小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。
ネット句会を月二回行っています。
この句会は誰でも参加できます。

第347回小麦句会結果発表

2016年12月10日 09時47分21秒 | 1日句会

大変お待たせしました。

結果発表です。

次回はいよいよ今年最後の句会。

参加できる方、告知後は早めの投句をこころがけましょう。

 

★結果発表。

 

闇よりも深き色して冬運河   とっきー

 

◯ (アゼリア)闇よりも深き色ーという表現に惹かれました。

 

◯ (ルカ)冬運河の暗さをよく表現しています。

 

〇(まきえっと)闇より深きの着眼点が良いです。

 

〇(敏)大都会を貫く運河の冬相を、的確に描きだしていると思いました。

 

〇(瓦すずめ)運河をみてみたくなりました。

 

◎(仙翁)確かに写真の川の暗さが際立っています。

 

〇(あちゃこ)空を映して明るいはずの水の色なのに。深き色が効いています。

 

〇(アネモネ)「闇よりも深き色」上手いです。

 

〇(宙虫)運河はこういう景色ですね。明るい印象が少ない。

 

 

 

悲しみを冬青空は笑みに変ふ   幹夫

 

〇 (多実生) 何が有っても青空は人を明るくさせます。

 

〇(泉)冬青空を見ていると、本当に気持ちが明るくなりますね。

 

〇(ちせい)季語は「冬空」。「悲しみ」、「笑み」に俳句的強度が感じられました。

 

 

 

一寸法師のその後は鴨の群れのなか  宙虫

 

〇(まきえっと)一寸法師ですか。

 

◎(瓦すずめ)鴨の群れの中に一寸法師を想像している人間を思うと、心があったかくなります。

 

〇(藤三彩)一寸法師の発想が面白い。御伽草子はハッピーエンドなのだが

 

 

 

冬晴やゴルフ球打つ河川敷  泉

 

〇(幹夫)冬晴の下の景が素朴に詠まれています。

 

 

 

窮屈な川幅鴨のばらけおり  まきえっと

 

 

 

鴨の陣上空晴れて何も無し   ちせい

 

 

 

十二月街を呑み込む街の影  珠子

 

◯ (アゼリア) 短日をこのように表現されたのでしょうか?

 

〇(道人)師走の慌ただしさ。「街」のリフレインが効いている。

 

〇(まきえっと)十二月らしさが表現されております。

 

〇(敏)年々巨大化していく都市を、街を呑み込む街という形容で捉えていて印象的です。

 

〇 (多実生) 町中が何となく忙しい十二月。影が呑み込むが面白い。

 

〇(瓦すずめ)不安さを感じさせます

 

〇(仙翁)いかにも冬の影は、街を吞み込むようですね。

 

〇(あちゃこ)季語が動くような気はしますが?影の捉え方に惹かれました。

 

〇(アネモネ)キリコの絵の巨大版。

 

〇(藤三彩)街のリフレインが効いている、どんな街だろう

 

〇(春生)「街を呑み込む街の影」が情景描写としてうまい。   

 

〇(宙虫)十二月の影なのがいい。

 

 

 

木枯や高層ビルの建ち並び   春生

 

 

 

鴨置いて印象派めく水鏡       アゼリア

 

◎(まきえっと)誰それの絵という感じですね。

 

◎ (多実生) 印象派は言葉しか知りませんが波に揺れる水鏡の風景を面白く表現。

 

〇(餡子) 印象派のだれかしらねえ。      

 

〇(あちゃこ)初冬の風景を描いてみたいものです。

 

 

 

(選外)(道人)鴨は脇役。光と影の景が印象的です。

 

 

 

冬青空鳥語を話す人といて  ルカ

 

◯ (アゼリア) 鳥語、犬語、猫語ーいろいろありそうですが、人語が一番むずかしそうです。

 

〇(珠子)観光地では、雀の方が人間の行動をよく観察しており、餌をねだって足元まで来ますし、パンを狙ってテーブルまで飛んで来ますが、これは冬木立の中でのことでしょう。「話す人といて」がやさしい雰囲気です。

 

 

 

三島忌の川にせり出すビルの影   アネモネ

 

〇(敏)故人の果たせなかった想いが、「せり出す」に現れているような気がして、重く受け止めました。

 

◎(珠子)「対岸にせり出す影」の写真にこの季語を持ってきたことにびっくりぽん。

 

〇(春生)季語「三島忌」の斡旋が決まっている。

 

◎(宙虫)三島由紀夫の影もあわせて見える。

 

 

 

再開発して水鳥の消えし町   餡子

 

〇(まきえっと)何が大切か考えさせられます。

 

〇(アネモネ)日本の各地であるでしょうね。

 

〇(幹夫)改めて水鳥が泳いでいるというのは自然ならではの景なのですね。

 

〇(ちせい)季語は「水鳥」。悲劇ですね。自然保護の観点からも俳味があると思いました。

 

 

 

空ばかり見ている川や返り花   あちゃこ

 

◎(敏)「空ばかり見ている川」の表現に、はっとさせられました。返り花も上々の斡旋と存じます。

 

〇 (多実生) 川にして見れば空を見るしか方法が無いでしょうね。

 

〇(瓦すずめ)川の擬人化が面白いですね。

 

〇(仙翁)確かに、深い河は、空ばかりを見ているのかも。

 

◎(餡子)そういわれてみると、川も海もずっと空を見てくらしているんですよね。視点の転換が見事です。 

 

〇(珠子) そうか、川は空ばっかり見ているのですね。さりげなく置いた季語がいい。 

 

〇(宙虫)感情移入しやすい句だなと思う。

 

 

 

締め切りやホテルに籠る年の暮  泉

 

〇(幹夫)慌ただしさの中の取合せの俳句ですね。

 

 

 

復興の音凩の音の中     道人

 

◎(アゼリア)音のリフレインが効いていて、前向きな気持ちの良い句と思いました。

 

〇(餡子)復興の言葉も忘れがちなこの頃。 福島の原発の近くなど、荒れているままの様子を目にしました。すべてを失って無からの再出発、心が萎えてしまうことでしょう。凩に負けそうな音なのか、立ち向かっていこうとする音なのか。   

 

〇(珠子)あの暑い夏を何とか乗り越えたと思ったら、あっという間に寒さ対策を考えねばなりません。遅々として進まない「復興の音」が凩に消されてしまいます。

 

◎(泉)もう凩の季節になりました。しかし、復興はこれからですね。

 

◎(アネモネ)こうありたいですね。

 

〇(春生)着々と進んでいる復興ですが、なかなか進まない原発事故の始末。いつまでも「凩」は吹き続ける。     

 

〇(とっきー)木枯らしが来てしまったけれど、それでも復興の音が聞こえるのは嬉しい。

 

 

 

陰日向なく水鳥の相寄れり   幹夫

 

〇(ルカ)鳥の世界では、平和そのもの。

 

〇(道人)一心不乱の鴨の家族のように生きたいものです。「陰日向なく」が眼目。

 

〇(仙翁)水鳥は、離れ離れでなく、本当に寄り添っていますね。

 

〇(あちゃこ)荒涼とした冬が温かくなりますね。人もこうありたい。

 

 

 

明と暗わが人生も年詰まる  多実生

 

〇(道人)人生、詰まるところ「明と暗」。今年も色々あったけれど「明と暗」。歳末の寒晴れの日の心象風景がよく見えて来る。

 

〇(珠子)ちょっと前までは、三人集まるといつのまにか「病気と墓の話」になりましたが、今日は終始「夫の介護の話」でした。ただただ身につまされます。

 

◎(藤三彩)老いて益々明るく生きたいものですね

 

 

 

山の名のホテルぎゆうぎゆう真冬かな  ちせい

 

 

 

街騒の届かぬところ浮寝鳥  敏

 

〇 (多実生) 都会の騒音も浮寝鳥には届かないでしょうね。

 

〇(泉)静かな所で、のんびり。良いですね。

 

〇(アネモネ)浮寝鳥の安堵感が見えてきます。

 

〇(幹夫)浮寝鳥安住の川が詠まれています。

 

〇(春生)浮寝鳥の居場所がはっきりした句。      

 

 

 

裸木や青年ふたり対峙せり  瓦すずめ

 

 

 

ピラカンサかぐやを迎える窓がない  宙虫

 

 

 

水鳥の寄り合うてをり冬夕焼    春生

 

〇(仙翁)夕焼けに水鳥がいる様子が浮かびます。

 

 

 

橋渡りきって安堵の白い息  敏

 

◯ (アゼリア) 白い息という表現の使い方が上手と感心しました。

 

〇(アネモネ)吊り橋の景のようですがこれはこれでなかなか。

 

◎(幹夫)白き息が佳く詠まれており共感の俳句です。

 

〇(春生)情景がはっきり描写されています。   

 

〇(宙虫)白い息がうまく使われ臨場感がいい。

 

 

 

この街に住み慣れ今日の冬の空  とっきー

 

〇(敏)遙かな流離の想いが、この句の根底にはありそうです。

 

〇(餡子)住み慣れた〜このまち・・♪鼻歌の一つも出そうな句。やがて春の空が・・・。

 

〇(珠子)「今日の」「冬の空」がわかるようでわからなくて、でもわかる、そんな感じです。

 

〇(とっきー)災害の折の経験だろうか。橋を渡って安全地帯に辿り着いた安らぎが伺える。

 

◎(ちせい)季語は「白い息」。「安堵」と言う措辞の力点に力強さを感じました。

 

 

 

つつがなく夜来て勤労感謝の日   アネモネ

 

〇(ルカ)つつがなく何より。

 

〇(泉)今日も無事に終りました。正に「勤労に感謝」です。

 

〇(幹夫)祝日出勤の作者なのでしょう。

 

 

 

小春日やビルの谷間の鴨の川  仙翁

 

〇(餡子)川に、鴨や鳥、鯉などがいるのを見つけるとほっとしますね。小春日が効いています。 

 

〇(ちせい)季語は「鴨」。鴨の陣などの言い回しが思い浮かびました。鴨らの集団。

 

 

 

出勤の靴音短日動き出す  珠子

 

◯ (アゼリア) 寒かろうが暑かろうが出勤される方々に感謝です。

 

◎(ルカ)短日動き出すが、斬新。

 

〇(道人)ビル街の一日の始まりを捉えて巧い。

 

〇(敏)都会の一日の始まりを靴音にみたてていて、説得力があります。

 

〇 (多実生) 靴音から一日が始まる、私もかつては薄暗いうちの出勤でした。

 

〇(餡子)朝のの慌ただしい様子ですね。一日の始まりが、こういう表現でできるのですね。 

 

〇(泉)短日でも労働の一日が始まります。毎日同じ事です。

 

〇(とっきー)まだ暗い早朝です。お勤めへ出掛ける緊張感が程よく伝わってくる。帰りも暗くなっているだろう短日の切なさ。

 

〇(宙虫)一日の始まり。もう通勤に疲れています。

 

 

 

煤逃げに後押しをする晴れた空  多実生

 

〇(とっきー)煤逃げの男達は、お天気が良ければ行動範囲も広がるだろう。釣りですか、競馬ですか。サイクリングですか。

 

 

 

枯野ゆくブルトーザーは無人なり  ルカ  

 

〇(瓦すずめ)無人のブルドーザー? 遠隔操作ならよいのですが、もしブレーキのかけ忘れなら枯野に惨事が起こりそうですね。

 

 

 

水鳥のたてる波紋に恋をした  瓦すずめ

 

〇(道人)冬の恋は辛いイメージですが、こんな明るい恋なら年を顧みずにしてみたい。

 

 

 

犯人の現場検証冬ざるる   餡子

 

〇(瓦すずめ)警察や検察ではなく、犯人が現場検証をする? 新しく罪を重ねようというのでしょうか…。

 

◎(春生)この写真からの想像、見事です

 

 

 

千声を嗄らし師走の雀かな   瞳人

 

〇(ちせい)季語は「師走」。「千声」と言う語の選択にセンスがあると思いました。

 

 

 

揺れる街抜け出せ冬の重低音    あちゃこ

 

〇(ルカ)抜け出したいのは誰しも同じ。作者のとらえ方に共感。

 

〇(とっきー)今年は本当に地震災害に明け暮れた年でした。不気味な重く低く鈍い音に悩まされた人々がいました。新しい年では、良いことがありますように。

 

 

 

鴨鍋に何かが足りない家族愛 藤三彩

 

〇(まきえっと)本当だ。

 

 

 

山茶花の一つ二つと落ちる道  仙翁

 

 

 

そこここに復興の兆しはや師走     アゼリア

 

〇(泉)復興は少しづつ進みます。はや師走です。来年も復興は続きます。

 

〇(藤三彩)熊本産の蜜柑を盛んに食べています。復興を祈る年でした。

 

◎(とっきー)長引く復興への道も、少しずつでも、その兆しがあれば救われます。師走の慌ただしさの中に希望が見えてくることを、誰もが祈っていると思います。

 

〇(ちせい)季語は「師走」。東北や熊本、鳥取など、時事的な話題に「師走」と言う斡旋がよろしいかと。

 

 

 

(選外)(道人)中八の調べがやや詰まった感じですが、被災地の年末の感慨が良いですね。

 

 

 

遠嶺より復興の風冬日影     道人

 

〇(ルカ)なかなか風は吹きません。季語が暗示しています。

 

〇(藤三彩)まだ冬日陰を落す景です、阿蘇山は噴火まであり悼みます

 

◎(あちゃこ)復興をテーマにした句が幾つかありますが、大きな景で街全体を包んでいるところが素晴らしい。

 

 

 

宿がないネットの絡む枯葎  藤三彩

 

 

 

桜葉の暇乞ふげに落ちて音    瞳人

 

◎(道人)「暇(いとま)乞ふげに」が佳いですね。「音」も繊細。今生の別れではなく、来春までの別れ。

 

〇(仙翁)暇乞いとは面白い。落ちる音でいいのでは?

 

〇(あちゃこ)暇を乞ふという表現は、この季節にぴったりです。

 

 

 

 

『俳句』 ジャンルのランキング
コメント (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 麦句会報掲載句(2016.11分) | トップ | 第348回小麦句会告知(12月15... »
最近の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご苦労様でした (泉)
2016-12-10 20:15:19
宙虫さん、句会当番のお役目ご苦労様でした。今後とも、よろしくお願いいたします。

広島はまだまだ、本格的な寒さは来ておりません。これからでしょう。今日のNHKで、子規の生涯を放送していました。天才は常に、苦難の中で偉業を成し遂げる。子規は最後に、何を思ったのか。悔いは無かった事でしょう。

コメントを投稿

1日句会」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL