り返したのも事実です。確かに、バーナード・ショーのブラック・ユーモアの中に、この発言が残されているようですが、ミラーがここぞとばかりに引用したのかも知れません。或るいは、口さがないハリウッド雀達が、面白おかしく語ったジョークが「伝記」の中に混入した可能性もあります。虚像の世界ですからね。モンローの悲劇は、表向き聖処女マリアを信仰しながら、残虐な欲望を制御できないキリスト教信仰の裏側を示すものだったようにも思えます。カトリック信者の大統領とのスキャンダルが命取りになったのですからね。
TMさんへ (旅限無)
2005-04-17 08:01:49
いらっしゃいませ。玄奘さんが法を犯してインドに向ったのは、当時の仏教が、一つの最終形を示す「唯識思想」に関連する仏典を学んだことが切っ掛けでした。原始仏教以来の諸仏典を網羅的に体系化したと考えられる緻密で壮大な体系の片鱗を学んだ玄奘さんは、現地で完全なテキストを読まねばならない所まで、この新思想を深く理解する知性を持っておられました。そして、翻訳と言う文化の壁の存在も実感していたようです。チャイナの地では唯識思想は、理屈が多すぎて有難みが少ないと思われて人気が出ませんでした。日本も同様で、唯識思想は早い段階に導入されていたのに、最澄さんと空海さんと活躍で、あっと言う間に「古い仏教」として捨てられてしまいました。残念なことですね。玄奘さんは『西遊記』の題材にされて旅行家・冒険家として名を残しましたが、実際には多くの論敵に囲まれた後半生を送りました。そして、その孫弟子の流れを汲む日本の僧侶が、玄奘さんが挑んだ論争を他ならぬ日本の地で展開した歴史があります。しかし、空海さんの密教ネット・ワークと、最澄さんの天台が仏教総合大学の地位を占めたので、この論争は封印されてしまいました。このブログは、その論争を復元する目的も持っています。少し面倒な議論も出てきますが、重要な歴史なので根気良く読んで下されば幸いです。合掌
TBありがとうございました (sao(浮浪脱落日記))
2005-04-17 09:13:10
 すごいブログですね。とても一度では読めませんが、また訪れて、少しずつ読ませていただきます。

 偉い人たちも「さん」づけで呼んでいるのがいいです。そのほうが親しみが持てますね。
saoさんへ (旅限無)
2005-04-17 10:03:16
いらっしゃいませ。玄奘さんを『西遊記』から救い出さないと、10年前のオウム事件を克服できないと思うのです。つい最近も奈良県に「救世主」を名乗る変態牧師が現れてしまいました。信者さん達は、この強欲な詐欺師のヨタ話を聞くまで、自分で『聖書』を読んだことも、数百円で買える基本的なキリスト教を説明した本も読んだことが無かったのだろう、と思っています。随分前になりますが、『仁義なき戦い』などのドキュメント物を書いた飯干さんの娘さんが、統一教会に迷い込んで「救出」騒動が有りましたね。その時も、ちょっとした名門大学を卒業したお嬢さんが、西欧文明の核となっているキリスト教に関して馬鹿馬鹿しいほど無知だった事実が露呈したのです。「無知」は御釈迦様が追及した「苦」の根本ですが、そんな深いレベルでなくとも無知が様々な世俗の事件の原因となっているのです。恐ろしいことです。合掌
TBありがとうございます (aboyan)
2005-04-18 01:21:18
その辺の本を読むよりも三蔵法師のことが詳しく書かれているのでびっくりしました。何者ですか!?

NHKの新シルクロードを見ているとたびたび三蔵法師の話が出てくるので「西遊記」しか読んだことのない私も興味をひかれて少し勉強したいと思っていた所です。ここで知識を得たいと思います。

aboyanさんへ (旅限無)
2005-04-18 08:22:48
いらっしゃいませ。仏縁でございますねえ。出来るだけ分かり易く書こうと心掛けてはおりますが、少しは難しい事も紹介するので辛抱強くお読みい頂かねばならない時も有るかも知れません。玄奘さんという人は、チャイナの文化の中で育ちながら、その枠を超えてしまった方なので、何処の国の人にも人気が有るのでしょうね。しかし、案外、地元では大した評価はされていないのです。『西遊記』の登場人物は、現実の玄奘さんとはぜんぜん違うチャイナ好みの想像上のキャラクターです。死後、彼が持ち帰った新しい仏教思想の破壊力を知ったチャイナの宗教界は無視の態度を取ったと言えるでしょう。その理由を知れば、日本の仏教の問題も理解できますよ。NHKのシルクロード特集は、日中友好政策に乗った一種の観光誘致宣伝番組ですから、少し注意して御覧になった方が良いでしょう。シルクロードの大部分は、チャイナとは何の関係もない文化圏を通っていたのですから、チャイナからの視点が強調されますと、中華思想の夜郎自大に巻き込まれる危険性が高いのです。中央アジアの歴史はとても複雑なので、「中国史」の延長として学ぶような教科書・授業が続いているのが問題ですね。ユニークな文化がごろごろしている場所ですから、チャイナの「周辺文化」というような見方をしないようにして下さいね。
おそくなりましたが (sibabasi)
2005-04-18 22:46:54
TBありがとうございました。これから、貴ブログゆっくりと読ませていただきますので、取り急ぎお礼まで。仏教をほんの少しかじっている者として、いろいろと勉強させていただけそうですので、これから宜しくお願いします。
おそくなりましたが、 (sibabasi)
2005-04-18 22:53:45
TBありがとうございました。私自身、仏教をほんの少しだけかじってるものとして、これから貴ブログをゆっくり読ませていただきたく思います。これからも宜しくお願いしますね。
sibabasiさんへ (旅限無)
2005-04-19 01:38:33
いらっしゃいませ。学べるほどの情報を提供できるかどうか、余り大きなことは言えませんが、「オウム」や「アーレフ」の商売道具よりは、真面目に悩む人の役には立つと思っております。何事も「近道」は行けませんよ。楽しいお釈迦様の前世譚も、小難しい論書も、すべて、「やっと今に生きていられるのだよ」という教えの展開です。こうして拙ブログに御目が留まったのも小さいながら立派な仏縁でございましよ。合掌
sibabasiさんへ  (旅限無)
2005-04-19 07:59:14
貴ブログに書こうとしましたが、メール・アドレスを非公開としておりますので、こちらに書きますね。悪しからず。辻直四郎先生のサンスクリット文法は絶版になっているのですか?そんな事だからオウムの残党が根絶やしにならないのですなあ。この御本は、冒頭の概論数ページがとても良く整理されていまして、本文よりも?多くを教えられる物でしたなあ。と申しましても小生はサンスクリット文法そのものを学ぼうとして手にしたのではないので、語学上のご質問などは、ご勘弁下さいね。仏教を知るには仏典を、仏典は正確な翻訳物を、優れた翻訳仏典は漢語ではなく、チベット語の大蔵経、チベット大蔵経を読むには、チベット語文法学を知らねばならない。チベット語文法の真髄は『トンミ・サンポータの二書』に有り、トンミ文法の理論的支柱はインドのパーニニ文法、という因縁話なのでございます。合掌
トラバ感謝 (電羊斎)
2005-04-19 23:18:55
わたくしの拙文にトラバしていただき、まことにありがとうございます。

へっぽこ儒者の拙文で真に恐縮至極です。



私も西安に行ったことがあります。

最近の大雁塔付近は変に観光化されていて好きではありません、
トラバ感謝 (電羊斎)
2005-04-19 23:26:20
どうもありがとうございます。

勉強になります。

自分のようなへっぽこ儒者は到底かないません
電羊斎さんへ (旅限無)
2005-04-20 02:12:08
いらっしゃいませ。本当に西安は、アノ「長安」の跡地だとは思えませんねえ。小生も、空海さんが学んだ「青龍寺」さんにお参りに行ったのですがねえ。ありゃあ、ヒデェや。でしたなあ。逆に雑然とした迷路のような庶民の生活空間の方が、遣唐使たちの幻影を追うのに役立ったような気がします。西安と長安はぜんぜん違う!これだけでも、日本の外交政策に対する有力なメッセージになりますぞ!
トラックバックへの返信 (ものずき烏)
2005-04-20 10:01:09
「西遊記」と「大唐西域記」は違うぞとか、「三国志演義」と「三国史紀」と「三国志」はそれぞれ別物だぞ、といった程度の中国史の知識しかないわたしである。

道楽となってしまった暦法計算の延長で、中国史を齧りだした。



3つものブログを文書主体で運用するとは大したものだ。ざっと眺めてみたが、文筆に慣れている人物と見た。わたしのところは、文章を綴るのに四苦八苦していて、画像でインパクトを補っている。いまのところ文章の内容も、あまり刺激的にならぬように、当たり障りのないように内容を記述している。一般の人と比べれば、読書の量は多いと思っているが、その読書量に比例するほど、わたしの文章は手馴れていない。それでも、何でも書いているうちに、よそ様に読んでもらえる文章が書けるようになるだ、と気休めにしている。



仏教をテーマとするからには、僧籍にあるものとみた。

仏教は経典が多すぎて、なかなか取っ付きにくものである。それでも「臨済録」と「正法眼蔵」などは通読したが、「碧巌録」は漢文だけで読みきれていない。

臨済録、正法眼蔵、碧巌録と禅宗臭さがありますが、親鸞も少々齧っているけど...やっぱり無宗教のわたしです。

海外旅行にたびたび行けるような、裕福な寺院を持っていて、時間的にも相当に余裕がある坊さんで、ブログを活用して宗教活動をしようとしているのではなかろうか?

その宗教活動は、伝統的な仏教のようであるので、まずは一安心と言っておこう。

旅限無さんのブログ記事を読んで、仏教の宗派まで当てられたら、わたしも仏教評論家になれるのかもしれないが残念。いまのところ宗派までは当てられない。



最近は、自分のホームページやらブログ、そしてプログラムと気を配っていて、よそ様のブログまでは閲覧していませんでした。旅限無さんのトラックバックで、ブログの動きを知らなければと、気付かせてもらいました。



「玄奘の話」は長沢和俊なんかで、ざっと読んでますから、このつぎは少し遡って「梁の武帝の話」なんかどうでしょうか?

ものずき鳥さんへ (旅限無)
2005-04-20 13:58:06
ようこそいらっしゃいました。御返答に窮するご質問が含まれているので、可能な範囲で御返事させて頂きましょう。この玄奘さんシリーズは、東アジア全体の中に日本の仏教史をはめこむ構想を持っていますので、チャイナの道教まみれになって行く特異な仏教史には入りません。こちらでも長澤和俊さんの著書は参考にさせて貰っていますが、所々に間違いも有るので、丸写しのようなわけには参りませんなあ。『正法眼蔵』の書名がありましたが、現行の95巻本ではなく、隠されていた12巻本の方に御注目して頂ければ幸いです。親鸞さんの思想も教団が発展成長するに従って、随分と変質してしまったような気がいたしますなあ。本店の『旅限無』や支店の『雲来末・風来末』の方では、チベット仏教・ユダヤ教・イスラム教などへの言及が増えて行くと思いますので、どうぞ、お楽しみに。また、煙に巻いてしまいましたようで、どうぞご立腹などなさらずに、拙ブログをお楽しみ下さい。合掌
ものずきカラスさんへ (旅限無)
2005-04-20 15:38:50
急いで追伸。ブログ名を間違えてしまいました。申し訳ありませんでした。「烏」と「鳥」は字は似ていますが、ぜんぜん違いますものね。訂正して、以後決して間違わない事をお約束いたします。合掌
TBありがとうございます。 (大太郎)
2005-04-21 23:09:42
はじめまして、大太郎と言います。

今、NHKの新シルクロードを見ているので、仏教史についても、非常に興味があります。

私は、中国の歴史や古典が好きですが、好きとはいっても、三国志や項羽と劉邦の時代のことにちょっと詳しい程度なので、仏教史については、ほとんど知りませんでした。

ですから、こちらのブログは、とても、参考になります。

これからも、たびたび、立ち寄りたいと思います。

大太郎さんへ (旅限無d)
2005-04-22 00:05:33
ようこそいらっしゃいました。稚拙な書き物ながら、多少の得るところが見つけて頂ければ、何よりです。玄奘さんには、今の日本にも沢山の信奉者が居られることが分かっただけでも、恥を忍んで駄文を弄した甲斐があったと申せましょうなあ。ところが、昔の東映アニメ映画・手塚治虫の漫画・実写ドラマで女性が演じた玄奘さん!、ドリフターズも仏罰を怖れない人形劇に出演したと記憶します。一番有名なのが『ドラゴン・ボール』ですね。このコミックがチャイナで海賊版が版を重ねるほど人気が有ると、日中友好を夢想している人が何度か恥を晒しましたが、あれは途中からわけのわからない話に迷い込んで暴走しましたが、冒頭はちゃんと『西遊記』のパロディでした!それを知っているチャイナの若者は、日本が中華にひれ伏したと喜び、日本では玄奘さんが聞いたら絶対に許さない「麻原ブーム」が起こる中、カンフー・アニメにして喜んでいたのですから、上から下まで最初から負けていますなあ。少年ジャンプ方式の制作姿勢は大問題です!諸星大二郎さんも面白い長編作品を描きましたね。しかし、どこにも玄奘さんの影は見当たらないのですなあ。残念ながら、奈良の某寺院に行っても同様なのですから、どうしようもなく仏縁に乏しい国なのかも知れませんよ。

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