中村叶の詩

中村叶の詩です。元気になれる。勇気がでる。心安らぐ。

「自分」を捨てたとき自分らしさが・・・

2006-03-08 11:24:30 | おはな詩(「無」になって勝つ)
「自分」を捨てたとき自分らしさが・・・ 
                            
35歳にして世界選手権の連覇を目指す剣士
2003年7月 イギリス・グラスゴー 剣道世界選手権
日本代表チームの大将 栄花直輝(えいがなおき)
補欠になり ホテルの部屋で独り涙した大会もあった
さまざまな逆境、苦悩、挫折、葛藤を乗り越えてここまで来た

栄花には どうしても勝てない相手がいた
平成2年の初優勝以来 「宮崎時代」をつくった超人
「連覇はない」がジンクスの日本選手権で連覇をなしとげ
平成8年までに5回の優勝をしていた
平成の剣豪 剣道界の鉄人 努力の天才剣士 宮崎正裕
 
平成9年(1999年)の第47回大会 どうしても勝ちたいと思った
作戦を練った 宮崎の面を誘い、返し胴で一本入れる作戦だった
試合では 作戦どおりにいった
が、判定は宮崎の「面あり」だった
内心不服だった
しかし、家に帰ってビデオを見て納得した やはり「面あり」だ

勝ちたい 勝ちたい
その思いにかられて 自分は作戦を練り 小細工を弄した
宮崎は 堂々と正面から面を打ち込んでいた
冷静な気持ちで、客観的に見ると やはり宮崎の「面あり」だった

初心に帰ることを決意し
翌日から30分間 ひとりで道場の雑巾がけをした
それが 勝ちにこだわる自分を捨て 勝つことへの欲をなくし
剣の道を究めるきっかけになった
♪ 勝つと思うな 思えば 負けよ
美空ひばりが歌ってヒットした 昔の歌謡曲『柔(やわら)』の一節だ
柔の道も剣の道も 畢竟(ひっきょう)無心、無欲に行き着く

勝ちたい 勝たねば 勝とう 
そういう欲がでてくるから 心に隙ができる
心のありかたが問題なのだ
欲がでて 勝負にこだわるから隙ができる その心のありかたが
勝ちへの執着を捨てねば 道は開かれない
自分を捨て 欲を捨て 執着を捨て 無心にならねばならない
自分の求める剣は 無心から放たれる 

自分を捨て 欲を捨て 執着を捨て 無心で臨んだ
平成10年(2000年)第48回全日本選手権大会
決勝は長い試合になった
延長にもつれこんだ

決着は試合開始後 12分45秒
それまで何度となくあった中間の攻め合いから 宮崎が間合を詰めた
栄花がスーッとさがり その間合を切った
栄花のさがりばなに 宮崎が跳んだ
「面」
さがりながらも栄花は 表から宮崎の竹刀を押さえ込み
その「面」をいなした 宮崎の腕が伸び切った刹那(せつな)
そのごくわずかな時間の 千載一遇のような宮崎正裕の「隙」に
栄花直輝は夢中で「小手」を撃った

時に栄花直輝(えいがなおき)33歳
遅咲きの剣士 大器晩成の剣道家 栄花直輝は
平成の剣豪の3連覇を阻止して 堂々天皇賜杯を手にした

2003年7月 イギリス・グラスゴー 第12回世界剣道大会
大会12連覇を狙う日本の大将は 身長170cm足らずの栄花直輝
世界の巨漢を相手に
スポーツの心を超えた剣の心 「無心」で勝利を目指す

決勝の対韓国戦 一勝一敗三引分けで
時間無制限一本勝負の代表戦になった 
10分が過ぎた
相手の一瞬の隙に 栄花の片手突き 勝利

勝ちたい 勝ちたい 勝たねば 勝たねば 勝とう 勝とう
その欲を捨て 欲をもつ「自分」を捨て
「無心」のなかからほとばしった 片手突き

試合後 外国人剣士たちが栄花に駆け寄ってきた
涙でくしゃくしゃになった顔で 「素晴らしい試合をありがとう」
抱き合う栄花と外国人剣士たち

勝負にこだわっているうちは、無心の技は出せない(栄花直輝)

金メダルを獲得してから 約60時間後の記者会見で
荒川静香が言った
勝ち負けにこだわるよりも
自分のスケートにこだわったことが勝因だと思います

勝ちたい 勝ちたい 勝たねば 勝たねば 勝とう 勝とう
その欲を捨て 欲をもつ「自分」を捨て
荒川が 得点に入らぬイナバウアーを
ファイナルの演技に入れると決意したときスケートの美の女神は
荒川静香に金メダルをもたらすこと決めたのだ
♪ 勝つと思うな 思えば 負けよ 

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手動荷車(トリノを見て
第48回全日本剣道選手権大会
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