抵抗戦線

ブログを使用しての種々の論考

詩623 かつて独立国であった琉球国の主体性を回復すること 3

2016年09月18日 18時20分27秒 | 政治論

 福岡高裁那覇支部多見谷寿郎裁判長は安倍晋三の息のかかったヒラメ裁判官であり、国家主義的な意見を持つ(あるいは体制に阿る、体制側有利の判決を出すことで知られている)残念だがそこら中にいる堕落した司法官の一人に過ぎない。こうした彼の正体が、異様なほどに国に肩入れする(国の主張のオウム返し)今回の彼の主文朗読に現れていた。

 こういう裁判官の判決を目の前にしながらも、最高裁は県側の上告を棄却するのかもしれない(既に砂川裁判の前歴がある)しあるいは高裁判決を追認するのかもしれず、その確率の方が高いという絶望的な状況にある(この絶望は国に対する沖縄の絶望である)。安倍晋三がよりによって、稀代の悪魔的政治家アドルフ・ヒトラーほどの陰惨で野心的なファシストとは言い切れないが、ここにきてこの国の流れは「何となく」防ぎようもなく右寄りの、そういう方向へ向かってほぼお決まりの戦前的コースを辿っているとみられる。有権者である国民は、選挙のたびにこちらが首をかしげるほどに自公系保守政治に従順に、これを黙認する態度で数値上は終始している。

 民意無視、民衆蹂躙、国民不在(それらの事象は具体的には専ら沖縄県でのみはっきりと起こっているのだが)の机上計画(軍事国防企画)だけが上滑りに突出して、所謂官僚主導型政治(官尊民卑)の我が物顔のしたい放題が現今国勢を決しているわけだ。少しくこれらの動きを眺めているとこれらは、日本人の国民性によるのかどうか知らないが、一種の群集心理、一つの流れの幻想的共有化が意識的無意識的を問わず蔓延し、夢遊病者の群れのように、国民を惑わし誘っているかのように見える。この不思議に安倍晋三の思惑通りに事が運ぶ在り様は、不気味なほどに決定的な無力感を運んで来て止まない。

 国家政府の国策によっていやでもその高圧的強圧性に晒されている沖縄は、ヤマトゥ本土の日本人が所謂共同幻想に落ちた安保体制に安住し、盲目的に国家に随っているその酩酊状態を横目にしながら、一人否応なく目覚めさせられて権力と体制に抵抗するしかない状況にある。

 元々永らく住してきたヤマトゥ本土(内地)から10年前にここに移住してきた筆者は、この10年の間に様々な沖縄に関する史料、資料、文献、文芸作品その他に触れた結果、本土では到底あり得ない沖縄における極端な差別的待遇の実態を目の前に突きつけられ、少なくとも県内2紙が時々刻々伝える情報や沖縄のメデア・マスコミ・ジャーナリズムが論究する問題性に、ヤマトゥ本土内地人である国民が自身故知らず看過している彼らの重大な未必的故意を発見せざるを得ない。つまり沖縄問題には、一人国対沖縄という構図で決しない、日本国民が自分の問題として考えなければならない重要な本質がある、ということだ(それは近来いよいよ露骨になってきている安倍晋三政権の国家主義的策動が、日本国民全体の人権的危機、あるいは延いては国家存亡の危機となってきたからである)。

 今それを黙過し続けるということが普通に日本国民においてあるとすれば、沖縄県は、かつて復帰すべき「祖国」とさえ思った日本国を、自分たちのアイデンティティとしてある琉球国に相容れずとして、自分の手で捨てる決断をすべき動かしがたい理由を持ってしまったことになる、と筆者は思う。何故なら、一応国法として整備された日本国憲法と実体法はある程度までは、沖縄県の助力たるべく通常の機能を果たしていくであろうが、これまでの沖縄の近現代史を眺めると、人権にかかわる重大な問題性の局面では結果的な意味で法的な沖縄救済は皆無だった、という結論にしかならないからだ。

 それは日本国民の常民的コンセンサスにおいて、民主的理念への鍛えられた強固な信念が欠けている、という決定的な性格、国民性が横たわっている、ということでもある。その証拠は何度も言うが、日米安保体制に与する国民が8割近くあるという事実に端的に示されている。それが沖縄県の7割以上の負担を強いている事実に基づいている、というのにもかかわらずだ。しかも沖縄県が自ら誘致した米軍基地は一つとしてない。何度となく言われているのに、何故この事態は改善されないか。国家政府は、8割の国民が支持しているという、実際上実質性のない(沖縄では8割近くが安保体制に反対している)数値上の安堵を得ているからである。これもこの国の幻想的共有感性と筆者は思う。勿論こうした実情に便乗し印象操作し情報操作する国家政府の卑怯な在り様も決して許されるものでない。いずれにしろ、国家国民こぞって、沖縄と共有すべき実質的な同朋意識が欠如している国に、属国のように食いついている謂れはない。(つづく)

 

 

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