NACS北陸分科会ブログ

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すっぱい葡萄と甘いレモン

2011年05月10日 20時58分21秒 | フリートークルーム

合理化とは心理学の用語で、自分にとって都合の悪い現実を、事実と異なる理由で隠蔽・正当化するなど、心理的自己防衛を図ること。 例えば、大学入試に失敗した者が、自分の学力が不足していたことに目を背け、「あの大学はもともと学風が嫌いだった」と述べるなど。 

「すっぱい葡萄」というイソップ寓話がある。 

キツネが、たわわに実ったおいしそうなぶどうを見つける。食べようとして跳び上がるが、ぶどうはみな高い所にあり、届かない。何度跳んでも届かず、キツネは怒りと悔しさで、「どうせこんなぶどうは、すっぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか。」と捨て台詞を残して去る。 

教訓:手に入れたくてたまらないのに、人・物・地位・階級など、努力しても手が届かない対象がある場合、その対象を価値がない・低級で自分にふさわしくないものとみて諦め、心の平安を得る。フロイト心理学では防衛機制合理化の例とする。また、英語圏で「Sour Grapes」は「負け惜しみ」を意味する熟語である。 

負け惜しみというふうに解釈すればネガティブなイメージになってしまいますが、「心の平安」を得るためのテクニックとして、我々はこれまで何度もこの合理化によって落ち込んだ気持ちを切り替えてきた事でしょう。自分の能力不足や努力不足だけが原因であれば、周りの人から「負け惜しみを言っている」としか映らないでしょうが、ものごとには運とかツキも結構作用しますので、努力した結果の失敗であればある程度の合理化はあっても良いのかなと思います。

でも、逆の事もあります。葡萄を手にいれてみたけど、本当に酸っぱくて食べられなかった場合です。その時は、周りからそんなに青い葡萄が甘いわけがないと言われるかも知れません。その時にまた防衛本能が働き、「少し酸っぱいけど、これがこの葡萄の特徴なんだよ。」「そもそも努力して手に入れた事に意義があって、何もやろうとしないよりは良いことだし、自分としては今の結果に満足している。」と言うかも知れません。

これを「甘いレモンの理論」といい、苦労して手に入れたレモンは甘く感じると言われています。

このように感じたり思うことで我々は精神的な安定を図っているって事ですね。

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