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le 20 mai 2008

「よかったらどうぞ」 本に落としていた目線を上げると、ポットとカップを持ったマスターがコーヒーを差し出していた。 ありがとうございます、ほのかに酔っ払った頭にはありがたい申し出を素直に受け入れた。 「文章を書くお仕事ですか」 ポットからカップにコーヒーが注がれるのを注意深く見守りながら尋ねてきた。 ただの落書きです 真冬の海は澄んだ空気の陽光を水面に反射させ静かにきらきら輝いている。 . . . 本文を読む
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ごあいさつ

皆さま、 私の日記として写真とともに残していた『無線優雅』、 今年5月に同URLにて新たに始めた『une correspondance』を見にいらしていただき、 本当にどうもありがとうございます。 家族や友人から離れて新婚生活を送ることになったため、 私の近況をお知らせするためのツールとしてブログを続けておりましたが、 プライバシーなどの問題から、 今後日記としてのブログの継続を断念せざるを得 . . . 本文を読む
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le 19 mai 2008

かつて80'sという時代があった。 そう、きみの物心がつく少し前に。 +++++ 腐りかけの果実が一番甘い。 +++++ かつて私は大人たちに嫉妬していた。 60'sを語る彼らに嫉妬していた。 かつての大人たちは揃って、諦念交じりの懐かしげな視線を泳がせ時代を語り、その中を生きた特権意識を隠そうとはしなかった。 ヒッピー、ビートニクス、ベトナム戦争、三島由紀夫、平凡パンチ―― そ . . . 本文を読む
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le 18 mai 2008

夢をみた。 土曜日の朝7時ごろの夢だ。 いつの土曜日だろう。 汗のほのかに沁みついたふとんに朝の陽が射す香りが漂う。 BGMは、BGMは――なんだろう。 小鳥の囀りか、近所の子どもたちの声か。 モーツァルトか、いやテクノのピコピコ音だったかも知れない。 景色が白く飛んでいる夢の中の私はまだ幼い。 ベッドでまどろんでいるのか。 いや、ベッドから飛び出してうずうずしているのか。 どこだ? . . . 本文を読む
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le 17 mai 2008

「やっぱりさ、なんだかんだ言ってもアメリカだよね」 「なにが?」 「なにが、ってさ、全部よ」 「全部って?」 「だからさ、やっぱ、GDPだって世界一だしさ、超大国って言ったらもはやアメリカしかないし、影響力だってアメリカだろ」 「そうかな」 「そうだよ。アメリカがくしゃみすりゃ世界が風邪ひくってか、結局今の世界不況だってアメリカのサブプライムが発端だしさ」 「迷惑な話だよね」 「 . . . 本文を読む
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le 16 mai 2008

旅にでる。 誰にも告げず、ひとりで来た列車や飛行機に飛び乗って。 誰も知らない地。誰も私がそこにいることを知らない。 存在の危うさが至極の自由。 旅人になった瞬間。 地の食を口にし、地の酒を呷る。 誰とも口を聞くことなくなく、寒々しいひとりの宿に帰る。 またひとり街を彷徨う。 旅の記憶は風化しない。沈着していくだけだ。 そして不確かになっていく。 旅自体が本当だったのか、幻想だったの . . . 本文を読む
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le 15 mai 2008

きみは生まれた。 朝靄のたちこめる中、きみは生まれた。 きみは生まれた。 陽だまりが邪気なく微笑む中、きみは生まれた。 きみは生まれた。 月明かりが口笛を吹く中、きみは生まれた。 きみは立ち上がった。 手当たり次第にしがみつき、変わる視界に目を見張り、 自分に得意になりながら、きみは立ち上がった。 きみははにかんだ。 褒められてうれしく、 褒められて面映ゆく、 伏し目がちに、ちい . . . 本文を読む
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le 14 mai 2008

大型で強い勢力を持った台風を避け、予定よりも20分早く飛行機は離陸した。 「前線を抜ける間、飛行機が強く揺れることもありますが・・」、アナウンスに機内は一瞬緊迫した雰囲気に包まれる。 + + + + 人は生まれ、育ち、衰え、そして果ててゆく。そして人以外の多くのものもまたそれぞれのサイクルを持っている。 動物、植物は言うまでもなく、地形にだってある。マグマの活動によって隆起したばかりの火山 . . . 本文を読む
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le 7 mai 2008

原風景は土の香りではない。 むしろ雨に濡れたアスファルトの香りだ。 今の子供たちを見て、こんな時代に育ってかわいそう、心配だ、なんて言ってみたりするけれども、別に自分だってそんなにいい時代に育ったわけでもない。 添加物だらけの冷凍食品やコンビニ弁当ばかりを食べていると味覚にも体にもよくない、なんて知ったようなことを口にしながらも、小さい頃はもっと劣悪なジャンクフードだって食べていた。 たし . . . 本文を読む
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le 6 mai 2008

「時はどんどん過ぎ去っていく。 過去が増えて未来が少なくなっていく。可能性が減って、悔恨が増えていく」 ハルキは言った。 足を踏み出した瞬間、過去は増えていった。悔恨が増えていった。 足を踏み出した瞬間、視界は開けていった。経験は豊かになっていった。 重力にまみれた靴は君を世界にとどめるのか。 地表に縛り付けるのか。 さらりと脱ぎ捨て踏み出そう。 軽やかに跳ねて、飛び立とう。 その先 . . . 本文を読む
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