ナジャハウス スタッフブログ

フラメンコ衣装制作・レンタルの「ナジャハウス」のスタッフブログです。

【オーダーメイド物語・シーズン4/絢爛豪華な着物がフラメンコ衣装に!?やっぱり衣裳作りは楽しい!】

2013年07月07日 | メルマガ

¡Hola! 愛子です。

今日はすごい暑いです!アバニコが必須になってきました~!

今回は爽やかな衣裳を着ようかな?と思ったんだけど、お届けするメルマガが、

とってもゴージャスで魅惑的な衣裳を紹介するので、愛子もかっこよく見える衣裳を選んでみたよ!

 

さて、今回はナジャハウスの最高の技術をギュッと凝縮した作品が完成しました!

さっきも言ったけど、ゴージャスで煌びやか、デザイナー立川がいままでの経験を最大限に活かした渾身の衣裳を

立川よりご紹介します♪

愛子も今から、舞台で見られる日がとっても楽しみです!

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こんにちは。立川です。

ナジャハウスはこれまで数多くのスペシャルな衣装をお客様の為に仕立ててきました。

その数え切れないスペシャルな衣装を作った経験をフルに活かし、

私立川が持てる力を全て注いだ渾身の作品が完成いたしました!

それが、こちら!

今回、オーダーくださったのは、今あちこちで引っ張りたこの【奥濱春彦さん】という男性フラメンコダンサーです。

彼は独特な世界観を持っていて、特に着物に対する想いは半端なものではなく、着物を使った衣裳も今までに数々作っていました。

今回は8月に小松原庸子さん主催の「真夏の夜のフラメンコ」でソロを踊るということで着物を使ったバタデコーラを仕立てて欲しいとのオーダーでした。

私がまず危惧したのは、着物を使った衣裳は、間違うと陳腐とかキワモノ的な衣装になってしまうことです。

そんな衣裳を作ることは私の中ではNGなので、着物を使うからには安っぽいものは作りたくない。ということを奥濱さんに伝えました。

すると彼は「上質なものを作りたくてナジャハウスへ来たのだから立川さんが満足のいくものを作ってください。

高額になるのは覚悟しています。妥協して後で後悔したくないですから」とおっしゃってくださったので、

彼のその意気込みに感銘を受け、私も彼が120%満足するものを作ろう!と決心したのです。

 

デザインするに当り、私の中でのキーワードは「凛とした」「高貴」「ゴージャス」「妖艶」「独創的」。

これらの要素が全て組み込まれた衣裳でなくてはいけません。

それでいろいろ思いつくままにデザイン画を描いて、最終的にこれだ!という

ラインを決定しました。

着物は奥濱さんが大量にお持ちで、その中から使えそうなものを全てピックアップしてみたら、大きい段ボール2つにもなりました。

その中で私が一目惚れしたのは、金襴豪華かな朱赤の十二単(じゅうにひとえ)風の色打ち掛けでした。

花鳥風月!ツルやキジの吉祥文様が本当にあでやかでゴージャス!

まるで江戸時代の大奥のまばゆい世界を感じ、毎日この着物に見とれていました。

見れば見るほど織りや刺繍の美しさに惚れぼれし、日本の伝統工芸のすばらしさに日本人であることを誇りに感じました。

「こんな美しいものを解体するのはビビるなー!手が震える!」

しかし、どうしてもこの色打ち掛けをメインに使いたかったので、

失敗しないよう何度も何度も神様にお祈りして、この完璧な美しさを持つ打ち掛けを解体しました。

※ ↑ 着物をほどいています。ほとんどミシンを使わず手縫いで仕立てられているので温かみを感じます。

※ ↑ 反物にしてしまうとこれだけ?

 

さてさてデザイン画もでき、いよいよ形にしていかなくちゃ!

いきなり、デザイン画のような形には無理なので別の生地を使って色んなラインを決めていきます。

一回目の仮縫いが終わり、型紙を修正した後はいよいよ本番の打ち掛けを裁断します。

打ち掛けのあでやかさを、もっと強調するためにスカートの黒地部分をベルベットにして黒に深みを出しました。

そうすることによって、深い黒とあでやかな朱赤の対比が鮮明になります。

その後はご本人に着ていただき、バランスとサイズのチェック。

 

そして、バタの一番の見せ所!

スカートのしっぽ部分は悩みに悩み。。。。

打ち掛けの裾と同じ様なふき綿仕立て(着物の袖口や裾に綿を入れて仕立てること)を表現して、

和の重量感と柔らかい美しいラインを出したかったので、スカートのフリルの先には綿を入れて縁取りにしました。

 

 

裾のフリル部分の生地は打ち掛けとベルベット、そしてなんと!黒留袖の柄部分も使っているのです。

黒留袖は裾の方だけきれいな柄が描かれていますよね。

その柄部分だけをフリルに使ったので、黒留袖の着物を6枚も切り刻みました。

なんと贅沢な!

※ ↑ フリル部分には黒留袖の柄部分を使い、その先に赤のふき綿風の綿入り生地とはぎ合わせています。

 

問題は出来上がった時の重さです。

ベルベット、打ち掛け、黒留袖、そしてシッポの内側にもたくさんのフリルが付き、

それらが合体される度にどんどん重くなっていきます。

生地は変えられないので、後はバタデコーラをいかにさばきやすくするかが重要なポイントになります。

それはここでは書ききれない様々な計算がされ、重くてもさばきやすい設計になっています。

※ ↑ バタ・デ・コーラのシッポの部分

 

いよいよ形になりました。

立川自身が着てみてしっぽをけり上げてみたけれど、丈が長過ぎ、重過ぎですぐにへとへとになり、腰も痛くなりました。

こんなに重くて奥濱さんは果たして上手くさばけるのか?心配で仕方がありませんでした。

 

そして二回目の仮縫い。

奥濱さんが着てみるとキャー!カッコイイ!似合う!

そして踊ってもらうとまあ、軽々としっぽをけり上げその扱いの上手いこと!!!

私はすっかり安心してずっと張りつめていた緊張が一気に緩んでいくのがわかりました。

 

※ ↑ アシスタントが細かくチェックしています。

 

そして完成まであと一歩です。

上半身は黒のパワーネットで肌が透けた状態に。

でもそれだけだとちょっと物足りないので、半分だけ黒のベルベットを貼り付けることで、セクシーだけど重厚感も出せました。

最後に打ち掛けを切り抜いて作ったモチーフを付けて完成!

 

ここまでの衣裳をデザインし、仮縫いを経て着物の柄を活かし、生地の配置に頭を悩ませた事もありました。

縫製スタッフとも縫製について相談しながら、丁寧に、そして踊りやすく舞台映えをする、まさにナジャハウス入魂の1着が完成しました。

デザイン・製作料は100万円!!

とても衣裳とは思えない高価なものになりましたが、この金額の価値は舞台で発揮されます♪

 

そして初お披露目は、8/3(土)の「真夏の夜のフラメンコ」。

幻想的なメイクと照明の下で奥濱さんがどんな舞を見せてくれるのかとても楽しみです。

 

皆さんも彼の妖艶で情熱的な舞を見てみませんか?

現在チケットは「コチラ」で発売中です。

 

8/2(金)・8/3(土) ※奥濱さんは8/3(土)のみ出演します。

18:30開演(17:30開場)

場所:日比谷野外音楽堂

S席:8,000円

A席:7,000円

B席:5,000円(ネット販売4,500円)

C席:3,000円(ネット販売2,500円)

ペア席:5,000円(ネット販売4,500円)

 

特に衣裳もみていただきたいので、S席がおススメです!

ナジャハウスでもS席のみチケットをご用意でき、10%オフでご提供出来ますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

実は次回は彼のために白無垢の花嫁衣装を使っての作品を考案中です。

いつか実現したら、また紹介させてくださいね。

 

 

ナジャハウス代表:立川 広子

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ナジャハウス
営業時間 AM10時~PM19時
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フラメンコ衣裳専門サイト【ナジャハウス】
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