菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。
散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

2017/12/10  農口尚彦杜氏4度目の酒造り  「農口尚彦研究所」 (その1)

2017-12-10 15:09:29 | (3)日本酒


2016
年に書いた記事
2016/11/24 農口尚彦杜氏の三度目の引退 <あれこれ>」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/81e3aef0dc28ad0581162d22be76a52d
に、農口ファン氏からコメントを頂いた。

農口尚彦杜氏が酒造りの現場に復帰したとの情報提供。
コメント欄だけでは尽くせない情報なので、記事にすることにした。
上記記事の補遺としたい。


2015
3月に農口杜氏は農口酒造を退かれた。
農口杜氏は退かれたが、農口酒造は残り酒造りが続くというスッキリしないことになり、その<あれこれ>を書いたのが、上記記事だ。

今回の情報は、
・農口杜氏が酒造りに復帰
・農口尚彦研究所の設立
・クラウドファウンディング
を提供いただいた。

そこで、今の状況を確認してみた。
もう造りは始まっていて、12月には最初の銘柄本醸造が出荷される状況になっていた。

<造りの現場復帰の理由>
2015
3月に酒造りの現場から離れ、2年後に現場にまた戻った理由は、本人の話が最も確かだ。
【データ】に記載したSAKETIMESのインタビューで語っている。

『全国新酒鑑評会で通算27回の金賞を受賞するなど、輝かしい実績を誇る農口さんが引退して2年。84歳の高齢にもかかわらず、再び酒造りの陣頭指揮に立つことを決意した農口さんの思いとは。そして、後継者となる蔵人たちとともに、どんな酒造りを目指すのか。ご本人を直撃しました。

~賞をもらうよりも、造った酒を「美味い」と言ってくれることが満足~


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― 杜氏を引退して2年が経ちますが、再び、酒造りに挑むこ
とになりました。

年齢を考えると、隠居して悠々自適に生活するべきかもしれません。しかし、2年間休んでいる中で、じっとしていると体がどんどん老けていくことを実感しました。これからどこまで健康でいられるかを考え、なにか仕事をしていた方が長生きできるに違いないと。

そんなときに「もう一度酒造りをしてみないか」というお誘いを受けました。これには家内も子どもも大反対。「無理しないで、以前出版した本の続編でも書いたらどうか」と勧めてくれた酒造関係者もいました。

しかし、私の生業はやはり酒造り。良い酒を造って、石川清酒のレベルを上げ、輸出を増やしていくのに貢献したいという思いは強くなるばかりでした。さらに、私のお酒を気に入ってくれていた方々の喜ぶ顔を思い出したら、いてもたってもいられなくなり、酒造りに戻ることを決断したんです。

なによりも、杜氏の仕事を中途半端な形で辞めてしまって、ファンの方に申し訳ないと思っていましたから。


― 培った技術を若手に伝えたいという思いもあるのでは。

65
歳から15年間杜氏を務めた鹿野酒造時代は、若手に酒造りを教えることにも力を入れました。その結果、当時いた蔵人8人のうち7人が、現在各地の酒蔵で杜氏になってがんばっています。女性もひとりいますよ。彼らは酒造りに対する情熱が半端ではなく、私のもっているノウハウをすべて吸収するぞという気概に満ちていました。

今回も、酒造りの技術を極めたいという熱い思いを胸に秘めた、若い人たちとともに仕事をしたいと考えています。夢や情熱をもっている人に来てもらいたいですね。
...』


<酒蔵としての農口尚彦研究所>
「農口尚彦研究所」は、名称は研究機関のようだが、実際は酒蔵で、造りと販売を行う。
所在は、石川県小松市観音下町ワ1-1
酒蔵の詳細は、SAKETIMESのプロジェクト記事参照。


『プロジェクトが立ち上がってから約2年。酒造りをするのに理想的な場所を探し求める日々が続きました。農口杜氏からのオーダーは「良い水。おいしい空気」。みずからの足でひとつずつ土地を視察し、水質を見るためにボーリング調査も行いました。

新しい酒蔵を建てるにあたって重視されたのは、細部に至るまで農口杜氏の『技術・精神・生き様』を込めること。「農口尚彦研究所」という名前が付けられたのは、農口杜氏が再び美酒を追い求める場所でありながら、「農口尚彦」という人物そのものを継承していく場所だからです。

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農口尚彦研究所の外観

建設中の建物内部には、日本酒や農口杜氏の歴史に触れることができるギャラリースペースや、日本酒を最高の状態で楽しむために設えられたテイスティングルームも備えられています。単なる"酒を造る場所"ではなく、文化を伝えるSAKEツーリズムの発信拠点としての役割も担っています。

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農口尚彦研究所の入口

未来の杜氏を育成する、農口尚彦の流儀

酒造りがスタートするにあたって蔵人を募集したところ、全国各地から応募が殺到。現役蔵人から未経験の大学生までが名乗りを挙げました。厳正な審査を乗り越えた8名を迎え入れ、今冬の酒造りに向かうのだそう。これからの世代を担う未来の杜氏たちは、実際の酒造りを通じて"農口イズム"を継承していきます。

ただ、技術を継承するだけであれば、農口杜氏が以前執筆した『魂の酒』のように、日本酒造りの神髄を筆に載せる方法もあったかもしれません。しかし、文字や写真だけでは伝わらないものが数多くあるのも事実。

たとえば、麹の造り方などは実際の現場でなければ学ぶことはできません。仕上がった麹をそのまま食べ、五感で判断するのが農口杜氏の流儀。口当たりで水分量を計り、過去のデータと照らし合わせながら、思い描いた酒造りが進められているかをチェックするのです。

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現在建設が進んでいる、農口杜氏こだわりの麹室

農口杜氏は若き蔵人たちに対して、酒造りを模索する先に見つける"旨さ"を教えたいと意気込み、このように語っています。

「杜氏になってまず考えたのは、自分の方針をはっきり打ち出して、働いている人たちに『酒母はこうや。麹はこうや』と、自分が頭の中で考えていることを伝えること。もし質問されても、即答できなければ杜氏ではありません。だから、働いている人には何でも尋ねてほしいと思っています。

こんな風に人を育てようと思うのは、『菊姫』(石川県)にいたからでしょうね。菊姫にいたときは一生懸命に勉強して、7,000石をひとりで管理していました。『大吟醸の品質を下げるわけにはいかない』という大きな責任があったんです。

(
石川県の鹿野酒造で)『常きげん』を造っていたときの弟子たちは、みんな一生懸命になって質問してきてくれたので、自分の考えを隠さずに伝えました。10年をかけて、それぞれを杜氏として育て上げることができたと信じています。

今回も、お客さんから教えてもらった、"この味"と言える味わいをしっかり出して、それをちゃんと教えてやりたいですね。先日、教え子である『常きげん』の杜氏・木谷くんが造った本醸造酒を飲みました。『あぁ、俺の教えた通りに、ちゃんと"この味"が出てるな』と感じましたね」』




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2017/10/09  日本酒の海外人気 フランスのソムリエの評価

2017-10-09 21:14:42 | (3)日本酒


日本料理の海外人気に伴い、日本酒の海外人気も次第に高まっているようだ。

今回は、フランスのソムリエがフランス料理に合う日本酒を選定したニュースをNHKが報道していた。


1位のプレジデント賞は
「七田 純米吟醸 雄町 50」 天山酒造株式会社           佐賀県

2位の審査員特別賞は
「花の香 桜花」       花の香酒造株式会社   熊本県


日本酒好きから見ると、ちょっと意外な結果だ。
佐賀と熊本の蔵の酒だ。

佐賀には、「七田」の他に、「天吹」、「東一」、「鍋島」
熊本には、「香露」、「美少年」
と言った銘柄がある。

「七田」は、このブログでも過去4回ほど、日本酒の会sake nagoyaの出品酒として印象を書いている。


日本酒好きの側から見ると、寒冷地の蔵のほうが南の蔵より人気があると考えるのが一般的だろう。

酒は嗜好の対象だから、絶対はない。
九州の蔵が評価されたのは、南の日本酒蔵に対する祝言と言える。


上記の2銘柄以外にも、Kura Masterのサイトに、スペック別にたくさんの銘柄が受賞酒として紹介されている。



「【日本ニュース】フランス ソムリエが日本酒審査 最優秀の銘柄は(2017/10/09)」



https://youtu.be/zgwdFyW7gVw


『フランス ソムリエが日本酒審査 最優秀の銘柄は
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9644

日本酒の人気が高まっているフランスで、ワインのソムリエたちが日本酒を飲み比べて味や香りなどを審査する初めてのコンクールの審査結果が発表されました。日本とEU=ヨーロッパ連合の間でEPA=経済連携協定が大枠合意に達した中、日本の酒造業界はEUへの輸出拡大に期待しています。

このコンクールはことし6月、フランスで初めて開かれたもので、一流のソムリエたちが550もの銘柄の日本酒の味や香りなどを審査しました。

その結果が8日、パリ市内で開かれた日本酒の見本市で発表され、最優秀賞に佐賀県の「天山酒造」の「七田純米吟醸雄町50」が、審査員特別賞には熊本県の「花の香酒造」の「花の香桜花」が選ばれました。
審査委員長を務めたソムリエのグザビエ・チュイザさんは「最優秀の日本酒は上質な白ワインと似ていて、フランス料理との相性のよさや可能性を感じた」と話していました。

フランスで日本酒は野菜などを多く使った健康志向の料理に合うと人気が高まっています。
ことし7月には日本とEUの間でEPA=経済連携協定が大枠合意に達し、協定発効後は日本酒にかけられている関税が撤廃されることが決まり、日本の酒造業界はEUへの輸出拡大に期待しています。

最優秀賞に選ばれた天山酒造の七田謙介社長は「フランスで高い評価を受けたことは大きな自信になるし、今後、ヨーロッパに向けて日本酒を輸出する際の力になると思う」と話していました。』
NHKニュース)



『上位2銘柄、九州勢が独占=仏初の日本酒コンクール

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8日、パリで開かれた「蔵マスターコンクール」の授賞式で表彰される天山酒造の七田謙介社長(左)と花の香酒造の神田清隆社長

【パリ時事】フランスの一流ソムリエらが高品質の日本酒を選ぶ「蔵マスターコンクール」の結果が8日、パリで発表され、天山酒造(佐賀県)の「七田 純米吟醸 雄町50」が最優秀のプレジデント賞に輝いた。2位の審査員特別賞には花の香酒造(熊本県)の「花の香 桜花」が選ばれ、上位2銘柄を九州勢が独占した。


コンクールは、パリの高級ホテル「クリヨン」のシェフソムリエとして日本酒の国際的な普及を目指すグザビエ・チュイザ氏が今年、フランスで初めて開催。6月の審査会には、日本の酒蔵の約2割に相当する220社から550銘柄が出品された。上位2銘柄を含む優秀銘柄はクリヨンのメニューに採用される。
授賞式に出席した天山酒造の七田謙介社長は「フランス料理との相性が重視される中で、味がしっかりして酸味がある九州の日本酒の特性が評価された」と分析。花の香酒造の神田清隆社長は「酒造りを通じて地元の良さを表現していきたい」と抱負を語った。
チュイザ氏は「七田」の受賞理由について「繊細で優美さがあり、今の顧客が求めているものだ」と説明。「花の香」に関しては「肉にも魚にも合わせることができるため、レストランの要望にかなっている」と述べた。(2017/10/09-09:28) 』
(時事ドットコム)


【データ】

Kura Master
http://kuramaster.com/ja/




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2017/09/30  「秋酒祭」と愛知県酒造組合 雑感

2017-09-30 23:58:00 | (3)日本酒



特別企画の宴が終わり、気持ち良く酔った。
お酒はもう十分なのだが、まだ明るい。
まだ時間はある。

今まであまり聞いたことのない「秋酒祭」に行ってみることにした。
久屋大通公園で開催されている日本酒のイベントで、主催は 愛知県酒造組合/ZIP-FMとサイトに書かれている。


地下鉄の駅を出て松坂屋の方に歩くと、会場だった。

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看板に秋酒祭と書かれているが、左側は音楽のバンドの一覧のようだ。

近づくとステージがあり、ライブが行われている。

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会場内で飲食するには、コーナーでスターターセットを買うシステムだ。

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食べ物の屋台が並んでいる。

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会場は、結構賑わっている。

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若い人が多い。

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中央に化粧樽が置かれていた。
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ここで記念写真を撮るコーナーのようだ。
鏡開きも行われたのかもしれない。

一番奥に酒蔵のコーナーがあった。
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酒蔵ごとのブースがあるのかと思っていたら違っていて驚いた。ひとつのテントに4蔵も入っている。
ホテルの中で行われる宴会よりスペースがない。

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見ていて解ったのだが、これは酒蔵とお客が1対1で対応する考えではなく、お酒とコインを交換するコーナーの位置づけだった。

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会場中央には、立ち飲みできるコーナーが有り多くの若い人が、飲食を楽しんでいる。
見ると日本酒のプラ猪口を持っている人もいるが、ビール缶やハイボール缶を飲んでいる人もいる。


日本酒のイベント会場とは違った様子で、音楽のライブ会場で飲食を楽しむイベントのように思えた。
落ち着いて日本酒を蔵人の話を肴に楽しむ雰囲気ではないので、早々に引き上げることにした。

帰りながら、思ったことは。
“若い人の日本酒需要を喚起するための企画なのだろう。
それはそれで良いのだが、「愛知の地酒を楽しむ会」が行われなくなり、日本酒の従来の愛好者が欲求を満たされない状態が続いている。
岐阜も三重も静岡も長野も県酒造組合が酒蔵を纏めたイベントを開催している。岐阜は近年、東京、大阪、岐阜で開催し成功しているようだ。
愛知ももう一度日本酒ファンのために従来の形のイベントも行うべきではないか。“


帰ってから、愛知県の酒造組合の公式サイトに行き、イベント情報を見てみた。
ところが、おかしなことに、「秋酒祭」は一切記載がない。
秋酒祭の公式サイトには、以下のように書かれているのだが。

『開催概要
【イベント名】 秋酒祭 ~AUTUMN SAKE FEST 2017
【開催日時】 2017/9/30(土)・10/1(日) 11:0020:30 (※20:00ラストオーダー)
【場 所】 久屋大通公園 久屋広場
【入場料】 無料(飲食は有料)
【主 催】 愛知県酒造組合/ZIP-FM

おかしなことだ。

秋酒祭をネットでもう少し調べてみると、以下に情報がHITした。

『「あいちの酒需要拡大促進事業」久屋大通公園及び中部国際空港免税店で試飲販売会を開催します!

愛知県の産業振興課のサイトだ。

どうやら、この秋酒祭は愛知県酒造組合の企画ではなく、愛知県の企画のようだ。

そうすると、愛知県の酒造組合は、日本酒ファンのためのイベントも若い人の日本酒需要喚起のイベントも、いずれもやっていないことになる。

江戸時代、灘に対抗して尾張・三河の酒を江戸の人に届け喜ばれた栄光の時代に戻ることは無理としても、せめて東海他県のレベルの活動位はするべきだと思う。

そうなる日が近いことを期待したい。



【データ】

秋酒祭 公式サイト
http://zip-fm.co.jp/akizake17/



愛知県酒造組合 公式サイト
http://www.aichi-sake.or.jp/index.html



あいちの酒需要拡大促進事業

http://www.pref.aichi.jp/soshiki/sangyoshinko/aichinosake2017-1.html




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2017/04/09  日本酒の会sake nagoyaお花見 in名城公園(その1)

2017-04-09 23:30:00 | (3)日本酒


過去2年、やむを得ない事情により参加できなかったお花見に参加することができた。
今年も駄目と思っていたところ、開花が遅れ、4月のお花見になったのが幸いした。

昨日は雨、今日は曇りで、午後2時からは晴れの予報で、お花見ができそうになった。

幹事さんたちは9時前から場所を取り、青いシートの花筵を張り、開始時間の午後2時まで見張りをする必要がある。
幹事さんたちのお陰で参加者は、お花見を楽しむことができる。
ありがたい。

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時過ぎ会場につくと、シートは張られていた。
場所は3年前より入り口に近い、花壇の手前に変わっていた。
桜の花に近い場所にしたとのことだ。

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花筵の目の前は満開の桜。

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後ろは、チューリップの花壇。
チューリップも満開、桜とは違い色鮮やかだ。

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風車の方もいつもと違って場所が開いている。
以前は、賑やかな団体が音楽を鳴らし、踊っていたが、今日はいない。

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桜の枝の下には家族連れが多い。

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花壇はまるで春の色の洪水。

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誘われて写真を撮りに行った。

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桜もチューリプも春爛漫。

お昼になったので、買い物に出かける。
途中、お花見を楽しみながら歩く。

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橋の上から水面を見ると、もう花筏ができていた。

買い物を済ませ帰る時、お堀端の枝垂れ桜を見た。
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道路から名城公園に入るところは、染井吉野が咲いている。

それから先、堀に沿って枝垂れ桜が植えられている。

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名城公園内の染井吉野とは違った枝垂れ桜の風情を楽しむことができる。


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2017/04/09  日本酒の会sake nagoyaお花見 in名城公園(その2)

2017-04-09 23:20:00 | (3)日本酒


午後1時を回ると、次第に参加者が増え、おつまみと弁当の買い出し部隊も到着。

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おつまみの準備が始まる。

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参加者が到着し始め、会費の支払いと交換に、取り皿とプラ猪口と箸とお手拭きが渡される。

開始時間の2時になったが、太陽は出ず、冷たい北風が強い
お花見が寒いのはいつものこと、防寒着は花見には必要だ。

定刻になり、お花見の宴が始まる。
このお花見は日本酒の階のお花見なので、儀式がある。
今日の銘酒のお披露目だ。

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主催者が用意したもの、参加者が持参したもの合わせ20酒。

宴が始まれば、用意された銘酒を楽しみ、肴をいただき、日本酒談義に花を咲かせる。
同好の士の集まりは、和やかに話も弾む...

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散る花びらを日本酒に浮かべて、銘酒をいただく。
日本の風流が幸せだ。

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総勢45名の大お花見会は、午後3時をすぎると、風もやみ、桜日和になった。

北風に吹いていた時、“晴れさせてみせる”と豪語された晴れ男の予告通りになったのは、誠に目出度くありがたい。

午後5時、宴も終わる時を迎えた。
お酒のお披露目がもう一度行われる。
参加者持参のお酒が、宴が盛り上がるに連れて登場するからだ。

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もう一度、記念撮影。
まるでスターの撮影会のようだ。
道を通り過ぎる花見客が、何をしているだろうと見ながら、笑って通り過ぎていく。
日本は素晴らしい国だ。

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お開きの記念撮影では、銘酒は31酒に増えている。

今年は個別の写真は撮らず、記録もしなかった。
その分楽しむことができた、これも良し。


毎月の定例会は毎回席数制限から、希望しても参加できない状況が続いている。
お花見は席数制限が無いので誰でも参加することができる。
常連でなくても、初めての参加でも、紹介がなくても、1人でも参加できる極めてフリーなお花見だ。
しかし、ベロベロになって人に迷惑をかける人は参加できない、参加者はお酒のマナーを心得ていることだけは必要だ。
大勢での花見の宴もまた楽しい。
ご参加を勧めたい。

来年のお花見は、3月の末から4月の始めのあいだの日曜日に開催されるはずだ。
また来年のお楽しみだ。




【データ】

日本酒の会sake nagoya
http://www.sakenagoya.com/


過去のお花見の様子

http://www.sakenagoya.com/activity/activity.html



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2017/03/10  越後のお酒ミュージアム ぽんしゅ館新潟店 (新潟市・新潟駅)

2017-03-10 23:30:00 | (3)日本酒


ホテルで休憩した後、ぽんしゅ館に向かう。
日本酒の自動販売機があり、新潟の酒蔵が網羅されている利き酒の場所だ。

日本酒の自販機は金沢駅にもある。
金沢百番街にある金沢地酒蔵で10銘柄程だ。
ぽんしゅ館は新潟の全酒蔵93銘柄が網羅されているので大規模で興味深い。

場所は新潟駅に隣接したCoCoLo西館にあるので、交通至便だ。
初めてなので、新潟駅に入って迷ってしまったCoCoLoは一つではなく、いくつかある。
本館・東館・南館・中央・西館とあるそうだ。

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この図は、迷っていった東館から通路に戻った時柱の裏に書いてあった。迷う人が多いのだろう。

西館は新潟駅の万代口の方の階段を上がり、通路を渡り、左の改札口の方には行かず、まっすぐ進めば良い。

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ぽんしゅ館は、利き酒だけではなく、幅広くサービスを提供している。


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利き酒コーナー・新潟の酒の販売コーナー・変わり醤油の販売コーナー・おみやげのお菓子・漬物・酒器・お米・惣菜と弁当など
盛りだくさんで、ゆっくり見ると時間がかかる店だ。


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今日の夕食は、ぽんしゅ館の下にある魚沼釜蔵に予約してある。
時間まで、利き酒コーナーとぽんしゅ館の見学を楽しむことにした。

店の一番奥の暖簾の先が利き酒コーナーになっている。

<利き酒コーナー>
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中に入ると、500円を支払うと利き酒用の利き猪口とコイン5枚が渡される。
コイン1枚で1銘柄利くことができる。

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この利き猪口は、貸与であり、500円の中には入っていない。
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店を出る時に返却しなければならない。

中に入ると自販機がずらりと並んでいる。
金沢とは比べ物にならない規模だ。
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写真は敢えて写していないが、金曜日の夕方のせいか、多くの人が入っている。
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奥の黒板には今月のオススメ・
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前月の利き酒ランキングが表示されている。
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塩の販売ランキングもある。
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多くの銘柄から5種類を選ぶのは、結構時間がかかる。
自販機を一通り見るだけでも大変だ。

自販機の使い方は、
1
.盃の高台を受け皿の穴に差し込む
2
.コインを右の投入項に入れる
3
.赤いランプが点灯する
4
.黄色いボタンを押すと利き猪口酒が注がれる。

Mr.
淡麗に敬意を表して越乃寒梅を利くことにする。
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越乃寒梅の純米大吟醸無垢が100円で利けるのは安い。
金沢なら300円だろう。
前月のランキングでも第1位だ。

立香は仄かに甘いもの。甘い入り口、トロリとした舌触り、味は甘みを感じるがバランスは良い、味の厚みは中心部に感じる。含み香も軽く癖のないもの。中盤以降切れが良い。
人によっては後半の押しが欲しいかもしれない。
新潟の淡麗を代表する越乃寒梅はいまだに健在と感じた。


2
番目は樋木酒造の「鶴の友 純米」
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立香は仄かだが、甘さを感じさせる。トロリとした舌触り、味のバランス良く、偏りがない。甘味が味の芯にあり他の味が甘味を囲んでいる。中盤以降スッキリとした辛味を感じる、苦味・渋味は感じない。後口はピリ辛系。
スペックは非公開なので判らないが、純米酒だが透明感のある切れの良さを感じる。


3
番目は「峰乃白梅 純米」。
鶴の友と飲み比べることとした。
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立香はやや乾いたような香りを感じる。滑らかな舌触り含み香も立香と同じ麹系の香りを感じる。味のバランス良い、苦味・渋味は感じない。後半の切れ良い後口は辛味系。
最近鑑評会で金賞を連続受賞しており、活躍している。

鶴の友との比較では、鶴の友が冷酒適応とすれば峰乃白梅は燗酒適応かも知れない。


4
番目は青木酒造の「鶴齢 大吟醸」。
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立香は程良い吟醸香。味わいのあるタイプだが、味が中に集まる傾向があり、大きく広がる膨らみがほしい。


5
番目は新潟銘醸の「長者盛 純米大吟醸」。
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これは、初めて飲む銘柄だ。
昨年度の金賞受賞蔵の筈だ。

入り口甘く、大きく膨らんだ後急激に引く。切れは良いが、味の展開が速すぎて、忙しい。後口の余韻が欲しい。


ぽんしゅ館に通い、全蔵を制覇した人は、登録される。
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制覇者の名前が張り出されている。
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<酒器販売コーナー>
陶器、金属、ガラスなど各種素材の酒器が展示販売されている。
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酒器好きには、見ているだけで楽しくなる空間だ。
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金属製はガラス戸の中にある。


<新潟銘酒販売コーナー>
新潟の各蔵のお酒が販売されている。

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写真を撮り忘れたが、変わり醤油・漬物・酒のお摘み、お菓子、お土産のコーナーも有り、商品の種類は多い。

ゆっくり見れば、いくらでも時間がかかるお店だ。


【データ】

ぽんしゅ館オンラインショップ

http://ponshukan-niigata.com/




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2017/01/05  2017年の年酒

2017-01-05 23:50:00 | (3)日本酒


年酒は、季語。

『年酒: 年始酒、年酒祝う
新年
新春に年始回りの賀客にすすめる酒。本来、数の子、ごまめなどをさかなとした簡素な祝い酒であったが、だんだん酒宴をはるようになっていった。』
(季語と歳時記)

年越しから始まり、4日夜まで正月の来客と夜な夜な、酒を飲み続けた。

肴は色々で、おせち、寿司、寿き焼、お鍋、乾き物、チーズなど。

高価な酒はないが、皆それぞれ個性があり、良い酒だった。
感謝を込めて記録を残しておく。

年酒は10銘柄。
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左から
1) 美濃天狗 本醸造しぼりたて 生原酒 H28BY 林酒造 (岐阜)
去年は発泡感、含み香に麹香を感じ新酒らしさの主張が在ったが、今年はスッキリとした味わいだが厚みがある日本酒度+11の辛口の酒、度数19度の濃さがある。

確りと飲み応えのある酒。


2) 三千盛 燗旨吟醸 三千盛 (岐阜)
味の偏りのない、バランスの取れた味わいで、自己主張をしない性格で、冷でも燗でも行ける重宝さがある。
肴の邪魔をしないので、食中酒としては安心して飲むことができる。


3) 蓬莱泉 別撰 関谷醸造 (愛知)
バランスの良い酒、雑味がなく飲みやすい、コストパ^フォーマンス高い。この酒も燗から冷まで温度の守備範囲が広い。普段飲みのパーフォーマンス酒。晩酌に常備したい酒。


4) 梵 特選純米大吟醸(氷温熟成) 磨き三割八分 加藤吉兵商店 (福井)
槽場旬搾りは立香がたちすぎたが、これは立香の吟醸香はあるが、含んでからの酸の引きと広がりが大きく含み香が気にならない、梵の広さを感じさせる世界だ。

香りのある長期熟成酒は、造りから計画して造る事が想像される酒。


5) 白岳仙 純米吟醸 あらばしり 安本酒造 (福井)
立香は穏やかな吟醸香。酸は適度な膨らみ、中盤から切れが良い。上品さを感じさせる。
和食には合わせやすい。


6) 美濃天狗 純米 しぼりたて 生原酒 H28BY 林酒造 (岐阜)
辛口日本酒度+8度の表示があるが、酸が丸く角が立たないので18度の濃度もあり飲み応えがある。
醸造酒の良さを感じさせる酒で、日本酒にうるさい女性が美味しいと評価した酒。


7) 天壽 純米吟醸原酒 生詰 米から育てた純米酒 ひやおろし 天寿酒造 (秋田)
ラベルは純米と書いているが60%精米の純米吟醸。立香は吟醸香が立ち華やか、純米酒のイメージではなく吟醸酒の世界、甘味の後透明な酸が膨らみ、中盤は切れて、後半苦味が締める。

含み香の吟醸香が強いので、食中酒としては難しさがある、平凡なラベルからは感じられない華やかさがあり、ワイングラスで最初の一杯に使うと実力を発揮しそうだ。


8) 奥飛騨 極寒しぼり 吟醸無濾過生原酒 奥飛騨酒造 (岐阜)
立香は甘い香り。甘い入り口の後すぐ酸の膨らみと背後の辛味が来る、厚みのある濃い酒、味の展開速い。肉やこってりとした料理に合う感じだ。

パンチのある飲み応えのある酒。


9) 黒松仙醸 大吟醸 桜露 株式会社仙醸 (長野)
立香は穏やかな吟醸香。甘い入り口、滑らかな舌触り、透明な軽い酸、中盤からの切れが良い。苦味は浮かず締めるだけなので後口の切れも良い。上品さを感じさせる大吟醸らしい世界。



10) 亀齢 旨口本醸造 岡崎酒造 (長野)
広島の亀齢では無く、これは長野の亀齢。昨年話題の真田丸の本拠上田市の岡崎酒造の酒。商品名は旨口本醸造だが、60%精米の特別本醸造。本醸造と思って口に含むと穏やかな吟醸香が立つ。酸も適度な膨らみで透明感がある。味のバランスもよく雑味を感じない。
吟醸酵母を使って、酸の膨らみを保ちながら造った酒のように想われる。一般的な本醸造より吟醸酒に寄った造りのようだ。冷でも燗でも行けそうで、なかなか良い酒だ。
磐城壽もそうだったが、初めて出会った酒が、予想以上に美味しいと、日本酒の世界の広さが実感できて嬉しいものだが、この酒もそうだった。



2017
年の酒は年酒で始まったが、これからどんな酒と出会うか、驚くような酒との出会いが楽しみだ。





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2016/11/24  農口尚彦杜氏の三度目の引退  <あれこれ>

2016-11-24 20:29:37 | (3)日本酒


今更ながらの話題だが、農口尚彦杜氏が三度目の引退をされていた。
自分の名前を冠し立ち上げられた農口酒造を退職されていた。
今後は、造りには携わらず、後進の指導を中心に活動されるようだ。

昨年は、毎土曜・日曜・祝日は拘束されるような状態になり、日本酒のイベントにも参加できなくなった。
忙殺されていた時に、農口杜氏の引退の出来事が起きていたので情報を知らなかった。

遅まきながら穴を埋めるべく、ネットの情報を調べてみた。

農口杜氏は65歳で菊姫を定年退職の後、鹿野酒造に請われて入社し、酒造りを継続、14年勤めた後、温泉巡りでもして余生を過ごすため80歳で引退された。
その翌年2013年、銀座の寿司職人であった渡邊忠氏と共に農口酒造を立ち上げ、酒造りにカムバックされた。

ここまでは、承知していたことで、以下の記事に書いている。
2014/02/24 農口尚彦杜氏 カムバック」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/b4604e587f484fb7276e521ae9b6f8ee


<三度目の引退>
2015
3月に農口酒造を引退された。
引退の理由は、高齢のためとなっているが、社長の渡邊氏と農口杜氏の間に、農口酒造の目指す方向性、造りの考え方に軋轢が生じたようだ。
詳しいことは、判らないが、農口杜氏は美味しい酒を手頃な値段で広く提供したいと考えておられたようだが、渡邊氏の考えはそうでなかったと推測される。

農口杜氏は高齢を理由に、3月農口酒造を退社、酒造りから三度目の引退。

引退されたのは3月だが、広く知られるようになったのは、北國新聞の報道からだ。
次のサイトに、記事の写真が掲載されているので読むことができる。

「呑み酒士の旅と日本酒」
2015/07/20
http://blogs.yahoo.co.jp/jj98y328/13123545.html


農口杜氏が引退後、公の場に登場したのは8月。
20158月 酒セミナーでの講演>
農口杜氏は、引退後8月にフルネット主催の講演会に出席し講演をしておられる。

日本酒シンポジウム「農口杜氏に酒造りの話を聞く会」
■日 時/2015年8月2日(日) 13:00~15:00
■会 場/ホテル「東京グリーンバレス」 東京都千代田区二番町2 TEL.03(5210)4600
■主催/株式会社フルネット


この講演会の内容は、「Qパパさんのマイページ」に詳しく紹介されている。
農口杜氏の元気な姿も見ることができる。
http://www.freeml.com/bl/9711545/277841/

clip_image001

Qパパさんのマイページ より転載)
次のようなことについて話をされている。

・山田錦について
・お米の扱い
・酵母について
・酒蔵のあり方
・生酛について
・杜氏の素質
・健康の秘訣
・酒造りについて
・引退後の酒造りのかかわり合いについて
・米の精米について
・酒蔵の廃業について
・アル添酒について
・杜氏制度の将来
・女性杜氏について

農口酒造からの引退については多くを語られなかったようだ。
“社長と経営に対する考え方が違ったので、一緒に仕事をすることができないので、引退することにした。私は一人でも多くの人に飲んでもらい考え方であり、この点に違いが出た。”
と語られたそうだ。


<農口杜氏の今後>
確かな情報は、無いが、今後は機会を得て後輩の指導、技術を含め酒造りの全般について伝統を次世代に残していくことを、考えておられるようだ。


<農口杜氏退社後の農口酒造>
農口杜氏がいなくなった後の農口酒造というのも何か違和感があるが、存続しており、農口杜氏が造った酒を販売するとともに、新しい酒を造って居る。

・新生農口酒造本家の今
農口杜氏が引退した20153月時点では南部杜氏南部杜氏の鷹木祐助氏が新しい杜氏として着任した
しかし、その後、体調を崩されて、鷹木杜氏も造りから離れることになった。

2016
年の造りからは、渡邊社長自ら蔵人を率いて造りを行っているそうだ。

北國新聞の記事参照。
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20160205101.htm


寿司職人としては銀座の一流であったと思われる渡邊社長だが、杜氏としての力量はどうだろうかと心配される。


渡邊社長兼杜氏の評判については賛否両論在るようだ。

・否定的な見解は、

「酒たまねぎや ホームページ」の記事はかなり厳しい見解だ。
2016/03/12
http://www.tamanegiya.com/blog/2016/03/12/nogutiyorinosake/


農口杜氏の「山廃純米大吟醸」は3年熟成の後の出荷されることになっていたが、予定より早く発売されたそうで、以下の記事の話に渡邊氏の人となりも見えるようだ。

「吉田進のデザイン日記」
http://blog.livedoor.jp/power_haus_design/archives/52213187.html


一方、渡邊氏の擁護派の方も存在する。
渡辺氏の好感度と造られた酒の評価も高い記事だ。

「お酒と旅とグルメの雑記帳」
http://nomuras.blog.fc2.com/blog-entry-79.html


<感想>
ネット上の情報しかないので確かなことは言えないが、推測で感想を述べたい。

・農口杜氏の退職は、渡辺氏との考え方の違いによるもので、高価で飲めないような酒は造りたくないということなのだろう。

・農口酒造については、会社名は兎も角、銘柄名からは農口ははずすべきだろう。
勿論、農口杜氏が造った在庫分については農口を使うべきとは思うが。

・酒造りは杜氏だけでできるものではない。蔵人とのチームワークで造るものだ。
夢物語だが、農口杜氏がカムバックできるとすれば、農口杜氏が育てた杜氏と共にチームを組めれば可能だろう。そのような酒蔵が声を上げれば、夢ではなくなるかもしれない。




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2016/04/14  天領酒造蔵見学

2016-04-14 23:20:00 | (3)日本酒


先日、下呂温泉に行った帰りに、天領酒造の蔵見学に行った。
今回が初めての訪問だ。
蔵開放ではないので、前日下呂の温泉宿から電話で蔵見学を申し込んだが、快く見学を認めていただいた。

実は、5年前の3月天領の蔵開放があり、参加する予定だった。
ところが、あの忌まわしい3.11東日本大震災に襲われ中止となってしまった。
そんな記憶が甦る蔵見学だった。

天領酒造は、飛騨川の川沿いを走る国道41号線の萩原にある。
国道の一本裏通りに、旧街道があり、昔の宿場町を残している。

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十六銀行の隣に商店街の駐車場があり、そこに車を停め、歩けば天領酒造は目の前だ。

江戸時代を想わせる手入れされた建物が天領酒造だ。
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旧街道の面影を残す中心的な建物になっている。

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日本酒の蔵元らしい建物は美しい。
日本酒コンクリートのビルであってはいけないことはないのだが、この方が日本人はもとより外国人も好むはずだ。


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天領の前身である日野屋は、延宝八年(1680年)創業の古い歴史を有している。

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入り口は、居住まいを正した凛とした印象があり、気持ちが良い。

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酒林の先、暖簾をくぐると蔵に入ることが出来るらしい。
どんなところだろうと想わせる佇まいだ。

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注連縄が飾られた酒林は珍しい。


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暖簾も酒蔵らしい。

中に入ると、中は江戸期の商店のようで、建物の敷居をつなぐ、土間がある。
銀行員だろうか、スーツにネクタイの二人が、蔵の人と話していた。

その左が事務所で、その前が販売コーナーになっている。

事務所の窓口から女性の事務員が応対に出るので、蔵見学の予約者と話すと、男性の人に引き継いでくれた。

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販売コーナーには、天領の銘酒がずらりと並べられている。

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蔵見学は、我々だけのために案内していただいた。
受付時間に合わせ訪問する必要もなく、お客様志向を感じさせる蔵だ。

最初は、酒米の保管場所。
今は、つい先ごろ造りが終わったので、酒米は置かれていない。
天領酒造は、精米にこだわりがあり、全量自家製米だそうだ。
精米所は、この敷地から離れたところにあり、そこで規格にそって思い通りの精米を時間を掛けて行っている。

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今積まれているのは、酒の板粕。
ヤブタの搾り機から剥がされたもので、萩原地内の漬物屋さんに納められ粕漬けになるそうだ。

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米の洗い場。

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酒米の精米サンプルが、下げられているのは、蔵見学者用だ。
ひだほまれ、山田錦、コシヒカリが比較用のサンプルになっている。

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洗米機。
あまり大規模な洗米ではなく、手作業を感じさせる洗い場だ。

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甑。
内部は金属、外回りは木。
スチームを吹き込むタイプだ。

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スチームはボイラーから供給される。

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真ん中の煙突は昔の名残で今は使われていない。

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蒸米の放冷機。

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放冷機の出口。
蒸し米は下に落とされ、2階の麹室に搬送される仕組みになっている。

2
階の麹室は、造りが終わっているからか元々見学コースに入っていないのか、見ることは出来なかった。

製麹機ではなく、通常の手作業の麹室だそうで、麹ができれば2階のタンクの口から、醪を仕込むことができるそうだ。


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搾りは、ヤブタと袋吊りの方法で行っている。

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これは、製品タンク。

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醪タンクは、サーマルタンクを一部使用、他は冷水ジャケットでの温度管理を行っているそうだ。

櫂入れは、すべて手作業。

販売コーナーに戻り、天領大吟醸を購入。
できれば入手したかった天領古酒は、在庫がなかった。
海外輸出向けの天領古酒は、スペックが純米大吟醸で国内で出荷される天領古酒とは違うそうだ。
天領古酒は、限定酒で時々出荷されるそうで、予め手に入れることは難しいようだ。


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外に出て、天領の大暖簾の先の仕込み水を見に行く。
天領の仕込み水は、超軟水の地下水だそうで、全量が地下水で賄われている。
これは造りには有利な条件だ。

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大きな岩をくりぬいた水受けに地下水が滴っている。
これだけでも絵になる。
この水でも、問題無いだろうが、見学者および地域の人達のために仕込み水の汲み場が設けられている。

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右側にある流しの蛇口をひねれば、好きなだけ仕込み水を容器に汲み、持ち帰ることが出来る。
親切なサービスだ。

飲んでみた印象も、柔らかくふくよかさを感じさせるものだ。


<感想>
天領酒造は、拠点は飛騨地方の萩原と言う地方にあるが、イベント等も積極的に参加し、商品構成も幅が広く、海外への輸出にも力を入れており、量を造る設備を持っていると勝手に予想したのだが、そうではなかった。
作りの工程は、殆ど手作りと言ってよく、要所要所省力化のための機械が導入されているだけだった。
大吟醸が美味しいのも理解できる作りが行われていた。

天領古酒が手に入らなかったのは、残念だっかが、已むを得ない。
何か方法を考えよう。

天領古酒について関心のある方は、以下の記事参照。
2012/02/023 鯛のマース煮と天領古酒大吟醸」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/237ac9736e719f29ca1f3a5ae8f4515d




【データ】

天領酒造株式会社
509-2517岐阜県下呂市萩原町萩原1289番地の
1
TEL0576-52-1515 FAX0576-52-3727

http://www.tenryou.com/




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2015/06/14  日本酒の定義

2015-06-14 19:30:00 | (3)日本酒


WAGYUという名称がある。
主にオーストラリアで飼育された黒毛和牛をWAGYUブランドでヨーロッパに輸出して、価格の安さからシェアを取ってしまっているそうだ。

日本酒はその轍は踏ませまいとの判断なのだろう、国税庁は自民党の財務金融部会などの合同会議で日本酒の定義を提示した。
年内にも、世界貿易機関(WTO)協定に基づき、産地名を商品名に使用する「地理的表示制度」を適用する方針。
これにより、条件を満たさない日本酒の販売が行われた場合は、取り締まったり、他国に取り締まりを要請したりできるようになる。

日本で生産された酒米という条件は厳しい。
日本の蔵でさえ昨年、一昨年は酒米の入手に苦労した。
酒米の輸出などが増えれば、日本の蔵が入手できなくなることも起きるかもしれない。



『「日本酒」純国産のみ=ブランド化で輸出振興―国税庁
時事通信 6月11日(木)14時28分配信

国税庁は11日、国産のコメを使い、国内で造られた清酒のみを「日本酒」として販売できるようにする方針を決めた。優れた日本文化を海外展開する「クールジャパン」戦略の一環で、日本酒の定義を明確にしてブランド力を高め、輸出を後押しする。自民党の財務金融部会などの合同会議に提示し、了承された。
これまで日本酒の定義はなかった。同庁は「国産米を原料とし、日本国内で製造された清酒」と定める通達を出し、今秋から実施する。外国産のコメを使ったり、海外で造られたりする清酒は、日本酒と表示できなくなる。
世界貿易機関(WTO)協定に基づき、フランスのシャンパーニュ地方の「シャンパン」などのように、産地名を商品名に使用する「地理的表示」を適用する。外国に対しても国際交渉を通じて取り締まりを求めることが可能になる。世界的な和食ブームを受け、中国など海外でも清酒を生産するケースが増えていることに対応した。
』(時事通信)






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2014/12/10  2014年の外食トレンドと日本酒

2014-12-10 20:01:50 | (3)日本酒


食べログが、2014年の外食トレンドについてのアンケート調査を行い、BEST10を発表した。

個人的には、熟成肉が1位、ランチパスポート、ちょい飲み、朝食ブームは理解できる。

だが、「俺の」レストランは名古屋にはないから、そうですかだ。
高い料理を安く提供すると言うコンセプトなら、他の会社でもすぐに参入できると思うのだが、差別化は何処に置くのだろう。

飲み物に、ウイスキーとワインが入っている。
日本酒は?
と思った処、下の方に書いてあった、フリーアンサー欄では日本酒も書かれているとのことだ。

なんだ!
この調査は、選択肢が予め決められているのだ。
ウイスキーとワインを入れて日本酒を入れない食べログの感覚はズレているし、見識が疑われる。

ワインより日本酒のほうが、今の若い女性には人気であることを理解していない。
最近の若い女性は、味がよく解っている。だから、日本酒への探究心は高く、イベントには大勢参加している。
昔のおじさん中心の日本酒イベントとは様変わりしている。

ワインを極めたいより日本酒を極めたい。
それがクールジャパン!!


『「食べログ」ユーザーが選ぶ2014年の外食トレンド1位は「熟成肉」
Mocosuku Woman 12月8日(月)19時0分配信

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「食べログ」ユーザーが選ぶ2014年の外食トレンド1位は「熟成肉」

株式会社カカクコムは、同社が運営するグルメサイト「食べログ」において実施したアンケート調査結果を発表しました。今年2014年の外食シーンに関するトピックで最も注目を集めたのは、熟成肉」。海外の有名ステーキ店の日本初上陸や、大手外食チェーンにおけるメニューへの導入などで話題になりました。

食べログユーザーの2014年のトレンドって?
「食べログ」ユーザーが選ぶ2014年の外食トレンド1位は「熟成肉」

2014年の外食シーンにおいて話題となったメニューやトレンドで最も気になった出来事

◆グルメ志向のユーザーは何に注目?
このアンケートは、「食べログ」のID登録ユーザーに対してメールマガジンを使って実施し、全国の1万6398名の回答を集計したもの。クチコミ系グルメ情報サイトの代名詞的存在である同サービスのアンケートだけに、食に関心の高い人々が今年何に注目していたのかがうかがえます。気になった出来事のランキングのトップ10は下記の通りです。

1.熟成肉ブーム
2.「俺の」系列レストラン
3.パンケーキブーム
4.ランチパスポート
5.ウイスキーブーム
6.ちょい飲みブーム
7.クラフトビール(地ビール)ブーム
8.カジュアルなステーキレストラン
9.朝食ブーム
10.ワインブーム

◆昨年ブームになったものも引き続き人気
熟成肉は、米国ニューヨークで人気の「ウルフギャング・ステーキハウス」が今年2月に東京・六本木にオープンしたほか、9月にはニューヨークやハワイで高級熟成肉ステーキ店として知られる「BLTSTEAKTOKYO」が上陸したことで話題となりました。また、2位の「『俺の』系列レストラン」や3位の「パンケーキブーム」は、昨年に引き続き今年も人気の的となっています。

◆日本未上陸のショップに注目
このほか、選択肢にない外食トレンドをフリーアンサー形式で尋ねたところ、「日本酒」「ブルーボトルコーヒー」「アサイー」「ジビエ」といった回答が目立つ結果に。ちなみに、「ブルーボトルコーヒー」は「コーヒー界のApple」とも称される米国で人気のコーヒーショップで、来年2月に日本第1号店がオープンする予定だそう。食のトレンドが世界規模で動いていることを感じますね。

Mocosuku編集部』(Yahoo!!ニュース)




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2014/11/05   酒米不足が話題になっている

2014-11-05 20:07:26 | (3)日本酒


TBSnews
で取り上げたので、話題として広がったようだ。

『世界的日本酒ブームでも酒米不足、そのワケは

日本酒が世界で人気を集めていますが、その陰で、蔵元が悲鳴を上げています。それは、原料となる酒米が足りなくなっているからです。ビデオでご覧ください。(0323:15)』

以下で見ることができる。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2339774.html?mode=pc


酒米、特に山田錦の不足は、今年の夏頃から言われていたし、10月には静岡新聞も取り上げている。

『酒米不足、日本酒の増産ピンチ 県内蔵元、苦渋の声
2014/10/16 14:20

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神沢川酒蔵の日本酒「正雪」の仕込み作業=静岡市

世界的な和食ブームを背景に人気が高まる日本酒の増産がピンチに陥っている。原料の酒米作りが需要の伸びに追いつかないためだ。昨年度まで酒米が生産調整対象だったことに加え、代表的な「山田錦」は栽培が難しく、収穫量が簡単に増やせないことも影響しているという。酒造会社からは「造りたくても造れない」と苦渋の声が上がっている。
地酒「正雪」を生産する「神沢川酒造」(静岡市清水区)の望月正隆社長(52)は「在庫が既に切れてしまっている銘柄もある」と話す。しかし、増産は難しいという。「山田錦がしっかり確保できない」のがその理由だ。
日本酒は海外で人気が高まり、輸出が急増。国税庁の統計によると2013年の輸出額は105億円で、10年前の約2・7倍になった。各地の酒蔵から「酒米が足りない」との声が寄せられ、農林水産省は14年度から酒米の増産分を生産調整の対象から外した。
大手酒造会社の大量発注も品薄状態に拍車を掛けている。
「いつ山田錦が手に入らなくなるか分からない」。静岡市清水区の「英君酒造」の望月裕祐社長(50)は「人気が上がっている手応えはあるのに、このままでは造りたくても造れない」と嘆いた。
一方で、時間をかけて農家と緊密な関係を築いたところもある。浜松市の「花の舞酒造」では、地産地消の日本酒造りを目指して「静岡山田錦研究会」という勉強会を開いている。10年余り続け、契約農家に毎年必要量を指定して仕入れる関係を構築。同社の副杜氏(とうじ)青木潤さん(41)は「生産者と連携を深め、確保していく道はある」と話した。

◇「誉富士」栽培拡大も困難
県内では県オリジナル酒米の「誉富士」も人気を集め、需要が高まっている。だが、生産面積を増やすのは容易ではなく、山田錦同様、供給が追いついていないのが現状だ。
誉富士は静岡酵母との相性が良いとされ、県内の蔵元27社のうち25社が使用する。酒の銘柄も豊富で販売は堅調。県によると、2014年産の栽培面積は約44ヘクタールで、生産量は約157トンの見込みという。蔵元からの要望は約180トンあった。
一方、農家は主食米や山田錦からの切り替えに総じて慎重だ。県などによると、誉富士は主食米と比べ10アール当たり収量が少なく、施肥など管理方法も違う。同じ酒米でも山田錦より単価が低く、引き合いが強いとはいえ、品種を切り替える動機に欠けるのが現状のようだ。
県は誉富士を改良した新品種「静系(酒)94号」を選抜し、今年から県内の一部の蔵元で醸造試験を行っている。「誉富士が向かない大吟醸酒にも使用できる」(茶業農産課)と期待している。

山田錦 日本酒の原料として使われる「酒造好適米」の中でも、代表的な酒米。兵庫県の試験場で1936年に開発され、現在、同県三木市と加東市で全国の7割超が生産されている。食用米に比べて粒が大きく、タンパク質が少ない。イネの茎部分が細いため、風害に弱く、栽培が難しい品種。和食ブームなどの影響で需要が急増し、価格が上昇している。』(静岡新聞News


もっと遡れば、去年も山田錦の不足は言われていた。
毎年米不足が話題になるようでは、芸がない。

個々の蔵が農家と契約栽培することは行われているが、組織的な対応も考える必要がある。
酒造組合と農協の本部が手を組むのが一番だが、一挙に出来なければ、各県単位で必要な酒米の量を予め打ち合わせで作付けすることが良いと思う。



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2014/02/24  農口尚彦杜氏 カムバック

2014-02-24 23:28:59 | (3)日本酒


今朝のTVニュースを見て驚いた。

一昨年、鹿野酒造を退職され、後進に道を譲るため第一線の杜氏を卒業された農口杜氏が、カムバックし、今酒造年度から造っておられるそうだ。
しかも、休業中の蔵を入手し、農口酒造株式会社オーナー兼杜氏として銘柄「農口」を立ちあげている。
石川県酒造組合のサイトの蔵紹介には、農口酒造の蔵紹介はないが、銘柄「農口」のラベルは登録されている。

農口酒造株式会社は、石川県能美市末寺町にあった山本酒造本店の蔵・酒造設備を引き継ぎ、麹室等を新しくしている。蔵人は、全国から駆けつけた人達とのことだ。
TV
では、出荷予定の酒は、既に完売しているらしい。

鹿野酒造に伺った際、退職後は愛車のプリウスで、奥様と温泉めぐりをするとのことで、能登に戻るとの話だった。
酒を造らない一冬を過ごして、また杜氏の血が騒いでカムバックを決心されたようだ。

農口杜氏の造る酒は、菊姫時代と鹿野時代とでは違っていた。
その蔵のある場所ごとに合った味を造ると言う考えからだ。
自身の蔵「農口」がどのような味わいの酒にしてあるか、早い機会に利いてみたい。


『能登杜氏、農口さん初搾り 能美市 「70点くらい」充実の表情
北國新聞社 27()1528分配信

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酒の出来栄えを確認する農口さん=7日午前8時45分、能美市末寺町

「現代の名工」の能登杜(とう)氏(じ)、農口尚彦(のぐちなおひこ)さん(81)=旧内浦町(能登町)出身=は7日、能美市末寺町(まつじまち)の農口酒造で、本醸造酒の初搾(しぼ)りに臨んだ。味見した農口さんは「辛(から)い。70点くらいかな」と言いながらも、杜氏に復帰して初となる酒造りに充実した表情を見せた。自身の名を冠した「農口」などの名で今季は6万7千~8千本の出荷を予定する。

午前8時半過ぎ、蔵人(くらびと)が1月19日から発酵させていたもろみを搾り機に入れると、酒かすで白く濁った「荒走り」が受け皿となる容器にたまりだした。澄んだ清酒が流れ始めると、農口さんは色の具合や香りを確かめてから口に含み、「うん」と一言、笑みを浮かべた。

鹿野(かの)酒造(加賀市)で15年間、杜氏を務めた農口さんが造る酒は「魂の酒」と呼ばれるなど全国にファンを持つ。一昨年、80歳を迎えるのを機に引退を表明したが、酒造りが頭から離れず昨年秋に復帰を決意。渡邊忠(わたなべただし)社長(70)と能美市内の酒造店を取得し、新たな酒造りを進めてきた。農口さんは「丹精した酒。皆さんに喜んでもらいたい」と話した。』(北國新聞社)


『「名工」杜氏が復帰 昨年引退の農口さん

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酒造りへ思いを巡らし、表情を引き締める農口さん=能美市末寺町

「現代の名工」で能登杜氏(とうじ)「四天王」の一人と称され、昨年引退した農口( のぐち)尚彦さん(80)=旧内浦町(能登町)出身=が、今冬から能美市で酒造りに復 帰する。休業していた酒蔵を復活させ、自身の名前を冠した新たな吟醸酒「農口」を仕込 む。「酒造りで、のたれ死んでも本望や」。農口さんは生涯現役を貫き、日本酒の神髄に 迫る覚悟である。
農口さんは、昨年春まで鹿野酒造(加賀市)で15年間杜氏を務め、「常きげん 農口 流 山廃(やまはい)大吟醸」などの酒造りに打ち込んだ。80歳を迎えるのを機に「支 えてくれたお客に感謝し、けじめをつける責任がある」と杜氏を弟子に譲り、引退した。

16歳で静岡県の酒蔵へ修業に入って65年、初めて造酒から離れて冬を過ごしたが、 仕込みが頭から離れず「体を動かして、好きな酒造りに生きるのが人生」と気付いた。

酒を通じて35年の付き合いがある渡邊忠さん(70)=能美市=からも、「一緒に日 本一の酒を造ろう」と誘いを受けた。渡邊さんの熱意にも背中を押され、休養を勧める家 族の反対を押し切って、復帰する気持ちが固まった。

新たに仕込みを始める酒蔵として、造酒を休んでいた能美市末寺町の山本酒造を、渡邊 さんとともに取得した。休造期間が5年と比較的短く、しっかりとした石蔵が気に入った という。

新銘柄「農口」で造り出すのは、米のうまみが感じられる、甘口で切れの良い吟醸酒だ 。各地の農家から集めた酒米「山田錦」などや、手取川の伏流水を生かし、今季は約6万 6千リットルの仕込みを目指す。

農口さんの杜氏復帰を聞きつけ、共に造酒を行う蔵人(くらびと)6人が全国から集ま った。米蔵や貯蔵タンクなど酒蔵の改修を急ピッチで進め、12月半ばから仕込みを始め る。

全国新酒鑑評会で通算27回の金賞を獲得した、農口さんの醸す酒は「魂の酒」と称さ れ、全国にファンが多い。交流サイト「フェイスブック」では「伝説の杜氏が復活した」 「これはすごいことや」などの書き込みがあり、日本酒通が農口さんの復帰を喜んでいる

外壁に新たに「農口」と記された山本酒造に、単身で移り住んだ農口さんは「やっぱり 酒造りが生きがい。名前に恥じない酒を造りたい」と決意を示した。



農口酒造株式会社HP
923-1107石川県能美市末寺町イ42

(TEL)0761-57-0021
(FAX)0761-57-0106

http://www.yamamoto-sake.com/




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2013/12/02  日本酒を海底で熟成

2013-12-02 21:43:24 | (3)日本酒


酒を海底に沈めて熟成させることは泡盛の酒造所では、既に取り入れている方法だ。

今回は、日本酒を海に沈めるそうだ。
海底と言っても15mなので深くはない、光もある程度届くだろうし、どの程度効果があるのだろう。


『日本酒熟成へ海底に沈める 南伊豆で都内のバー
2013/12/ 1 08:03

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海底に日本酒が入ったコンテナを沈める作業を行う関係者=南伊豆町

東京・品川駅前の長期熟成日本酒バー「酒茶論」などは30日、南伊豆町中木の海底で日本酒を熟成させるため、鉄製コンテナに入った日本酒2千本を沈める作業を行った。
日本酒を沈めた海は、「伊豆最後の秘境」としてシュノーケリング愛好者に人気のあるヒリゾ浜に程近い中木港沖約300メートルの深さ約15メートルの海底。ダイバーらが海に潜って慎重に作業した。約半年間熟成させる。
同じ海域では昨年、今回海底に酒を沈める作業を行った神奈川県内の会社がワイン6千本を海に沈め、完売した実績がある。関係者は「海底の振動などに揺られて、日本酒もおいしくなるはず」と自信を見せている。
海底に沈めた酒の瓶の表面には独特な風合いが出て、付加価値が付く。後援する町観光協会も「まちおこしにつながれば」と期待を寄せている。1日も日本酒千本を海に沈める予定。』(静岡新聞)


ワインの世界では、沈没船から引き上げられたシャンパンが美味しかったと言われており、200年前の沈没船から見つかった30本は、1600万円もするという。

『世界最古のシャンパン発見か、沈没船から200年以上前のボトル30本。

2010/07/21 17:02
Written by Narinari.com編集部
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今から200年以上も前に起きたフランス革命。その当時に製造された“世界最古”のシャンパンが発見された可能性があると、欧米で話題を呼んでいます。

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スウェーデン紙アフトンブラデットなどによると、この年代物のシャンパンを発見したのはスウェーデンの沈没船サルベージ専門のダイバーら。彼らは数年前、バルト海にある沈没船のことを漁師から聞かされ、チームの代表者であるクリスチャン・エクストラムさんは「船の大きさからして、あまり価値がないだろうと思っていました」としながらも、水深55メートルの海底に横たわるこの船を、実際に潜って調査することにしました。

すると、船には驚きの宝物が眠っていたのです。エクストラムさんらは、船の残骸付近でボトルを30本、割れることなく残されているのを発見しました。しかもコルクが腐ることもなく、ボトルの液体が外に漏れ出すこともないままの素晴らしい保存状態で――。

試しにエクストラムさんらが1本開けてみると、中身はシャンパン。「甘い風味で、泡もきめ細かく大変美味しかった」と、風化を感じさせることもなかったそうです。

その後、ボトルやコルクの形をワインのエキスパートに調べてもらったところ、どうやらヴーヴ・クリコというワインセラーが製造したシャンパンで、製造年はなんと1780年代までさかのぼるそう。フランス革命が起きたのは1789年ですから、その激動の時代にフランスで作られたシャンパンということになります。

現在、専門家にさらなる調査を依頼し、シャンパンの正確な製造年を調査中。本当に200年以上の歳月を経て、いまだに飲むことができるシャンパンだと確認されれば、1600万円前後の値段が付くと見られています。』
(ナリナリドットコム)




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2013/10/13  TPP  日本酒関税撤廃提案

2013-10-13 20:08:18 | (3)日本酒


TPP
加盟交渉で、主要5分野の保護の公約が怪しくなり、個別分野での関税撤廃が議論され始めた。

突然出てきたのが日本酒とワインの関税撤廃だ。
日本酒は、紙パックのようなものは輸入攻勢にさらされる可能性があるが、高級酒はブランドイメージがあり、外国産の日本酒が日本市場を席巻することはないと思う。

ワインも日本のワインは拘ったものが多く国内で生産されるワインが外国産の安いものに代替されることはないだろう。

食料安保に関係するような品目は問題があるが、ワインと日本酒の関税撤廃は、積極的で良いと思う。


『日本酒・ワインの相互無関税、TPPで提案へ
読売新聞20131013日(日)08:37

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 (
読売新聞)

政府・与党は日米など12か国が参加する環太平洋経済連携協定(TPP)の関税交渉で、ワインの輸入関税を撤廃する検討に入った。

その見返りに、ほかの参加国には日本酒への関税をなくすよう求める。政府・与党は、ワインの関税撤廃は消費者へのメリットも大きく、日本酒の輸出促進にもつながるとみている。

日本は輸入ビールやウイスキーには関税をかけていないが、輸入ワインには価格の15%か、1リットル当たり125円のいずれかの関税をかけている。

TPP交渉では、すべての貿易品目のうち関税をゼロにする品目の割合を示す「貿易自由化率」の目安を95%以上に置いている。政府・与党はコメ、麦など「重要5項目」(586品目)を守りながら、関税を撤廃できる品目の洗い出しを進めている。ワインは重要5項目に含まれないが、当初は関税を維持する方針だった。

ワインの関税撤廃は豪州、ニュージーランドの要請に応じるもので、政府・与党は輸入ワインの増加で打撃を受ける国内の生産者に対する支援策を検討する。

他国には日本酒の関税の撤廃を求めることで輸出増を目指す。日本政策投資銀行によると、2000年度に99・2万キロ・リットルだった日本酒(清酒)の国内消費は、10年度には58・9万キロ・リットルと約4割減った。若者の日本酒離れなどが原因で、酒造業界からは、日本酒の輸出を増やすため、TPP交渉で日本酒に対する関税撤廃を働きかけるよう求める声が高まっている。

政府・与党は今回の提案は各国が受け入れやすく、実現の可能性は高いとみている。』(読売新聞)



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