事案はもみじ銀行取締役であったXさんが、株主総会の決議等で定められたところに従い、退職慰労年金を受給していたところ、その後同年金の支給を決めていた内規が廃止されてしまい、年金の支給が打ち切られたことから、会社(Y)に対し、未支給の年金支払を求めた訴え。
問題点は、X取締役との間での契約が、当該契約の金額支給の根拠となっていた年金規約の改定に伴って、Xの同意なく変更されることがあるのか?という問題で、1審はこれを否定し、一度契約したからには本人の同意なく変更できないとしたが2審は肯定、集団的画一的処理を要する性質から、契約変更を認めたところ、最高裁は、やはり契約法の原則に戻って、本人の同意なく変更できないのが原則として破棄、事情変更とか、黙示の合意によって契約が変更されうる余地があるかどうか、再度審理を尽くせとしたという事案。
背景には、Y銀行が経営難で業務改善命令を受けていたり、他の取締役は退職金廃止に同意したりしている、などの事情があり、銀行側は、Xにも、半年以上かけて説明・同意を求めてきたということがある。
銀行側が援用する
松下電器産業グループ年金減額事件
(控訴審もあり。基本的には同旨。)
は、確かに既受給者との関係でも一律減額の規約変更の効力を及ぼすとされているが、決定的に本件と違うのは、原規約に、「将来これこれの事情によって変更されるかもしれないよ」(将来変更可能条項とでも呼びましょうか)という規定があり、そのことを十分周知検討させた上で個別の同意を得て制度に参加させているという点であろう。
その意味では、松下事件が仮に取締役との間の関係で問題となったとしても、取締役との契約の中に明示的に「将来変更可能条項」が入っており、取締役が十分時間をかけて契約内容を理解していたとすると、規約変更に伴い個別契約の内容も修正されるという結論もありえたか。
それとも、従業員の場合は、取締役と異なり、集団的画一的処理が要求されるものなので、アプロ―チが異なるのか?
退職年金をすでに受給している人についての年金契約変更は、集団的画一的処理よりも、当該契約当事者において当該変更が予定されていたかどうか、という契約解釈の問題とならざるを得ないのではないか?
問題点は、X取締役との間での契約が、当該契約の金額支給の根拠となっていた年金規約の改定に伴って、Xの同意なく変更されることがあるのか?という問題で、1審はこれを否定し、一度契約したからには本人の同意なく変更できないとしたが2審は肯定、集団的画一的処理を要する性質から、契約変更を認めたところ、最高裁は、やはり契約法の原則に戻って、本人の同意なく変更できないのが原則として破棄、事情変更とか、黙示の合意によって契約が変更されうる余地があるかどうか、再度審理を尽くせとしたという事案。
背景には、Y銀行が経営難で業務改善命令を受けていたり、他の取締役は退職金廃止に同意したりしている、などの事情があり、銀行側は、Xにも、半年以上かけて説明・同意を求めてきたということがある。
銀行側が援用する
松下電器産業グループ年金減額事件
(控訴審もあり。基本的には同旨。)
は、確かに既受給者との関係でも一律減額の規約変更の効力を及ぼすとされているが、決定的に本件と違うのは、原規約に、「将来これこれの事情によって変更されるかもしれないよ」(将来変更可能条項とでも呼びましょうか)という規定があり、そのことを十分周知検討させた上で個別の同意を得て制度に参加させているという点であろう。
その意味では、松下事件が仮に取締役との間の関係で問題となったとしても、取締役との契約の中に明示的に「将来変更可能条項」が入っており、取締役が十分時間をかけて契約内容を理解していたとすると、規約変更に伴い個別契約の内容も修正されるという結論もありえたか。
それとも、従業員の場合は、取締役と異なり、集団的画一的処理が要求されるものなので、アプロ―チが異なるのか?
退職年金をすでに受給している人についての年金契約変更は、集団的画一的処理よりも、当該契約当事者において当該変更が予定されていたかどうか、という契約解釈の問題とならざるを得ないのではないか?










