「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
重要なことはメルマガで展開していますので、ご購読下さい。

8月15日は敗戦記念日と認識できない日本で、原発事故後にも続く、まやかしの構造。実の無い安倍談話。

2015-08-15 08:33:33 | 福島第一原発と放射能

 きょうは皆さん、8/15です。言うまでもなく、敗戦記念日です。

 終戦等というまやかしの言葉を使わないで下さい。

 この日までにも、日本は実質的に敗戦の状態だったことを受け入れずにいたために、広島・長崎に二度も原子爆弾を落とされました。アメリカという国が、非戦闘員を原子爆弾で大量殺戮した悪質な国家であることは、間違いありません。しかし、そのアメリカ合衆国の冷酷な原爆投下を二度も招いた根幹は、目の前にある危機を見続けようとしなかった、日本軍と日本政府、当時の政治家やマスコミ、さらに圧倒的多数の一般国民です。本来、東京大空襲がおきた時点で、降伏もやむなしと考えるのが当たり前の話です。沖縄戦での殺戮も続き、全国に空襲が相次いだのに、それでも妄想を信じ続けていた日本軍・日本政府・日本国民。これは今の日本と僕はどこが違うのかとおもいます。というか、まったく同じような人々です。

 今回の原発事故がおきてはっきりしていることは、相当な放射性物質が拡散し、それが福島は言うに及ばず、南東北と関東全域および周辺エリアの一部に相当量降下していること。放出は、大気中にも海中にも3年以上続いているという、前代未聞の事態であることです。こうした状況をごまかし続けていることが、戦前と同工異曲を奏でているだけだと僕は強く思います。この当たり前のリアルを、更に目を瞑ろうとする人々が多くなっている駄目な日本を見ていると許せない思いしかありません。

あなた個人は奮起するつもりがおありでしょうか。

 放射能メトロポリタン東京。おそらく資産下落の脅威を感じている人々は、東京周辺の不安を煽る情報を徹底的に排除し、無意識に実体のないアベノミクスやオリンピックの雰囲気で誤魔化そうとしています。実質GNPが下がっても、「大丈夫」を繰り返すだけの体制に、盲従する国民。これも戦前と同じ構造に嵌っているだけとしか見えません。
 ここに続くのは滅亡への道筋です。絆だの、がんばれ日本だの、耳ざわりの良い掛け声に騙されて、全員で脱線列車に乗り込まされている状態。日本を生き残らせるためには、こんなことではどうにもならないと強く思います。

---------------------------------------------------------------------------------------------------

この文章は、実は1年前に、メールマガジンで書いた記事です。

1年が経過しても、現実が大枠で何にも変わっていないことが、よくわかると思います。

というか、川内原発再稼動にしろ、安保法制騒動にしろ、この一年間の間に、事態は、より悪化する方向に、より深刻に展開していることしかありません。

我々にとって、厳しい時間が過ぎていきます。

 

木下黄太メールマガジン、最新号内容。

『2015年真夏 木下黄太の大放談(4)』

【 原発事故後5年目は、どういう意味がある時期なのか 】 

【 福島県民の立ち位置と、「完全移住するから金出せ」の有効性 】 

重要情報はメルマガでのみ配信、購読申込は⇒⇒⇒http://www.hoshanobogyo.com/

=====================================================

 安倍総理の戦後談話に関しては、彼が当初思っていたよりも、踏み込めなかった内容だと思います。これは、安保法制騒動で支持率が低下していることによる懸念が大きいと思いますし、従来の政府見解をここでも大きく変えると、その一点で、内閣崩壊となる可能性が極めて高くなります。ですから、現実的に、悪い反応の出ない文言で書いたということです。実の無い話です。この点を見ても、この安倍政権というのは、自分自身の見解を、本気で貫き通すことが出来ないタイプの政権であることだけはよくわかりました。

 しかし、いまだに一定数以上の日本人は、こうした足腰のしっかりとしていない総理大臣を支持して、原発も再稼動させることを容認する人々がいるということです。

 こうした「まやかしの構造」にすがる人々が、一定数もいる日本という状態に、敗戦の日にも気分が悪くなる思いばかりです。
=========================================================

富山講演は来週です。チェルノブイリ報告映像も上映します。

【8/22(土)木下黄太 講演会 in とやま】

13:00開場 13:30〜16:00 
富山県民共生センター「サンフォルテ」 307号室(富山市湊入船町6-7 富山駅北口より徒歩10分)
会場カンパ:1,000円(資料代込み) 
予約⇒ai0noigs@ty2.fitweb.or.jp

=========================================================

世田谷【9/5(土)夜 「福島で白血病は本当に多発しているのか?」】


節目である丸5年を半年前にした今秋、福島県からの報告者(県内避難者)を招き、現地でおきている状態に関して、皆さんに伝えます。 あまり語られない白血病の実態。そしてチェルノブイリなどとの比較は? 被曝による健康被害を追い続ける木下黄太のトークを交え、最新情報とのリアル・セッションで、お届けします。 
18:15開場 18:45~20:45
奥沢区民センター第一会議室(自由が丘駅徒歩9分。奥沢駅すぐ。世田谷区奥沢3-47-8)


申込み&詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/325194/

現地からの報告:木幡ますみ氏(福島県民 県内避難者) 

=========================================================

京都【9/6(日)午前 「福島で白血病は本当に多発しているのか?」 】


福島県からの報告者(県内避難者)と医療系ゲストに木下黄太も交えて、最新情報とのトリプルセッションを京都で開催します。 
9:15開場 9:40~11:40
ひと・まち交流館 大会議室  (下京区西木屋町通上ノ口上る梅湊町83番地の1。河原町五条下る東側)

申込み&詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/325604/

現地からの報告 木幡ますみ氏(福島県民 県内避難者) 
トークゲスト 薬剤師 井上玲氏(都内公立病院で抗がん剤治療関連業務も担当、現在は関西に避難移住) 

========================================================

 

 

 






 



 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。