■とうとうシリアが日本の新聞でも、頻繁に国際面に取り上げられる時代になったか、と気楽に書いてしまってから、何とも連日のシリア報道です。
今年2月に起きたハリリ・レバノン元首相暗殺事件について国連独立調査委員会は20日、「シリア情報機関の関与」を明記した調査報告書を公表したが、シリアのバッシャール・アサド大統領(40)の義兄や実弟ら五人の名前が報告書の原案に含まれていたことが判明し、“アサド王朝”は苦境に立たされることになった。権力機構の中枢で大統領を支えてきた若手の側近たちで、事件への関与が立証されれば、バッシャール体制そのものが急速に不安定化しかねない事態となっている。名前が挙げられていたのは、アサド大統領の義兄、アーセフ・シャウカト軍事情報局長(1950年生まれ)、実弟で共和国防衛隊の実質的な司令官とされるマーヘル・アサド大佐(1968年生まれ)、さらにシリア情報機関の前長官や、アサド大統領の「個人的な友人」とされる人物ら。今年6月に退任したハッダーム前副大統領や昨年退任したトラース前国防相ら、2000年に死去した父親の故ハフェズ・アサド前大統領時代からの重臣と対になり、バッシャール体制を支えてきた側近たちだ。
■イラク攻撃の直前に、趣味の悪い「トランプ」が米国で販売された事を思い出しますなあ。賞金首のランキングにもなっている嫌なトランプで、サダム・フセインは何のカードでしたかなあ。シリアのアサド側近グループは、まだトランプに印刷されるほどの数にはなっていないようですが、名指しが始まるというのは、悪い前兆です。
公表された調査報告書には5人への直接的な言及はなかったものの、米CNNテレビは報告書の原案を入手、5人の実名が挙げられていたと伝えた。ニューヨーク・タイムズ紙もシャウカト氏の名前を挙げ、外交筋が「彼こそが主役であり、今後の調査の焦点になる」と語ったと報じた。シャウカト氏らが具体的にどのように関与したのかは明らかではないが、報告書中には「あるシリア高官の1人」が今年1月、「ハリリ(元首相)はシリアにとって大きな問題だ。が、もうすぐレバノンの歴史を書き換えるような“地震”が起きるだろう」と、暗殺予告とも受け止められる言葉を漏らした−というくだりがある。シャウカト氏は、現アサド大統領の姉の夫で、2000年の前大統領死去で若くして後継者となった現アサド大統領の政権基盤の弱さを補う役割を果たし、中枢へ入り込んだ。前大統領の4男のマーヘル・アサド氏は99年にシャウカト氏と口論の末に発砲し、重傷を負わせる事件を起こしたが、現在は軍大佐ながら精鋭の共和国防衛隊ににらみをきかしている。
■ムハンマドの時代から、従姉妹(いとこ)婚が主流で、同族血族でがっちりと周囲を固めるアラブの習慣が、こうした権力者が問題を起こすと、必ず裏切り者やら見せしめやら、物騒な話がぼろぼろと出始めます。サダム・フセイン政権でも、身内から裏切り者が出て亡命騒ぎが起きました。「許してやる」と言ったのに帰国すると射殺でしたなあ。
報告書がアナン国連事務総長に提出された後に5人の名前が削られたため、シリア側への配慮ではないかとの見方も出ているが、調査委のメーリス委員長は「裁判で吟味されないまま、事実として独り歩きするのを避けたかった」と釈明した。一方、シリア外務省当局者は22日、報告書がシリア側の非協力的な態度を批判した点について、「政府当局者に対する尋問の要請があれば、協議のうえで応じることもあり得る」と述べた。以上は、産経新聞 10月23日
■もう、ブッシュ大統領に差し出す生贄(いけにえ)の準備が整っているようです。「アサド本人を出せ」などと言い出されたらどうするのでしょう?「フセイン+アサド裁判」などは見たくないのですが……。
ブッシュ米大統領は21日、レバノンのハリリ元首相暗殺に関する国連報告書の中でシリアの関与が指摘されたことを受けて、シリアを強く非難した。この問題に関して、訪米中のストロー英外相は、国連安全保障理事会で対シリア制裁が討議される方向であることを明らかにした。
■泣く子も黙る「国連安保理」で制裁を話し合うとは、ブッシュ大統領は明らかに焦っております。CIAの機密漏えい事件やら、ハリケーンのウィルマ君の来襲やら、早く米国の全有名新聞の一面に、アサド大統領の写真を連日掲載させたいのではないでしょうか?それとも、またまた、神のお告げでもあったのか?この件は、『木偶の妄言』さんの「イラク侵攻は神のお告げ」 を参照。
ブッシュ大統領は訪問先のカリフォルニア州で、「報告書は極めて深刻な内容であり、暗殺はシリアの関与なくして起こりえなかったことを示唆している」と強調したうえで、「ライス国務長官に対し、可能な限り速やかな(安保理での)討議を国連に求めるよう指示した」と述べた。今回の問題をめぐっては、25日から安保理で討議が開始される予定となっており、米国は、シリアに影響力のあるフランスなどと共同でこの問題に関する決議案を提出することを検討しており、そのなかで制裁についても言及される可能性がある。
産経新聞 - 10月23日
■今度の「報告書」は憎っくき国連のお墨付きですから、「でっち上げ」の心配はまず無いでしょうなあ。だから、ブッシュ大統領はハシャイでいるのかも知れません。嬉しくて嬉しくて、ホワイト・ハウスの中をスキップしているのではなかろうか?
国営シリア・アラブ通信によると、シリアのアサド大統領は23日、ハリリ・レバノン元首相暗殺事件を調査した国連独立調査委員会がシリア治安当局の事件関与を示す報告書を20日発表したことを受け、同国の立場を釈明する書簡を、国連安全保障理事会理事国の各首脳あてに送付した。書簡の具体的内容は不明だが、報告書への対応を協議する25日の安保理会合を前に潔白を主張し、シリアへの厳しい措置を求める米国の圧力をかわす狙いがあるものとみられる。
読売新聞 10月24日
■北朝鮮の将軍様に比べて、若いアサド・ジュニアは国連安保理を甘く見ているのでしょうか?金正日さんは、「国連安保理」と聞いただけで、手段を選ばす逃げ回りますぞ!それを知っているのに、日本政府は、このカードを切ろうとはしません。変な物が飛んで来るからでしょうか?将軍様は、今頃、核弾頭をさすって微笑んでいるのでしょうなあ。「持ってて良かった核爆弾。喧嘩の時は忘れずに」とか何とか言いながら……。
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今年2月に起きたハリリ・レバノン元首相暗殺事件について国連独立調査委員会は20日、「シリア情報機関の関与」を明記した調査報告書を公表したが、シリアのバッシャール・アサド大統領(40)の義兄や実弟ら五人の名前が報告書の原案に含まれていたことが判明し、“アサド王朝”は苦境に立たされることになった。権力機構の中枢で大統領を支えてきた若手の側近たちで、事件への関与が立証されれば、バッシャール体制そのものが急速に不安定化しかねない事態となっている。名前が挙げられていたのは、アサド大統領の義兄、アーセフ・シャウカト軍事情報局長(1950年生まれ)、実弟で共和国防衛隊の実質的な司令官とされるマーヘル・アサド大佐(1968年生まれ)、さらにシリア情報機関の前長官や、アサド大統領の「個人的な友人」とされる人物ら。今年6月に退任したハッダーム前副大統領や昨年退任したトラース前国防相ら、2000年に死去した父親の故ハフェズ・アサド前大統領時代からの重臣と対になり、バッシャール体制を支えてきた側近たちだ。
■イラク攻撃の直前に、趣味の悪い「トランプ」が米国で販売された事を思い出しますなあ。賞金首のランキングにもなっている嫌なトランプで、サダム・フセインは何のカードでしたかなあ。シリアのアサド側近グループは、まだトランプに印刷されるほどの数にはなっていないようですが、名指しが始まるというのは、悪い前兆です。
公表された調査報告書には5人への直接的な言及はなかったものの、米CNNテレビは報告書の原案を入手、5人の実名が挙げられていたと伝えた。ニューヨーク・タイムズ紙もシャウカト氏の名前を挙げ、外交筋が「彼こそが主役であり、今後の調査の焦点になる」と語ったと報じた。シャウカト氏らが具体的にどのように関与したのかは明らかではないが、報告書中には「あるシリア高官の1人」が今年1月、「ハリリ(元首相)はシリアにとって大きな問題だ。が、もうすぐレバノンの歴史を書き換えるような“地震”が起きるだろう」と、暗殺予告とも受け止められる言葉を漏らした−というくだりがある。シャウカト氏は、現アサド大統領の姉の夫で、2000年の前大統領死去で若くして後継者となった現アサド大統領の政権基盤の弱さを補う役割を果たし、中枢へ入り込んだ。前大統領の4男のマーヘル・アサド氏は99年にシャウカト氏と口論の末に発砲し、重傷を負わせる事件を起こしたが、現在は軍大佐ながら精鋭の共和国防衛隊ににらみをきかしている。
■ムハンマドの時代から、従姉妹(いとこ)婚が主流で、同族血族でがっちりと周囲を固めるアラブの習慣が、こうした権力者が問題を起こすと、必ず裏切り者やら見せしめやら、物騒な話がぼろぼろと出始めます。サダム・フセイン政権でも、身内から裏切り者が出て亡命騒ぎが起きました。「許してやる」と言ったのに帰国すると射殺でしたなあ。
報告書がアナン国連事務総長に提出された後に5人の名前が削られたため、シリア側への配慮ではないかとの見方も出ているが、調査委のメーリス委員長は「裁判で吟味されないまま、事実として独り歩きするのを避けたかった」と釈明した。一方、シリア外務省当局者は22日、報告書がシリア側の非協力的な態度を批判した点について、「政府当局者に対する尋問の要請があれば、協議のうえで応じることもあり得る」と述べた。以上は、産経新聞 10月23日
■もう、ブッシュ大統領に差し出す生贄(いけにえ)の準備が整っているようです。「アサド本人を出せ」などと言い出されたらどうするのでしょう?「フセイン+アサド裁判」などは見たくないのですが……。
ブッシュ米大統領は21日、レバノンのハリリ元首相暗殺に関する国連報告書の中でシリアの関与が指摘されたことを受けて、シリアを強く非難した。この問題に関して、訪米中のストロー英外相は、国連安全保障理事会で対シリア制裁が討議される方向であることを明らかにした。
■泣く子も黙る「国連安保理」で制裁を話し合うとは、ブッシュ大統領は明らかに焦っております。CIAの機密漏えい事件やら、ハリケーンのウィルマ君の来襲やら、早く米国の全有名新聞の一面に、アサド大統領の写真を連日掲載させたいのではないでしょうか?それとも、またまた、神のお告げでもあったのか?この件は、『木偶の妄言』さんの「イラク侵攻は神のお告げ」 を参照。
ブッシュ大統領は訪問先のカリフォルニア州で、「報告書は極めて深刻な内容であり、暗殺はシリアの関与なくして起こりえなかったことを示唆している」と強調したうえで、「ライス国務長官に対し、可能な限り速やかな(安保理での)討議を国連に求めるよう指示した」と述べた。今回の問題をめぐっては、25日から安保理で討議が開始される予定となっており、米国は、シリアに影響力のあるフランスなどと共同でこの問題に関する決議案を提出することを検討しており、そのなかで制裁についても言及される可能性がある。
産経新聞 - 10月23日
■今度の「報告書」は憎っくき国連のお墨付きですから、「でっち上げ」の心配はまず無いでしょうなあ。だから、ブッシュ大統領はハシャイでいるのかも知れません。嬉しくて嬉しくて、ホワイト・ハウスの中をスキップしているのではなかろうか?
国営シリア・アラブ通信によると、シリアのアサド大統領は23日、ハリリ・レバノン元首相暗殺事件を調査した国連独立調査委員会がシリア治安当局の事件関与を示す報告書を20日発表したことを受け、同国の立場を釈明する書簡を、国連安全保障理事会理事国の各首脳あてに送付した。書簡の具体的内容は不明だが、報告書への対応を協議する25日の安保理会合を前に潔白を主張し、シリアへの厳しい措置を求める米国の圧力をかわす狙いがあるものとみられる。
読売新聞 10月24日
■北朝鮮の将軍様に比べて、若いアサド・ジュニアは国連安保理を甘く見ているのでしょうか?金正日さんは、「国連安保理」と聞いただけで、手段を選ばす逃げ回りますぞ!それを知っているのに、日本政府は、このカードを切ろうとはしません。変な物が飛んで来るからでしょうか?将軍様は、今頃、核弾頭をさすって微笑んでいるのでしょうなあ。「持ってて良かった核爆弾。喧嘩の時は忘れずに」とか何とか言いながら……。
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