柊じいさんの、ぼ・や・き・

年寄りが日向で居眠りしながら、色々と、昔のこと、これからのことなどなど、ぼやきます。

ただ今火星旅行中ダベ・・・改+2/13.2017

2017-02-13 14:23:41 | 空想ですが・・・

 ガラにもなく、ソーダイなテーマに齧り付いた!

 今さら何だよ」と言うなよ。
 友達なら、ちょっとばかりグチを聞いてくれよ。

 あんたも知っての通り、おれは今、火星旅行の途中だ。
  運良く、抽選に当たったまでは良いんだが、実際には、いろいろと言いたいこともある。

 何しろ、おれは地球に帰れないんだ。
 片道キップなんだよ。
 それは初めから承知の助だったんだが、それにしても、何だね、これは。
 まるで棺桶の中で暮らしているみたいなものだ。
   パートナーというか、同行者がいるが、地球を離れた最初の頃に喧嘩して、それ以来お互いに口も聞かない。英語で話をすることになっているが、おれもモンゴリアン系のおばちゃんもいちいち翻訳して喋るのが面倒くさくて、知らん顔をしている。
 ケンカのことは、また後で話すよ。
 地球を離れて、もう2ヶ月になるかな。
 どこかでテレビカメラが回っている。
おれたちがどんな行動を取るのか、ドキュメントで放送するんだと言ってた。
 それで、モルモットの費用を捻出するのだそうだ。
 たとえば、地球の重力を抜けるときに、どんな顔になるか、それを写している。何日分かまとめてガバッと送信するようだ。
 逐一デレクターの指示は受けない。ドキュメンタリー番組だろう。
 おれたちは好きに振る舞って良いことになっている。
 と
いって、何もできるわけではないがね。 

  あんたは、もうおれのテレビを見たかい。
  おれにはどんな放送がされているのか分からない。
  どうでも良いことだけれど・・・。
 まあ、言うなれば、火星旅行の先駆者という位置づけなんだろう。
 偉そうに言えばそうだが、おれたちは体のいいモルモットだよ。さっきも言ったように・・・。

 とにかく、このピットは狭い。
 どう見たって、観光旅行ではないよな、これは。
 モルモットの移送実験だよ。
 当然だが、外を覗ける窓なんかない。もっとも、見れたところで外は零下270度の闇の世界だ。星は見えるだろうが、どれがどれだか分からない。
 だから、カプセルの中で固まっているだけだ。
 好きな日本の時代劇が見られるテレビ電波は来ない。
 DVDも持ち込めなかった。
 パスカル・レイノーも、ホリガーも没収されたけれど、お仕着せの音楽は少しは聞くこともできる。
 あまり余計なエネルギーを使うと自動的にシャットされる。
 昔の純喫茶みたいに、曲はお任せだ。
 それに、いつまでも聴いていることもない。
 といって、つまらなくなって、ベッドを離れて歩き回るのも無理だ。
 地球にいるときは、この不格好な宇宙服も重かったが、ここではさすが無重力だから、軽いが大きさは変わらない。見られたカッコウじゃあないな。

 第一、動き回れない。
 「立つ」こともない。そういう感覚がないんだ。
 それに、
 とにかく、狭いんだ。
 ごろりと寝返りを打つぐらいしかスペースがない。宇宙だというのに、な。
 それでも、何もしないでいると、骨や筋肉が機能しなくなるからと、足元には自転車のようなものがある。
 プログラムされていて、時間になると自動的に足踏みをさせられる。動かしていないと、筋肉は低下してしまうからというんだ。
 イヤならスイッチをOFFにしても良いことになっているが、気ままにズルしている。
 手を伸ばせば、バーがある。それを使って懸垂みたいな運動もする。
 バーを掴まえると、NHKのラジオ体操のような音楽が聞こえる。
 それも、時々サボる。
 この間は、ちょっと力が入って、身体が急に動いて、ヘルメットを凹ませた。
 C.Cのオペレーターが見ていたらしく、笑いながら、何か言ってきたのも、数時間後だ。
 送信した映像を見てからの反応だから、いざという時の役には立たないシステムだよ。
 意味がないと思うな、これは。
 
 未来の、本物のトラベラーのための実験データ(台)にされているんだろうが、おれは客だぜ。
 もっとも3800円しか払わなかったけれど・・・
 OFFにしても、何かペナルティーがあるわけではないから気ままにさせて貰っているよ。
 だってさあ、地球に戻れないんだぜ。
 火星に着いたら、ゴミのように捨てられるんだ。筋トレもなにもあったもんじゃあないよ、そう思わないか。 
 
隣のモンゴリアンのオバさんも、おれより若いのに、ズルを決め込んでいるようだ。
 放送されるとしても、つまんねえ、絵になるね。

 宇宙服を着たままで、何ヶ月も過ごすのだ。もっと自由に動ける空間があると思っていたが、失敗だったよ。
 こんな服を脱いで、ちょいと一杯も出来ない。
 あ~あ、夜更けの、新橋のガード下の屋台の焼き鳥、もう一度食いたいねえ。
 それも叶わない。
 ちきしょうめ。
 あんたらは、おれを肴に、あそこで群れているんだろうな、ちくしょう。
 戻りてえなあ。

 改めて思うんだ。
 この火星旅行は片道キップだ。
 何ヶ月か経てば火星に着くが、そこでおれたちを歓迎してくれるのは、何にもない赤い土だ。
 そこには嵐もある。 
 おれは早とちりで、手を上げて応募したが、あれよあれよという間にメンバーに選ばれてしまった。
 世界で4人だけの「当選者」になっちまった。
 そうさ、「今さら、何を言ってんだ」と思われても仕方がないが、おれは宇宙飛行士ではない。開拓者でもない。作業員でもない。ただの旅行者として応募したのだ。

 旅行社なら、いろいろと細やかに面倒を見てくれるアテンダントを添乗させているはずだが。
 それが経費の都合で省略されている。
 格安
旅行であることは間違いない。
 省けるものは全部カットされていても文句は言えないか。
 では、到着地でおれたちを迎えてくれる施設(コロニーと呼ばれる)があるのか。
 それは、まだ「建設は計画中」という話なのだ。おれたちが出発しているというのに、だよ。
  案内のパンフには、立派なドームがいくつも並んでいたが、
火星で旅行者を受け入れ、観光旅行をさせる拠点は、まだないのだ。
 あれは未来の絵だ。勧誘では、よく使われる手だね。

 話題作りに、もっともらしい計画をして募集したところ、片道キップだというのに、ドカンと応募があった。
 ロケットは何とかなるけれど、コロニーの建設までは手が回らなかったのさ。
 すると、火星に着いたら、ふたを開けて、ひっくり返されてしまうんだ。
 そこで乾燥地球人1号となるだろう。
 これも映像が送られるが、たぶん諸般の事情から放映はされまい。
 コロニーを造るのは大変な時間もかかる。費用も・・・。
 仕事は誰にやらせるんだ。
 ロボットを多数送り込んでやらせると言うような話もあったようだが、ふふふ
、眉唾だよ。
 様々な資材が地中に埋まっているわけではない。
 火星には、地球にあるような鉱物資源もある。
 あの赤い色は酸化鉄だとか言うじゃないか。
 でも、製鉄所があるって話は聞いてない。鋼材が運び込まれているわけではない。 
 第一、どこに建てるんだ。現地工場を造るのかい。どうやって、地球から運ぶんだ。
 そんなプロジェクトの作業員募集の情報があったかどうか、そんなことは知らねえよ。
 
  火星の地図だって、地球のようなものはつくられていない。
 地震は大丈夫なのか。火山もあるときいたよ。太陽系最大の火山だって言うじゃあないか。
 空気だってアメリカンだ。とてもナマで暮らせるところではない。
 水はどうする。海もない。
 昔、そうさ、大昔だが、運河が見えるから、高度な文明を持った火星人がいるという話があったなあ。
 あのタコの火星人が、地球に攻めてくるというマンガもあったなあ。
 でも、運河はない。
 水は、地中にあるという説がある。
 地球のように、水脈があるのかね。相当深いところまで 井戸を掘るんだろう。
 その水、飲めるのかい。保健所の許可は得てあるのかい。
 何もが、今までの地球での生活と同じように出来まい。

 もう一つ気になることがある。
 地球から遠く離れた宇宙船をコントロールし、火星に着陸させるのは、おれがやるのかい。
 箸より重いものを持ったことがないんだがねえ。
   箸じゃあなくて
、スコップだなんて、混ぜっ返してくるだろうな、あんたは。
 まあ、それはそれでいいよ。どっちでも良いことだ。
 着陸は至難の業と聞いた。
 月なら電波で約1秒の距離だから様々な指示がほぼリアルタイムで出せるが、火星では、行った者がハンドル操作するしかないのではないかなあ。
  その訓練は受けていないし、聞いてもいない。もしかすると、自動操縦プログラムがセットされているか。
 まあ、心配してもどうともならないことだけれどな。
 
 もしかすると、スルーしてどこかに外れていっても構わないのか。激突しても良いのか。
 おれたちは帰ってこれないのだから、その運命やいかにと、見ているだけでいいのか。
 保険もきかないよな。
 だいいち初めから片道キップだし、生きて帰ることはないのだから、保険の掛け金だけ取られて、遺憾ながら保険金はお支払いできませんとなるね。
 おれも、保険屋のしつこい勧誘を断って、松阪牛の特上ステーキをたらふく食ってきた。

 まだまだグチは続くよ。なんにしても、時間はたっぷりあるからな。でも、今日は、もう寝るぜ。
 夜だか昼だか分かんねえけど see you
again

 目が覚めた。
 壁の向こうのオバさんは、まだ、寝てる。凄い鼾だ。
 聞こえては来ないが、振動が伝わってくる(ような気がする)。

 
 オバさんとは不仲になったが、そのいきさつを話しておこう。

 けっこうルックスは良い。可愛い感じもするが、年増だ。
 甥っ子に、相撲レスラーがいるらしい。日本の大相撲でグランドチャンピオンになったと言う。つまり横綱だな。
 日本人は長いことその位置につくレスラーがいないということで、おれのことをバカにしていたから、そのことでハラを立てたのさ。
 おれが悪いわけじゃあねえ。そうだろう。

 その、大草原、とか言う横綱が何十回も優勝したが、そのお流れちょうだいで結構羽振りが良いらしい。
 それで、金は積んだらしいが、おれと同じエコにミークラスで火星行きさ。

 本当のところは、ファミリーにはじかれたんじゃあないのか。
 あまり自慢するので、おれは、「てやんでえ、おれの牛久沼が、今にぶっ倒すぞ」と啖呵を切った。  
 それ以来、話をしていない。(最終ページを見てくれ2017.2.13)


 つまらない話だ。
 
 食い物の話を聞いてくれるか。
 何にも身体を使うわけじゃないが、腹は減る。
 その食糧を数ヶ月分用意してあるかと言えば、そうでない。
 ほとんどはドライされた丸薬だ。日に必要なエネルギー分だけ、出てくる。その時は、ヘルメットの中に送り込まれてくる。上手くもない。
 ナイフとフォークなんてない。もちろん箸もない。手を使わなくてもいい。
 
酒も、原則としてはナシだ。
 おれは、内緒
こっそりParrさんを忍びこませて、ちびちびやれるようにセットして貰ったが、宇宙酔いの保証はしないと言われたよ。
 おれがコマいカプセルに入った爺さんの涙を味わっているのも、放送されたかな。禁止されていることだから、たぶん編集でカットされている。知らないだろうな。
 全部ストレートで飲んでいる。「水割り」なんて注文も出来ない。
 水を積み込むスペースはない。
 ロケットの外は、マイナス270度だ。ここまで水道局の配水管が延びているわけではない。
 それで、可能な限りは自家調達となる。
 自分たちが排泄する汗や尿などを極力集めて、それを濾過して利用するんだとさ。
 おれのも、隣のお婆のも一緒になるから、イヤだけれど、生きているウチは生きなければならないから、大五郎になっていなければならない。

 他の募集では、食い物も再生するというが、何から何をつくるんだろうね。
 おれたちのツアーでは、そのことはノーコメントだった。アンタッチャブルか。
 返事に困るからだね。
  本当のことは、藪の中だ。

 丸薬みたいな食糧だが、これでは胃腸も仕事をしない
 どうせ片道キップだから、どうでも良いけれど、いつも腹を減らしているよ。

 費用が格安だと言うことについても、誰かが教えてくれた。
 往復では、費用がかかりすぎるからだとさ。
 それにしても、ロケットの打ち上げだけでも、何十億の金がかかると思うんだけれど、ちょいとそこまでの夜中のタクシー程度の費用で済むのかねえ。
 おれの旅費は、3800円だ。

 地球に戻ってくる技術が未完成なのが、本音なのか。
  戻ってくるとしたら、火星でロケットを打ち上げなければならない。
 火星は、まだ無人だ。先遣隊がいるわけじゃあない。 
 これを省略できれば、確かにリーズナブルだ。

 日本のハヤブサは、迷子になっても、ちゃんと帰還したぞ。言いたいね、そのことを。

 少しホームシックにかかってきた。
 また、あんたと夜更けの新橋を歩きてえなあ。
 途中で何かあって死ぬこともあるかもしれないが、その時は、この宇宙服で冷凍保存状態になるとか。中の空気を抜けば良いのか。真空パックというわけか。凍ったままで火星に到着することもあるわけか。

 次にあんたにメッセージを送るのはいつになるか分からんが、まあ、達者でお暮らしなさい。んじゃあ、ね。   
 2014.8.25/ 
.27.check /2016.4.5+

  あんたからのメールが届いた。
 ありがとうよ、久しぶりで地球を感じたよ。
 こにロケットを飛ばした会社、結構親切なところもある。
 さすが民間は、役所とは違うな。
 宇宙にロケットを飛ばすなんてことは、国がやるもんだと思っていたが、あれから何十年も経つと、学問的な、あるいは技術的な成果(つまり、おいしいところ)は得られるが、それ以上は期待できない。
 事業としては、コストがかかりすぎるゲエもねえことだと気がついたらしく、アメリカでも国としては「仕事」を止めたんだよなあ。
 今まで蓄積してきた知識(ノウハウっていうんだってな)や特許を開放して(カネを払わせてだが)、新しいビジネスは民間にやらせることにした。NASAに、カネは手に入る。それで良いのだ。
 後は法律で管理して、規制をかければいいのだ。
 特許じゃあなくて、ノウハウにし、分からなきゃ本家に訊け、というスタンスもあるかな。
 それで、おれの応募した「何とかスペースジャーニー社」も手を上げたらしい。
 だから、コストを抑えて、サービスは最小限にしている。
  
 隣の婆さんは、また甥っ子の優勝を自慢しているが、おれは無視した。本当に牛久沼はダメなのかい。後ろに反っくり返って、イナバウアーなんかしている、もう一人のレスラーも大丈夫かい。
 話は変わるが、宇宙というところは、なんにもない所だと思っていたが、けっこう異物が飛ぶ回っているんだね、もの凄いスピードで。
 おれの棺桶にも、何日かに1回はすれすれでぶつかりそうになるらしい。 
 そういうゴミがぶつかり合って、50億年も昔に、地球が出来たと言うじゃあないか。
 ぶつかっても合体するかどうかは別だろう。砕けてしまうのが普通だろう。
 長い時間がかかれば、中にはねちっこいのが固まって成長するのもありか。
 国歌にいうような、
「さざれ石が巖になる」わけだ。
 今日は、つまらん話で終わるよ。
 また、メールをくれよ。
 奥さんにもよろしく言ってくれ。
 あの美味しいクリームシチューは、もう頂けないけれど・・・。
 んじゃあな。2015.1.12//
 

 2016.7.16/ 
 もうそろそろ、マースが大きく見え始めるというが、面倒だから、覗いては見ない。いずれイヤでも、あかい世界しか見えない。確か空だって、黒いンじゃあないかな。薄い大気があり、風も吹いているそうだが、地球で見られるような夕陽にはお目に掛かることはなかろう。
 昨日辺りだったか4~5日前か忘れたが、俺たちの宇宙船に大きな衝撃があった。
 館内放送が「何かがぶつかった」と言ってた。「運行には支障がない」ので、そのまま飛んでいると言うことだ。
 でも、少しの衝撃でも、方向が狂わされることもある。長い距離を高速で動いているんだから、たとえ僅かな狂いでも目標点からズレたりする。操縦しているわけでははないが、おれのような素人にも分かる道理だ。
 それで、火星には到着せず、フォボスの仲間になっちまうかもしれんが、世捨て人にはどうでも良いことだ。
 今までは、そんなことはなかった。宇宙はスカスカだけれど、いろんなものが飛び交っているらしい。
 ぶつかり具合によっては、宇宙船などひとたまりもないだろう。
 隣のモンゴリアンの婆さんが、わあわあ言ってたが、俺たちは戻れないんだよ。それが分かってない。
 
 そう言えば、地球は、いろいろと物騒になってるようだね。
 俺たちを飛ばしている会社は大丈夫かな。
 テロで狙われたりしてないかな。どうでも良いけど・・・。
 こちらは、極めて穏やかだ。 

 2016.9/27/
 地球ではオリンピックも終わったようだな。パラリンピックでは、選手は頑張ったが、日本チームはGOLDメダルがゼロだったと言うね。でも、新記録続出だったそうじゃないか。
 身体に障害があっても頑張っている選手を、おれも下界にいた時は興奮してみていたよ。
 みんな光っていたなあ。
 あ、そうそう。
 さっきアナウンスがあった。一両日中に火星の近くに到達すると言うことだ。
 なんか準備するのかと思ったら、そんな話はない。
 モニターに地球の月みたいな赤い火星が映っているが、どの辺りに到着するのか、それは知らない。
 もしかして、激突して炎上するかもしれない。
 でも、おれは宇宙船から放り出されて、軟着陸するかもな。
 ご存じの通り、悪運が強いからなあ、ここでは地球よりも重力が小さいだろう。地表だって、ごつごつのいわじゃあねえだろう。太陽から遠くても、岩が砂になっていると、おれはたかをくくっている。
 どうせ片道切符だ。到着しただけで、目標達成。金メダルだよ。
 それでか、シャンパンの味のする丸薬が来たのは・・・。
 いつだったか、奧下常務に呼ばれてゴチになったのは、なんて言ったっけ、シャブリだっけ、フランス語は読めねえから、適当に英語読みをして、おそるおそる飲んだな。
 おれは味なんか忘れたが、あんたは、今でも、ときどきお邪魔してるンか。
 風来坊になったおれには、どうでも良いことだけれど・・・・。
 良かったなあ、あの時代。

 さて、おれたちの宇宙船の最後がどうなるか、ゴミみたいな話だ。
 まさか「無事に到着」なんてタイトルはつけないだろうが・・・
 この先は、コメントも出せなくなるだろう。
 それで、サヨナラしたくて、メールを送る。
 元気で暮らせよ。
 酒は飲み過ぎるな。
 奥さんにもよろしく言ってくれ。
 んじゃあな!2016.9/27/

  やあ、しばらく。
 またメールしちゃった。
 おれのことなんか、新橋の屋台では話題にもならなくなったろう。
 多分な。
 最近の日本では、放り出したゴミにことよりも、もっと面白えニュースが溢れているようだからな。
 2.3行のコメント付きのニュースを見たが、あれなら、1週間はネタに事欠くことは無いだろう。
 
 あんたは、ちゃんと終電には乗っているかい。
 年なんだから、それ相応にコントロールしろよ。
 ところで、メールしたのは、火星に到着できなかったンだ。
 激突かなんていってみたけれど、どうやら角度が小さすぎて地表には届かず、数百㎞上を回る衛星になっちまったようだ。
 生きるのに必要なものは、当分載せているらしいが、どの位かは知らん。訊いても答えは返っちゃあ来ない。
 おれはフーテンだから構わないが、隣のモンゴリアンのオバさんがパニクっている。
 「ドウドウ」と言ってみたって、馬のようにおとなしくなることは無いよ。

 それはそうと、ばあさんの甥っ子の相撲とり「大草原」は調子が悪そうだな。
 おれが喧嘩して啖呵を切ったけど「牛久沼」も双六ばかりやっているようだな。

   このオジャレは分かんねぇだろう。いつも振り出しに戻ってしまうからだよ。
 気合いを入れてサイコロを振らねえと、ほかのヤツに追い越されてしまう。

 それにだいぶ先になるらしいが、100人規模で、火星旅行のプランがあるらしいな。
 ほんとかよ。
 時間も随分短縮されるらしいが、まだホテル建設の飛行船に会ってない。
 本当にできるんかい。
 都合の悪い所を隠して、美味しい話をするのは業者のおきまりのテクだ。
 まあ、いずれにしても先の長い話だ。
 火星に街が出来なければ客も呼べないよ。
 
 おれは、火星の上空で、そのギャラリーがくるのを待ってるよ。
 たぶん、その頃まで、生命を持たしてくれることはないだろうがね。
 干からびてスカスカになってるか。腐敗菌はないはずだから、このままでぐるぐる回っていることになるだろう。それとも、火星の引力で次第に地表に引っ張られ、どこかで粉々になっているか。

 もしかして、そうだ、そのお客さんが帰る時に、宇宙船のフックで引っかけてくれるように、そのトラベラー会社にメールして頼んでくれないかなあ。
 望んでいるわけではないが、ちょっと湿っぽくなっちまったよ。ホームシックだべか・・・・・2016.10.3/10.8/

 あ、そうそう。思い出したことがある。
 おれもパンフレットを斜め読みして、「行くべえ」と声を上げた。
 幸い独り者の「濡れ落ち葉」だから、だれに相談することもない。おっと「濡れ落ち葉」って、定年退職した旦那の悪口だったな。一人者が自称するwordではなかったな。
 宇宙にきてみて思うんだが、随分と勝手が出来ないもんだな。
 パタゴニアツアーの募集に手を上げたのとはわけが違う。
 ツアコンもいない。景色も無い(に等しい)。
 もちろん、温泉も無い。
 第一、空気も無いんだぜ。
 あの、100人募集のツアーなんて、パタゴニアかチベットにでも行くような感覚で募集がされているンじゃねえか。
 途中から引き返すことも出来ない。オプションで、気に入ったところに回ることもないんだ。
 どこかで言ったけれど、火星に★付きのレストランがあるわけではない。
 ホテルもない。innもない。花も咲いてない。

 アンタは、そんなことは承知しているから、参加するなんて言わないだろうが、地球でおとなしくしていた方が良いよ。忘帰洞とかいう温泉が、どこかにあったなあ。行ったことがあったような気がするが、そんな所で湯治でもしている方が、極楽だな。
 まだ、地表に激突するまでは時間がかかるだろう。
 ヒマが出来たら、また、メールするよ。
 んじゃあな、また。2016.11.21/

 ⇒おれの予言通りだ。牛久沼という四股名で誰を言っているか、分かるだろう。
  数年前に予言していたんだぜ。 
  どうだい、すげえだろう。
  稀勢ちゃん、期待してるぜ。2017.2.13/

 

 

 

 

 

 

 


 

 


  
 

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2 コメント

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読んでいて疲れました (ふかさん)
2016-04-05 17:17:08
柊さん

火星旅行中とのことですが、この便りは届くのかナ、多少失礼なことを書いても、どうせ地球には戻ってこられない方だし…読みましたヨ最後まで、疲れました。どうしたら、この様な環境状態が書けるんだろうか、などと思いながら。そう思いながら読んだので、余計に疲れたのかも知れません。想像力の乏しい私には、今火星へ飛び立てばこの様な状態になるんだろうナ、と思い怖くなりながら…背中が寒い!
アリガタウ (ゴホンニン)
2016-04-05 17:54:17
微かですが、コメント届きましたよ。ありがとうございます。宇宙って、怖いところです。浮かれて夢物語ばかりになっていますがねえ。

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