東大の先生を辞めて朝日新聞社に入ったわけは 吠えて不愉快だったから。もうひとつは自分が使う時に限って大学図書館の館員が大きな声で話する、笑う、ふざけるからだと夏目漱石。
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講義が拙い不平は犬へ。図書館の方は学長に書面で「恐れながら御成敗」を願ったが取りあってくれない。講義の拙さは学生には気の毒だが、不平は図書館と学長に言ってくれ。自分の学力が足りないと思われては甚だ迷惑だと書く。その学長名は坪井だとちゃんと書いてある。そして変わり者は「変わり者」として新聞社で働くとしめくくる。いやはや…。
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講義が拙い不平は犬へ。図書館の方は学長に書面で「恐れながら御成敗」を願ったが取りあってくれない。講義の拙さは学生には気の毒だが、不平は図書館と学長に言ってくれ。自分の学力が足りないと思われては甚だ迷惑だと書く。その学長名は坪井だとちゃんと書いてある。そして変わり者は「変わり者」として新聞社で働くとしめくくる。いやはや…。
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夏目漱石様を今まで読まなかったことを反省し、退職後にはちゃんと読みますと天を仰いだ。「坊っちゃん」とこれしか読んでいないが漱石は凄い、俺にはわかると波風は思った(笑)森鴎外「ヰタ・セクスアリス」以来の文豪開眼。
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「入社の辞」(夏目漱石著:作品社「日本の名随筆【定年】」から)はもちろん★★★。画像は「さんさんろく」(こうの史代画:双葉社)この絵は好きになれないが人の温もり伝わるこうのワールド。2巻完結が残念で★★。「四十九日のレシピ」の先取りだ。「この世で愛したすべてがどうかあなたに力を貸してくれますように。妻の残してくれた生活ノートが今もなお支えてくれる…男やもめで専業主夫」と帯に。