「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
重要なことはメルマガで展開していますので、ご購読下さい。

「親戚のおじさんがトイレに入ったまま亡くなった」首都圏で息を潜めて過ごす人々。10/18(土)旭川講演。

2014-09-13 12:42:20 | 福島第一原発と放射能

 木下黄太メールマガジン申込先⇒http://www.hoshanobogyo.com/

以下は、きのう配信した最新号の冒頭です。


■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■
   木下黄太メールマガジン [第32号 2014/9/12]
            < 毎週金曜発行 >         
■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■
 実はいろんなことが五月雨式におきていて、日本という国の状態が、よりリアルに厳しくなっているのを痛感させられている一週間だったと思います。なんというか、毎週起きている事象の度合いが、通常の想定を超えた事態が、平然と起きる状況になっています。今週は、特にメディアまわりでそうした状態が多く発生しています。それが、留まるところを知らない感覚です。言ってみれば大きなミスの連発なのですが、そのミスに関しての対応が状況を更に悪化させています。
 写真誌「FLASH」回収劇などは、「報道ステーション」ディレクター自殺とは全く関係なく、米女優などの違法なネット流出画像を、無断掲載し、回収しない場合に、高額損害賠償可能性に気がついていなかったという低次元話でした。こうしたありえない低レベルのミスから、深刻な朝日新聞問題までおきています。
 そうしたメディア自体が自覚するか、しないかに関わらず、全体として、萎縮という状態が、あたりまえになりはじめていることは間違いありません。国家権力・政府側に対して、何かの事実を突きつけようとするタイプの報道は、相当に難しくなっていると思いますし、あたりまえの記者活動にハードルが高くなっている現実が、歴然として存在しているとおもいます。原発報道の問題点というのは、この三年半で常識となっていますが、そのハードルがあきらかに上がったということです。いずれにしても、良い話は一つもなくて、どん詰まり感が顕著になっていることに、今の状態があると僕は考えます。
 こうした国の中で、あなたがどのように考えて生きていくのかが、実は大きなターニングポイントにいる時期に到達していると僕は思います。
  
・・・・ I N D E X・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本日のテーマは次のようになります。
【朝日新聞社長辞任が招くジャーナリズムの深刻危機、反原発や被曝回避へのマイナス影響 】
【 小金井周辺で友人2人の赤ちゃんに心臓疾患、我が子も軽微な奇形、身近に聞こえる脳梗塞や突然死 】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このメールマガジンの続きが読みたいあなたは⇒http://www.hoshanobogyo.com/

============================================================

 先日の横須賀講演の際に頂いているアンケートの内容を更にお伝えしておきます。このアンケートを読んでいると、被曝を懸念しているものの、息を潜めて生活している方たちが、どういう思いでいるのかがわかります。こういう内容が多数寄せられていることを読んでいくと、被曝を懸念する人たちのまともな意識もはっきりと認識できます。

========================================================

「頭ではリスクを理解しているつもりですが、体が動かないです。本日はありがとうございました。」

「知り合いの親戚のおじさん(板橋区在住)が最近トイレに入ったまま、突然亡くなったそうです。脳出血みたいです。いま病院で清掃の仕事をしていますが、週1ペースでお亡くなりになる人がいて気が重いです。老人ホームから送られてくる人が多く、延命治療している方も多いせいなんでしょうが。」

「3年たって気がゆるんできて、普通の生活に戻ってきつつありました。
ウクライナのお話を聞き、自分の子供たちの将来を危機的に感じました。
私は父が長崎出身。父は健康ですが、私は橋本病、貧血、臓器の奇形があり、小さい頃から免疫低下気味でした。なんとなく2世の影響かとお話きいて思ってしまいました。各地で講演されていつもすごいと思ってます。」

「ウクライナの映像を見て子供の未来について深く考えさせられました。
たくさんの子供達が体育の授業が受けられない、授業の合間に体操をするなどショックでした。
私には4才と7歳の子供がいます。4才の子は最近、瞬きが多くなって少し不安に思っています。」

「庭に劣化ウラン弾が落ちているようなものと思ってください、という発言に考えてしまいました。
避難は小さい子がいるわけでもなく考えておりませんが、食品にはついては随分考えて選別しているつもりです。ありがとうございました。―以前、飼犬の甲状腺機能低下症のことでご相談しました。その犬は2012年10月に死去(12才)。2011年8月にアルツハイマー認知症を発症した母(世田谷区在住86才)は、現在老人ホームにいます。両方共年とっているので原因は不明です。状況は悪くなるばかりです。生き抜きましょう。」

 「わかりやすかったです。ウクライナの人たちは、今の情勢を考えると二重の(もっと?)被害者なのですね。フクシマの人たちも同じような目に合わされていて(国から棄民されている!)、でも関東圏に住む私たちも全く同じ状況にあるのだと気づかされました。

改めて私に…私たちに何ができるか考えていきたいです。」

==========================================================

 講演会の時に改めて思っていたのですが、まずこの問題に気がついていなかった方が一定数は首都圏でもいらっしゃること。特に自分の住んでいる場所の汚染という意識が、横須賀というか三浦半島ではやや希薄だったのだろうと思います。そうしたことを、しかし新たに意識しようとする方たちも、また一定数はいらしたこと。それがどういうことなのかは、きちんと考えないとならないと僕は思います。

 さて、小渕経産相名で、「安全確保したから再稼動するぞ」という文書を、鹿児島県と薩摩川内市にきのう手渡したそうです。川内原発の審査書を決定に基づきますが、「万が一、事故が起きた場合は関係法令に基づき、政府が責任を持って対処する」そうです。鹿児島県知事は「国の責任がはっきりし、十分」と答えているようです。

 万が一、原発事故が再び起きたら、この国が完全に終わることを、この人たちは全く理解していないことだけは、とてもよくわかりました。そして、国が責任をもって対応している状態が、今の福島県ですから、それと同様の対応で満足するというのが、鹿児島県や薩摩川内市の首長です。こんなものを納得される感覚はなかなか稀有な感覚です。

 まあ、リスクコントロールを少しまともに考えたら、ただのバカだと思いますが、そういう首長を、崇め奉る人々が、鹿児島県民や薩摩川内市民に多数いるのなら、方法が実はないということにもなります。原発事故が起きた場合に、鹿児島県だけが壊滅するなら、致し方なしとは思いますが、勿論影響は、広域に及びます。九州に留まらず、西日本でかなりの影響がでますし、最悪は日本壊滅になります。

 こういうリスクを、もう一度平然と取る日本。大東亜戦争という掛け声の下で、首都・東京で大空襲され、広島に原爆を落とされても降伏せずにいて、もう一度長崎に原爆を落とされないと理解しない国家体制と国民達でした。

 本質は、何一つ変わっていないということが、今回のことでも、よくよく理解できます。合掌。

 

僕に質問や問い合わせがある方、講演会などの依頼がある方は、まず僕のメールアドレスにご連絡下さい。 

nagaikenji20070927@yahoo.co.jp

==========================================================

来月は北海道、まず旭川に伺います。

【10/18(土)旭川講演『チェルノブイリからみえるニッポン』~北海道を生き抜く~ 】

 

12時開場 13時開演
開催場所 旭川市市民活動交流センターCoCoDe(ココデ)ホール
(北海道旭川市宮前通東)

申込・詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/215418/


===========================================================

【10/11(土) 午前の部 「A2-B-C上映会&木下黄太ミニトーク」 】   

 映画「A2-B-C」は福島の甲状腺検査などについて、アメリカ人監督が現地で実態を取材したドキュメンタリーフィルムです。京都でも短期間の単館上映しかなかった為、今回、設定しました。僕が見て、この被曝問題を認識する為には、見ておいたほうが良いフィルムと判断しています(いろんな是非はともかく)。ご覧になっていない方は、どうぞ。一般でも、京都の映画館上映よりもお安く設定いたしました。    

       9:30受付開始 10:00上映開始 11:10上映終了 11:10から11:40 ミニトーク

一般(予約不要)参加費 1000円  中学生以下は無料 

避難移住者(予約申込必要)参加費 500円(予約がない方は一般扱いになります)

⇒80人の定員枠。避難移住者は、こくちーず申込かメール申込かいずれかの方法でお申込下さい。

予約方法1⇒http://kokucheese.com/event/index/212307/

予約方法2⇒「puchirita@mbp.nifty.com このアドレスまで、お名前と連絡先、合計人数(うち中学生以下のお子さんの人数)、参加者全員の氏名、避難元の自治体名をメール下さい。」


また、避難者ではないメルマガ読者の方には、一定数限定で別枠の申込設定をしています。詳しくは最新号のメルマガをご確認下さい。

============================================================



 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。