妖怪もけけ。

妖怪を主題に小品を書き散らします。

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メモ。

2014年08月29日 03時24分56秒 | 妖怪
机の脇に本を積み読みもせず埃を払いさえしなかったが、それに触れば「決まった並びと言うものがあるのだ。と、不機嫌に為る。 約束があれば外に出る洋服が決まらぬと逡巡し、着ては脱ぎ、手に取ては投げ置き、時間は疾うに過ぎているに自らは連絡を寄越さず来た電話には「直ぐに出る。の一言。 晴れれば「陽が眼に辛い。と、踵を返し、雨が降れば「音が癇に障る。と、顔を顰め窓から遠くに座り込み。風が吹けば「そよぐ髪の気に . . . 本文を読む
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八咫烏、やたがらす。

2014年08月28日 08時06分31秒 | 妖怪
 或る時罠に一羽の八咫烏がかかった。 その罠はかけた村人達がその後災厄によって死に絶え人知れぬものと為っていた。 八咫烏は罠の格子の間から抜け出そうともがいたが、全ての努力が無駄であった。 幾時経っても誰も通りかる事も無く、八咫烏は葉から落ちる露でのどを潤し、土を行く蟻を潰し飢えを凌いでいた。 そこへ一人の僧が通りかかる。 「聖なるお方、何卒私をこの檻から出してやってください。と、八咫烏は叫んだ。 . . . 本文を読む
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メモ

2013年08月09日 05時01分20秒 | Weblog
人の見る場所ではいつだって感情を撒き散らし、我侭に振る舞いそれでいて憎まれないように細心の注意を払った。 彼は噎び泣き、失った怒りを物にぶつけ、胸を突き上げる自らへの苛立ちで食べ物は吐き出そうだったし、そして本当には悲しくなかった。 寝て起きてしまえばすうっとどこかにいってしまう事を知っていたのだ。 理性や論理性と言うものは感情に対するものではなく、感情に端を発しまわりを納得させるための方便であ . . . 本文を読む
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ダイダラボッチ、大太郎坊。

2010年07月01日 04時27分02秒 | Weblog
そもそも大太郎坊のやつは、すくすくと大きかった。し、奴の口元に手が届かなかったもんで食べ物を与えたことのなかった。 寝転んだときに放り込んだら違うのか?と、思われるかもしらないけれど。 生まれたての横向いて寝てるときでさえ、地べたから頬が壁のようにそそり立って、そのずっと先に口があるんだが、縦に開いた穴の様。 木々が枯れるまで伸びてもあれには足りないぐらいなので、そらね。無理ってもんですよ。 と . . . 本文を読む
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時間泥棒。

2009年07月23日 22時19分35秒 | Weblog
ふと腕時計を見ると17時も少し廻った。 「こりゃいかんぞ、予定の時間に30分は遅れそうだ。人を退け、信号を避る。路地をくねり、大股に足を運ぶ。 と、目的地はすぐ其処に為った頃、ふと思い出す。 「そういや時計を30分進めている事失念していた。日差しの翳る夕とは言え、夏。陽光をたっぷり含んだ地面が熱を出す。足を止めると、急に汗が気になる。 オフィス街の端の方。植えられた木との調和も程よい辺り、見ると塩 . . . 本文を読む
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斑麗猫。

2009年04月04日 00時46分24秒 | Weblog
囲炉裏を前に座し、残してきた斑麗猫を思う。 竹が爆ぜる。 周囲には木立も無く、葺いていた竹を圧し折り焼べた。が、粉の舞って敵わ無い。 出会った旅人の懐は、僅かな路銀も蓄えていなかった。 まぁ良い。幾日進んでからだろう、店どころか人に出会っていないのだから銀等無用の長物か、殺し奪う必要は無かったやも知れぬ、が、慣れると、殺しも奪うも蚊を潰す様なもの、斟酌が要らぬ。 然し、会話が恋しい。庵で火を囲むと . . . 本文を読む
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反枕、まくらがえし。

2008年03月03日 01時56分43秒 | Weblog
 誕生日に父の蔵書を贈られ、今日も北枕で寝る。  誕生日も十日と過ぎぬのに何を縁起の悪い。と、思われるかもしれないが、之は寝頭長柄の読書癖に関る事なので難とも替え難い。  莫大な蔵書を寄越した父のお蔭で読む物には苦労しなくなったのだが、その置き所には苦労する事に為ってしまった。南北に細長い作りの寝室、本に陽の当たらぬ様物を配置すると、枕元に灯りをつけ読書するには北向きに寝るしか無い。それほど信心深 . . . 本文を読む
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ぬりかべ。

2007年10月28日 18時10分34秒 | Weblog
多分人生に塗り壁。 パソコンが壊れていたせいです。 . . . 本文を読む
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獏、ばく。

2007年06月25日 15時11分42秒 | Weblog
妻に死なれ、もう如何にでも為れと布団にこもっていたところの七夕。 彼女が夢枕に立った。 「いつまでも夢ばかり見ていてはだめよ、夢なんか食べて生きてけないんだから、貴方、そろそろ起きてよ、ねぇ、起きてってば。」 あれから僕は毎朝七時に起きる。 仕事に行くためだ。 身支度をし、お金を稼いで帰ってきては、美味しいご飯を食べるのだ。 十一時になれば目覚ましをかけて眠る。 きっと妻も喜んでいるはずの、規則 . . . 本文を読む
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垢嘗め、あかなめ。

2007年06月22日 17時37分26秒 | Weblog
「ご馳走様でありんす。嘗めたその口で呟いた垢嘗めは、いつもの女房の顔に戻ってしまった。 垢嘗めが寝室に化け出る様に為って久しい。 風呂桶の湯垢を嘗め取っていたこの妖怪は、西洋化が進むにつれ化けて出る場所を失った。 今、奴等は女性に取り付き、男性の垢の最も溜まる場所、詰りは陰茎の亀頭を嘗める妖怪に変化を遂げた。 人は其れを受け入れている。 奴らを寝室から叩き出すのは、容易である。 陰茎を綺麗に洗えさ . . . 本文を読む
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