犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

その他>日本国憲法を考えよう(その7)

2017年06月07日 | その他
悪い政府と良い政府の使い分け

 いわゆる、戦後の良識的な日本人の考え方「悪いのは国家権力」で、この考え方で日本国憲法を見ると理解しやすい。
 第九条は、国は悪いことをするので国軍は持たない。

 第九条と関連しているのが、憲法前文である。
「日本国民は悪くない」、「国が悪い」としっかり、記述されている。
 前文に、「日本国民は、(省略)政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し、」とある。
「日本国民」が主語で、「日本国民」が戦争しないと決意しているのではない、(悪い)「政府」に戦争させないと決意しているのである。
 この前文の文章につづいて、
 
※:「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。」

 とある。
 ここでは、「国政」が主語で、民主国家の民主的な手続きでできて、国民に幸せをもたらす(良い)「国政」となっている。
 英文の日本国憲法では、いずれも「government」となっており、同じものである。

 日本文では、「政府」は悪いと書いてあるので、「政府」は良いと書けないので、「国政」は良いと書き分けている。矛盾していない。

 一方、英文の方は、矛盾している。これは当然である。
 国民が民主的な手続きで作った政府は、良いも悪いもなにも、良いと信じることなので、※の規定がすべてである。
コメント
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