MOLE / 生きてる証拠の備忘録

継続は力なり、というので、
出来る限りは毎日書くつもりです、多分。

パラドクス(50点)

2016-02-26 23:30:04 | 映画

メキシコ製のSFスリラー。

9階建てのアパートの非常階段。
2人の兄弟と、1人の刑事。
開かない非常扉。閉じ込められる3人。
降りても昇っても、同じ場所に戻ってくる。
何度も昇降する刑事、しかし、ループする。


家族旅行の車中。
義父と母、10歳の兄と、幼い妹。
走っても走っても、辿り着かない道。
喘息の発作で生死をさまよう妹。
精神が崩壊する母、妹を抱いて車を降りる兄。


軸になるのは、この2つの物語。

全く知らない監督、しかもメキシコ製だけど、
とにかく映像の作り方が上手くて引き込まれる。

非常階段には飲料・食料の自動販売機があり、
24時間経つとその自動販売機の中身が、
何故か復活するという設定。

さらに最初に持っていた所持品も、
24時間で同じ量だけ増える、という設定。

つまり持っていたウォークマンや、
それを入れていたバッグもガンガン増えていく。

巧いのは、これらの物資を使えば、
非常階段でも生活が出来てしまうということ。

ミネラルウォーターで顔を洗い、
空いたペットボトルに用を足す。

こういった描写を巧みに使っていて、
その絵力で、見ているだけでも楽しい。

ただ、かなり評価が分かれると思う。

SFだから何でもあり、だからほぼ説明もせず、
観る人に結論を委ねるような映画。

ネタバレはなしだけど、35年という設定にも
必然性はないし、キャラクターにも関連性は
ないから、最終的に消化不良で終わる。

という人と、全てを自分で補完して、
これは素晴らしい名作だ、という人がいそう。

個人的には前者。こういう映画があっても
良いとは思うけれど、もう半歩、足りない印象。

見た人なら分かるキーワードを。
考えることが楽しい映画で
あることだけは間違いない。

イカダ

家族旅行

非常階段

ホテル

エスカレーター

なのかな。
自分も、ちゃんと分かっていない。

あと母親のクレイジーなリアクションに
相当なストレスを感じたことも書いとこう。

それにしても、こういったテーマで1本の
映画にしてしまうのは凄い。

7歳の息子には難しかった模様。
10年後に、また見てみ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。