菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。
散歩する道筋は、日本酒、俳句、本、音楽、沖縄、泡盛、カメラに...etc

2017/12/08 sake nagoya15周年特別企画 秘蔵酒を飲む会 (その1)

2017-12-08 23:55:00 |    日本酒の会sake nagoya


日本酒の会sake nagoyaが発足して15年。
15
周年を祝って、主催者でありバイヤーでもあるI氏が隠れ家で開催する特別な企画、秘蔵酒を呑む宴が開催された。

お知らせにはこう書かれている。
15周年の節目を迎え、
さまざまな特別企画を繰り出してきましたが、
いよいよ最後のご案内です。

今回は、5周年記念の際に、sake nagoyaのメンバーが<
酒造り体験で仕込んだ特別な大吟醸はじめ秘蔵酒を飲む会を○○○○○○○○○○○○開催します。


少人数にて開催のため、
日頃よりお世話になっている方に
限定のご案内となります。」

酒造り体験参加者としては出席しなければならない宴だ。

筆者の知る限りでは、15周年記念特別企画は、2度開催された。
2017
129日の「15周年を祝う会」
2017
930日の「長期熟成酒」
いずれも、sake nagoya公式サイトに活動報告がある。
http://www.sakenagoya.com/activity/activity.html

当ブログでも下記記事を書いている。
2017/01/29 日本酒の会sake nagoya 15周年特別企画の宴(その1)」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/4ca96d034da01f1051a501d55a7c98e5

2017/09/30 日本酒の会sake nagoya 特別企画 長期熟成酒の巻 (その1)」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/54806d416626ac8a133deea3b2aea416

3
回目の時別企画の秘蔵酒。
どんな酒が登場するのか、ワクワクする特別企画だ。



電車に乗るため、名駅に出る。
週末金曜日の午後6時、駅前は人がいっぱい。
自宅への道を急ぐ人、楽しそうに友達同士話しながらパーティーに向かう人、様々な人で駅前の道路も地下街も溢れている。
12月に入り街も年の暮れを意識して、なんとなく忙し気だ。

歩いていると、雪だるまくんが迎えてくれた。

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もう街はクリスマス・セール、年末商戦なのだ。

定刻より1本前の電車に乗る。
隣りに座っていた人が降りると、空席になりその隣りに座っていたのは、sake nagoyaのもう一人の主催者H氏だった。
同好の士との会話は楽しい。

日が落ち暗くなった道を歩き、信号機の青を待っていると、後ろから自転車が来た。主催者のI氏だった。
今日は珍しい人が参加するとの事。先に行った自転車を追い、珍しい人とは誰だろうと話しながら、会場の隠れ家に到着。
戸を開け家の中に入ると、先着の参加者が障子から顔を出した。
○○プロとMさんだった。珍しい人は予想通り、シカゴのMさんだった。
今日の参加者は15名、同好の紳士・淑女ばかりだ。

テーブルにはもう準備された料理・肴が並べられている。
初めて姿を見せたお酒や料理・肴の写真を撮っている内に、参加者も集まり、定刻の19時特別企画の宴は始まった。

主催者I氏から、今日の秘蔵酒の説明があった。
いずれもレアものの由緒正しい・素性の明らかな秘蔵酒ばかりだ。

<今日の秘蔵酒>
今日のお酒は、それぞれ語るべき歴史を持っている。
空は、今でも入手が難しい酒だが、入手できないことはない。だが今日の空は、入手は困難と言っても良い。

会が始まる時並んだ秘蔵酒たちは8銘柄、後で2銘柄増えて10銘柄となった。
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右から
(1) 一念不動 大吟醸 平成21年全国新酒鑑評会金賞受賞酒 製造年月 2009/07/13

8年前の大吟醸、全国新酒鑑評会の金賞受賞酒。

当時でもレア物だが、8年経った今は、入手不能酒だ。
さる方からの差し入れでいただいたものだそうだ。
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(2) 空 秘蔵酒十年熟成 製造年月 2008/01
蓬莱泉の純米大吟醸(麹山田錦40%、掛山田錦45%)は,生酒として年3回春・夏・秋の季節の名前を賦されて出荷される。

春の出荷は、【蓬莱泉 純米大吟醸 生酒 春のことぶれ】
夏の出荷は、【蓬莱泉 純米大吟醸 生酒 はつなつの風】
秋の出荷は、【蓬莱泉 純米大吟醸 生酒 花野の賦】

そして造られてから1年熟成させて火入れしたものが、空の名前を賦して出荷される。

この空は通常1年の熟成を10年間の長期熟成をさせたものを2008年に、限定酒として販売したもの。
指折れば、造られてからほぼ20年が経過した純米大吟醸酒である。
どんな世界が開けるのか気持ちが昂ぶる、だがそれは口に含まなければ判らない。

この酒も流通するものはなく、あるとすれば好事家の冷蔵庫に囲われているものだけだと思われる。
この酒が出荷されてから9年と11ヶ月、来年には次の秘蔵酒十年熟成が登場する可能性はあるが、入手は難しいだろう。

これも、さる方からの差し入れだそうだ。
機会が与えられたことに感謝する他はない。


(3) 純米大吟醸「吟」 鑑評会出品酒 製造年月 2009/04 -非売品-
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吟は空より上の位置づけの限定酒。

この酒は、非売品で関谷醸造の顧客に特別に提供されたものだ。
これはsake nagoyaの主催者でありバイヤーでもあるI氏が入手したもの。

詳しい仕組みは知らないが、関谷醸造の本社蔵の販売コーナーに行き、蓬莱泉を購入するとポイントが付与される。
2000ポイントに対して1本入手が可能。100円で1ポイントだそうなので、蓬莱泉20万円の購入が必要だ。


(4) 蓬莱泉 純米大吟醸 空 2008/10/21製造

この空は、I氏の冷蔵庫-3度で9年以上囲われていたもの。
これも、流通過程や通常の呑みどころでは出逢うことはない。好事家かイベントで出逢う可能性があるだけだ。




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2017/12/08 sake nagoya15周年特別企画 秘蔵酒を飲む会 (その2)

2017-12-08 23:50:00 |    日本酒の会sake nagoya


(5)、(6)、(7)の緑色の3本は、蓬莱泉の量り売りのように見えるが、この場にしか存在しない貴重な酒だ。
緑色の瓶の背後に隠れている歴史を語る必要がある。
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20073月の蓬莱山仕込み体験>
日本酒の会sake nagoyaの15周年特別企画がこの会だが、発足5年後、2007年3月17日に関谷醸造本社蔵に酒造り体験に行った。
その時に製造されたのが、この緑の瓶3本だ。

当ブログ発足前のイベントであり、この酒造り体験の記事は無い。sake nagoyaの公式サイトにも記録がないようなので、当時の写真を一部掲載しこの3本の歴史を明らかにする。

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山紫水明の地にある本社蔵に到着。

以下は、造り体験の順序ではなく造りの順序に並べ替えた写真。

先ずは洗米。
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精米され、洗米されたた酒米は実に美しい。

次は蒸し。
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蒸し米放冷・種付け・麹造り
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種付けされた麹を切り返す。
手でほぐすともっちりとした触感だ。
すべて手作業では大変な労働になる。
機械と手作業の併用は欠かせない。

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切り返し完了。


空の生みの親である遠山杜氏から、直々精米から始まる造りの講義も受けた。
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酛造り
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酛は衛生的な環境で細心の管理で造られる。

夜は設楽山荘で蓬莱泉の山の幸の宴。
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出来上がった麹をタンクに仕込む。
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先に仕込まれたタンクで発酵状況の説明を受ける。
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搾り
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美しい色をした搾りたての原酒が生まれる。
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10年前の体験だが、まだ印象深く思い出される。

この仕込み体験合宿で眼が開かれたことは多かった。
・愛知でも山側にある関谷醸造は冬には気温が下がり、造りには適した環境がある山紫水明の地。

・伝統的な酒蔵は、暗くて、あまり衛生的ではないと言うイメージだったが、関谷醸造の蔵は、明るく、衛生的て綺麗だった。
その後、日本酒の蔵、泡盛の酒造所を多く見学したが、日本酒では三千盛、泡盛では新里酒造が、綺麗で清潔で衛生的な機械化された工場的な施設という点で似ていた。酒質も同じように綺麗で切れが良いことも共通している。

・手作りの技に加えて機械化も惜しまない。洗米・蒸し・麹・仕込み・搾り、どの工程でも必要な省力化・均質化のための機械化が行われている。
驚かされたのは蒸し機のクレーンと醪タンクの中の撹拌用の羽。手作業では大変な労力がかかり、常に同じ作業水準を保つのは難しいが、機械化してあれは常に実現可能だ。

・遠山杜氏の講義の中にあった「再現性のある造り」が印象的だった。
個人の技・感覚だけでは、常に同じ品質の酒を造ることは難しい。良い酒ができても次に駄目なものができては、それは偶然の産物になる。
酒米の具合や気候、気温、湿度などすべての条件が影響して造りが行われる。条件の変化に対応して同じ品質の酒を造るのが「再現性のある造り」だ。
空が常に変わらぬ評価を受け続けているのは、この考え方によって造られているからだ。


枝道が長くなったが、(5),(6)、(7)の緑の4合瓶は、その時造られたものだ。
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(5) 仕込み75号 純米大吟醸 生酒
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この酒は、我々が仕込み体験をした際に、作業をした酒だ。麹山田錦40%、掛山田錦45%の純米大吟醸で、ゆくゆくは熟成・火入れの過程を経て空になる酒の生酒。
それをI氏が-3度の冷蔵庫で10年間囲っていたもので、今日漸く晴れ舞台になる。
商品としての空は火入れされたもので、生酒の空は存在しない。この酒は生酒の空があり、それを10年熟成させたらどうなるのかという実験でもある。
どんな味がするのだろうか。


(6) 仕込み74号 本醸造 生酒
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75号の隣で並行して造られていた本醸造の生酒である。
矢張り-3度の冷蔵庫で10年間囲われていたもの。


(7) 仕込み74号 本醸造 火入れ
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この酒は(6)を火入れしたもの。
造り、熟成環境は同じ、生か火入れの違いだけ。
生酒と火入れを長期熟成した場合、どんな酒になるかの実験でもある。


(8) 純米大吟醸「吟」 平成25酒造年度 全国新酒鑑評会金賞受賞酒 製造年月 2014/08/11
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最高品質の吟の金賞受賞酒の3年熟成酒。レアものである。



(9) 蓬莱泉 純米大吟醸「空」 熟成古酒 Serial No.00195 醸造年度2008年 製造年月2015/03 -非売品-
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この酒も非売品で、(3)の吟と同じように本社蔵のお得意様向けの空の熟成古酒。これを入手するには1600ポイント換算すると16万円の購入が必要だ。



(10) 蓬莱泉 純米大吟醸「空」 製造 2017/06/20
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これは、今の空である。関谷醸造が空のイメージで造り、世の中に送り出されているもの。

秘蔵酒と比べることにより、それぞれの立ち位置がより理解できるようになる。



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2017/12/08 sake nagoya15周年特別企画 秘蔵酒を飲む会 (その3)

2017-12-08 23:45:00 |    日本酒の会sake nagoya


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秘蔵酒を、11本瓶を見、ラベルを読みながら、じっくりと味わいを楽しむ。
用意された料理・肴もいただきながら、会話に興じながら宴は進む。


(以下、味わいの個人的な印象を書くが、個人の嗜好によるもので客観性はない。)

<秘蔵酒の印象>

(1) 一念不動 大吟醸 平成21年全国新酒鑑評会金賞受賞酒 製造年月 2009/07/13

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立香は立つというより漂う甘い香り。甘い入り口、柔らかな滑らかな酸、その後辛味のピリ感がある。含み香も同じような甘さを感じさせるもの、中盤以降切れが良い、後口は癖はないが敢えて言えばピリ辛系。
一念不動の個人的イメージは、本社蔵に比べ酸の膨らみが小さめで、味が中心に集まりやや辛味の芯を感じるのだが、この一念不動は違う印象だ。酸が柔らかく滑らかで穏やかさが最初に感じられる。製造後8年の熟成酒だが、老香とか熟味とかは全く感じない、まだ生き生きとした印象を持っている。一念不動は熟成向きかもしれない。



(2) 空 秘蔵酒十年熟成 製造年月 2008/01
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立香はあまり感じない、老香も熟香もまったくない。トロリとした舌触りで、味は五味の区分がない一つの味になっている、この味を空と言うのかもしれない。偏りのないバランスのある味、緻密な充実とビロードのような滑らかな舌触り。後口も切れがよく、癖を感じない。


舌触り・滑らかさは前回の特別企画で飲んだ早瀬浦純米吟醸16年熟成酒に通じるところがあると思った。
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年の製造時10年熟成の秘蔵酒なので通算20年近い長期熟成酒であるが、老香は全く感じない、造りと保存が良ければ日本酒の長期熟成も可能であることを証明している。



(3) 純米大吟醸「吟」 鑑評会出品酒 製造年月 2009/04 -非売品-
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色は軽い着色があるが黄麹に因る自然な色レベル。立香は仄かな熟香を感じる。甘くトロリとした入り口。含み香は熟香ではなく吟醸香のフルーティ化したもので快い。滑らかな舌触りを感じる。含み香が香ばしさを感じさせ始めた、この含み香は変移するようだ。膨らみのある味わいだが、味は五味に分離せず一つになっている。終わりに向かい、ピリとした印象を残す切れ方。




(4) 蓬莱泉 純米大吟醸 空 2008/10/21製造
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立香は甘いもの、熟香は全くない。甘い入り口、スッキリとした酸で、酸の膨らみは適度。トロリとした舌触り、滑らかである。中盤からの切れが良い。味のバランスが良く癖はない。後口良い、余韻を感じる。



(5) 仕込み75号 純米大吟醸 生酒
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立香は甘く、老香はまったくない、味の濃さを感じさせるような香り。甘い入り口。含み香も甘い感じのもの、老香はまったくない。酸の膨らみがあり、緻密な舌触り。甘さと酸が二本柱で、辛味は中心部にあり表面に浮かず、味を締めている。後口は切れが良い。



(6) 仕込み74号 本醸造 生酒
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色は少しついている。立香は甘い。甘い入り口。酸の膨らみ大きくスケールを感じる味わい。含み香も癖はなく快いもの。中盤まで大きな酸で豊かさを感じさせる。渋味・苦味は浮かず癖はない。終わりに近く辛味があり、切れる感じがある。



(7) 仕込み74号 本醸造 火入れ
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立香はあまり感じない。甘い入り口、滑らかな酸、膨らみは大きい。トロリ感は適度。酸は膨らむが軽さがある。含み香は仄かな熟香。中盤からの引きが速い。引きの勢いがあり後半は早目に終わる。切れの良さとも言えるが、難しい処だ。酸は適度、中盤は辛味が柱になる。
生と比べると味わいの大きさは生酒の方が大きい、火入れは味わいが中心に纏まる印象。全体として、火入れのほうが、おとなしい印象を受ける。



(8) 純米大吟醸「吟」 平成25酒造年度 全国新酒鑑評会金賞受賞酒 製造年月 2014/08/11
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甘くトロリとした入り口。含み香は吟醸香がフルーティーになったもの。滑らかな舌触り。味のバランス良い。後半にかけ辛味が切れを出す。




(9) 蓬莱泉 純米大吟醸「空」 熟成古酒 Serial No.00195 醸造年度2008年 製造年月2015/03 -非売品-
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色は現行の空と比べると少しある。立香は吟香ではなく、フルーティーさを感じさせるもの。甘い入り口。滑らかな舌触り、トロリ感がある。酸は丸いが、膨らみは大きくない。含み香は感じない。中盤以降、辛味がピリとする。




(10) 蓬莱泉 純米大吟醸「空」 製造 2017/06/20
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現行の空。立香は熟成古酒に比べ穏やか。スッキリとした入り口。酸の膨らみがあり、広がり大きい。トロリとした舌触り。味のバランス良く偏りがない。中盤以降なだらかに切れる。後口も良い。

現行の空は、1年の熟成による、まろやかさと膨らみ、味わいのバランスが良く、人気が理解できる酒だ。
先月の酒の会で利いた空は、含み香に熟香が立ち少し気になった、空の味わいが変化したのかと思ったが、今日の空はそうではなく、安心した。





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2017/12/08 sake nagoya15周年特別企画 秘蔵酒を飲む会 (その4)

2017-12-08 23:35:00 |    日本酒の会sake nagoya


料理・肴も、色々と日本酒に合う美味しいものが用意されていた。
主催者I氏が準備したものと9月の特別企画でも手作りの料理を提供していただいたSさんが今回も準備いただいたものもある。


<今日の料理・肴・珍味>
(料理の名前はわからないので、素材の名称で記載する。)

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・人参のマリネ()
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沖縄病の人が見ればニンジンシリシリに見えるが、出汁は入っていない。

味は柔らかな酢の味、食感はシャキシャキとしてさっぱりしている。口の中をリセットするのに丁度よい。

・大根の出汁による煮物
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出汁に一晩以上寝せてあり、芯まで万遍無く味がしみている。

・蓮根、筍、椎茸、人参の筑前煮(?)
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筑前煮より薄めの優しい味。

・茄子の煮浸し
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固くもなく柔らかすぎ崩れることもなく丁度よい食感。
口の中で茄子の甘さが広がる。

・蒸鶏のネギソース掛け
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・牛肉のたたき
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サクサクとした食感で、噛んでいる内に肉の旨味が次第にじんわりと出てくる。

・烏賊と里芋の煮物
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ホッコリとしたおふくろの味わい。

・バケット
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下のアップルのソースをつけたり、珍味の豆酩を付けると美味しさを倍増させる。

・鳥の胸肉・クリームチーズ・りんごとはちみつのコンフィチュール(?)
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鶏胸肉の蒸し物(中央) 口に含むとバサバサした胸肉の食感ではなく柔らかくしっとりとしている。噛むと肉の臭みが全く無く、雑味が削ぎ落とされて肉の旨味だけが残されている、上品な世界だ。下処理を含め3日間を要した力作だそうだ。
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クリームチーズ(下)

林檎と蜂蜜のコンフィチュール(?) (右下)リンゴの爽やかな酸味と甘味にはちみつの甘さと香りが渾然として清々しい含み香を感じる。

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バケットにクリームチーズとこれを乗せて食べると、得も言われぬ取り合わせとなる。

・海鼠の酢の物
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コリコリとした食感、噛み応えが快い。
新鮮なので生臭さは全くない、酢は刺激的ではなく柔らかい。

・ままかりの酢漬け
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南蛮漬けのような甘酸っぱいものが大好きな人間は、これは美味しかった。
確りとした食感だが骨は感じない。噛んでいると骨のあたりから旨味がどんと出てくる。

・玉子
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ゆで卵? 鍋に使う?
離れていたので判らない。

・茸づくしの煮物
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食べていない。

・シメジとほうれん草の煮物(?)
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・筍、蓮根、角麩(?)、牛蒡、人参の煮物
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食べていない。

・肉豆腐
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すき焼き風の甘い醤油の香りが、流れてくる。
引き寄せられる香り。

・鰻の燻製
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シカゴのMさんのお土産。

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口元に近づけるとスモークの香りが漂う。
鰻の燻製は初めての経験。食感は燻製のイメージではなく、柔らかくサクッとしている、口の中に軽いスモークの香りが漂う。上品なスモークだ。


・秘伝豆酩(ひでんとうべい)
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豆腐を醪に漬け込み熟成させたもの
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見たところは西京味噌のようだが、豆腐の醪漬け。
食感は豆腐の個体は残っておらず、ねっとりと舌に絡むチーズのような滑らかさがある。口の中に次第に旨味と粕の熟成した香りが広がる。
美味しい珍味だ。そのままでも良いが、色々と応用がききそうだ。
取り敢えずバケットに付けたら良く合い、美味しかった。




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2017/12/08 sake nagoya15周年特別企画 秘蔵酒を飲む会 (その5)

2017-12-08 23:30:00 |    日本酒の会sake nagoya


<感想>

(1)
空前絶後の企画
今回の秘蔵酒の特別企画は、空前絶後の企画とも言える。その意味では、 201059日に開催された「磯自慢・中取り純米大吟醸35を楽しむ会」と双璧と言える。
入手が難しい「磯自慢・中取り純米大吟醸35」を2000年から2009年まで10年間分を纏めて飲むという夢の企画だ。
わざわざ、焼津市からご足労いただいた蔵元さんも手元には10年分は無いとおっしゃっていた。
その場に居なければ、後にはない企画だった。
今回の企画も同じようにこの場に居ないと、後には機会がない特別な企画だった。

(2)秘蔵酒
関谷醸造の入手困難酒を、長期熟成して飲むことは難しいことだ。
今回はそれを可能にしてくれたが、その結果理解できたことも貴重だ。
日本酒の熟成は、熟成の道が複雑で、地図がまだできていない。
酒のスペック、造り、純米かアル添か、常温囲いか冷蔵囲い、冷蔵の温度、保存場所、保存容器など熟成の道が複雑に別れ、再現性が保証される道がない。
今回の経験で、造りが良く、冷蔵温度が-3度であれば、純米吟醸酒でも老香が立つことはなく、吟醸香が何か甘くて・フルーティーで香ばしさを感じさせることを実感した。
狙って吟醸酒の長期熟成酒を造ることは難しい、マイナス8度で5年以上熟成させ出荷する「梵 超吟 純米大吟醸」のような酒は例外で、多くは出来ちゃった熟成酒だ。
フレッシュな酒は、美味しいことは判っている。日本酒の吟醸酒の熟成酒の世界が開けるのはこれからだと思う。

(3)
生と火入れの長期熟成
生酒は長期熟成すべきではないというのが常識的な考え方だがそうだろうか。
今回、同じタンクの本醸造の生と火入れの10年熟成を飲み比べた。
嗜好の問題はあるが、個人的には生のほうが良かった。
印象のところで書いたが、酸の膨らみが大きくスケールの大きな豊かな味わいで、火入れの方は味が中にまとまりがちでおとなしい印象だ。
造りと囲い方が良ければ、生のほうが良いのではないかと思った。

プロの方から火入れのタンパク混濁の説明を頂いた。
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左端が生の本醸造、中央が火入れの本醸造。

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左端が生の本醸造、右端が火入れの本醸造。
火入れの瓶の底に白いものが見える、生の方は澱がなく透明だ。中央の純米大吟醸も澱はなく透明だ。
澱は、火入れの瓶だけにある。
この澱は、火入れによって生じる蛋白混濁なのだそうだ。

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蛋白混濁と言うのは日本酒用語辞典によれば、
『蛋白混濁(たんぱくこんだく)
火入れした清酒は、程度の差はあっても、貯蔵中に次第に透明度が悪くなってくるのが普通で、極端な場合には白濁する。これを蛋白混濁あるいは白ボケという。その原因は、麹がつくる酵素(主に糖化酵素)が火入れによって変性し、貯蔵中に凝固してくるためと考えられる。
火落菌による混濁と外観は似ているが、蛋白混濁の場合は、加温すると消失し、冷却すれば再び濁る点が異なる。』

生と火入れを比べて飲んだ印象では、個人的には生の方が世界が大きく酸の膨らみがあり、雑味も感じなかった。
この2本の瓶だけで考えれば、長期貯蔵するなら生という考えになる。
火を入れるのは、味を保つためだが、マイナス冷蔵の環境では、必ずしも良いことばかりではなく、検討の余地はあるのではないかと思った。

(4)料理・肴・珍味
今日も美味しく・珍しく・楽しい日本酒の友を楽しむことができた。
主催者のI氏、料理を作っていただいた篤志家のSさんに感謝しなければならない。
美味しくいただいたのは記事の通りだが、初体験で気に入ったものを挙げておきたい。
・ママカリの酢漬け
・鰻の燻製
・秘伝豆酩

ごちそうさまでした。




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2017/11/17  日本酒の会sake nagoya 11月定例会  (その1)

2017-11-17 23:30:00 |    日本酒の会sake nagoya


今月のテーマは「燗酒」。
寒くなり、身体の中から温まりたい時は、燗酒だ。


<今日の出品酒>

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今日のテーマは「燗酒」なので、各テーブルに鉄鍋とコンロが用意されている。

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出品酒をデキャンタごと鍋に入れ、湯燗にする正攻法だ。
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個人のブラインド評価結果を下記に記載するが、個人の嗜好によるものなので、元より客観性はない。

1) 北島 生酛玉栄 ひやおろし H28BY 北島酒造 (滋賀)
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立香はエチル系のもの。入り口甘い。酸の膨らみと辛味が同時にくる。活発な元気さがある。後半の切れは良い。評価8.0




2) 司牡丹 「鎌○ぬ」(かまわぬ) 生酛純米 H27BY 司牡丹酒造 (高知)
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立香は仄か。入り口甘い。酸の膨らみと辛味を感じる。酸の味が柱だがやや透明感がない。後半も切れること無くゆっくり消える。評価7.0




3) いづみ橋 恵 海老名耕地 純米山田錦 20175月製造 泉橋酒造 (神奈川)
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立香甘い。入り口甘く、酸の膨らみ在り。辛味の主張あるが、気にはならない。後半の切れはゆっくり。評価8.0



4) 越乃雪月花 本醸造 瓶燗熟成 20163月製造 妙高酒造 (新潟)
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入り口滑らか。酸は透明感のあるもの。含み香はほのかにエチル系の香。中盤は辛味が来る。後半の切れ良い。評価8.0




5) 蓬莱泉 人生意気に感ず可 20179月製造 関谷醸造 (愛知)
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甘い入り口。酸は中程度で膨らまない。味の芯に辛味がある。後半渋味を感じる。かなり熱燗だが酸の膨らみより辛味が浮き気味。評価7.0




6) 玉乃光 酒魂 純米吟醸 玉乃光酒造 (京都)
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立香個性的な物。入り口甘い。酸は膨らまない。辛味がピリピリする。味の幅が狭く燗でも膨らまない。中盤以降も味わいの膨らみ・展開に乏しい。評価6.0



7) 神亀 手造り純米酒 20171月製造 神亀酒造 (埼玉)
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立香は熟香を感じさせるもの。入り口甘く、ゆっくりと膨らむ。含み香に老香のようなものを感じる。舌触り滑らか。後半、渋味が味を締める。評価8.0




8) 金陵 濃醇純米 平成297月製造 西野金陵株式会社 (香川)
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立香は感じない。甘い入り口。酸は膨らまず、展開がないうちに終わってしまう。世界が小さい。自己主張があまりないので食中酒としては良いかもしれない。評価7.0




9) 半蔵 特別純米酒 辛口 20177月製造 大田酒造 (三重)
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甘い入り口。酸は緩やか。滑らかな舌触り。味の偏った主張はなく、バランス良い。含み香は吟香らしさを感じさせるもの。燗酒としての適性は良い。評価8.0



10) 金寶 自然酒 燗誂 純米酒 20179月製造 仁井田本家 (福島)

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立香甘い。甘い入り口。スッキリとした入り口、酸は適度に膨らむ。滑らかな舌触り。味の偏り無くバランス良い。後半の切れもある。評価8.0




11) 紗利(さり) 燗左紫(かんざし) 純米 H299月製造 毛利酒造 (福井)
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立香は仄かに甘い。入り口は膨らみのある酸、大きさを持つがすぐに辛味が来て、主張のある味。含み香は甘さが浮く。後半の切れは良くない。評価7.0




12) 豊盃 ん 普通酒 平成2910月 三浦酒造 (青森)
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立ち香仄かに甘い。甘い入り口。透明なスッキリとした酸。味のバランス良い。後半の切れも良い。全体として穏やかさが在り食中酒として適性が広い。評価9.0



<感想>
・毎回そう思うが、燗酒の利き酒は難しい。
・燗という方法は、化粧と同じで、素材を化けさせる力を持っている。
しかも、お酒ごとにベストの温度は違う。背景に個人の嗜好があるにしても、燗という操作の効果は大きい。
お燗に定温はなく、低温から高温まで自由にチューニングできる。
温度帯には名称まで付けられている。
雪冷え、花冷え、涼冷え、常温、日向燗、人肌燗、ぬる燗、上燗、熱燗、飛切燗など
本来なら酒ごとに適した温度をチューニングする必要がある。
・前半の酒は、辛味が勝った印象のものが多かったが、これは温度が熱燗側に振れていたからではないかと思う。
もう少し、ぬるめに人肌燗辺りにすれば、結果は変わったように思う。
・今回の出品酒で筆者の嗜好に合ったのはNo.12だった。
豊盃の「ん」、調べてみると規格は普通酒だが、華吹雪(麹)・むつほまれ(掛)60%精米で、価格も2160円と安くはない。
・燗にすると、縮こまっていた酒がふくらみ伸びやかになる。
そんな酒は、食中酒としては適役で、幅広い肴と合わせることができる。
冬の夜長、縮こまっている酒を温めて生き生きとさせるのは楽しい遊びだ。
・全体評価はいずれ会の公式サイトで公表されるが、当日の発表のベストスリーは以下の通りだった。
1No.9 半蔵
2No.12
3No.8 金陵





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2017/11/17  日本酒の会sake nagoya 11月定例会  (その2)

2017-11-17 23:20:00 |    日本酒の会sake nagoya


<今日のかのうさんの料理>

・枝豆
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定番の枝豆。
これは欠かせない。


・鰆の刺身
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大きな鰆だ。

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一人三切れずつ。

まったりとした食感、脂は見たところ強くはないが、食感は滑らかで、脂を感じる。口の中で鰆の旨味がグンと広がる。
この鰆、舌触りと旨味が絶妙だ。

鰆は漢字の通り、春が旬と言われている。
しかし、実際は冬も旬と言われている。
春が旬とするのは、主に関西、冬とするのは関東、地域性もある。
春は産卵期前で味も良い、夏は産卵後で落ちる、冬は脂が乗って美味しい。
一度、今日の鰤は美味しいと思ったら鰆と言われて驚いたことがあった。鮮度が良くないと刺し身にはできない。

今日の初冬の鰆も良かったが、これから冬が深まり、年が明けると一層脂が乗るだろう。その頃の刺し身も楽しみたい。


・ヒレカツ赤味噌タレ
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衣のカリカリとした食感、赤味噌の旨味が名古屋人には嬉しい。味噌の切れが良い。
豚肉の素材の旨味が感じられる。


・エイヒレ
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口に含むと甘く、噛む毎に味醂の甘さと旨味が広がる。ザラザラとした舌触りがヒレを感じさせる。後口はさっぱりと切れる。


・炊き込みご飯イクラ載せ
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口に入れると牛蒡の香りと旨味、三つ葉の香りもあり、生臭さはまったくない。人参の甘みとカリッとする食感。椎茸の旨味と香りと様々な味香が楽しめる。米はもちもちとしている。
イクラのプチプチと弾ける感触が面白い。



・赤出汁の豚汁
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具は豚肉、人参、蒟蒻、大根。
この赤出汁は美味しかった。
豚肉が旨味たっぷりで、雑味・癖がなく実に後口が良い。
赤味噌も旨味と渋味のバランスが良く、後口がよく、感心した。

・漬物
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定番の漬物。胡瓜と大根の食感がカリカリと歯切れよく、サッパリさせる。


旬菜処かのうさんの料理は、心がこもっていて、毎回楽しみだ。
通り一遍の居酒屋で居酒屋メニューで飲む酒とは違って、銘酒に負けない料理を出していただける。




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2017/09/30 日本酒の会sake nagoya 特別企画 長期熟成酒の巻 (その1)

2017-09-30 23:55:00 |    日本酒の会sake nagoya


9
月は雨の週末が多かった記憶だが、この週末は良い天気に恵まれた。
イベントは晴れてくれれば、半分は成功だ。

今日は日本酒の会sake nagoyaの特別企画の日。
前回は事情が許さず参加できなかったが、今回は満を持しての参加だ。

テーマは、長期熟成酒。
会の幹事I氏が、長年冷蔵庫に囲っておいた秘蔵の酒の封印を解く、またとない機会、参加する以外の選択肢はない。
会場は、お店ではなくプライベートな場所で、13時からお酒が無くなるまで。


名駅から電車に乗り、参加者と日本酒談義に花を咲かせ、どんな熟成酒が登場するか機体に胸を膨らませながら駅に到着した。


駅から歩き始めると、祭囃子が聞こえてきた。
先の方を見ると、山車が見えた。
本格的な山車で、大人たちが曳いている。


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秋晴れの日の秋祭り。

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お天気でよかった。

20170930名古屋市南区本地祭 町組山車」

https://youtu.be/fNfWlplqV2w



帰ってから調べてみると、本地祭りの町組の山車だった。
(巻末の【データ】参照。)

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空を見上げると、入道雲ではなく鰯雲が浮かんでいる。
時は、秋祭りだ。

会場につくと、もう準備はされていた。
お店ではないので、準備するのは大変なはずだが、有り難いことに多くの参加者は、会費を払えば良い。

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時になり、参加者も集まり、宴が始まった。

長期熟成酒が登場した。
先ずは、今日の柱である冷蔵保管されてきた吟醸酒6銘柄。

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定例会ではないので、利き酒とブラインド評価はない。
参加者は思いのまま愉しめば良い。

以下、個人的な印象を備忘録として記載する。
(念のため、蛇足ながら断っておきたい。
ブログに印象を書くと、苦情を言う人がいる、それは自分の思いと違ったりすると許せない人がいるからだ。
・まず、長期熟成酒は蔵元が想定している飲み方ではない。熟成させるのは飲み手の好奇心・実験精神に拠るもの。現に流通している商品の印象を書いているわけではない。あくまで此処にある熟成した酒に関しての印象だ。
・次に、印象は筆者の個人的な嗜好に拠るもので、一般性はない。
定例会のように全体評価があればある程度一般性もあるが、今日は参加者が長期熟成酒を楽しむだけのこと。


(1)
醸し人九平次 大吟醸 山田錦 精米歩合40%平成23年12月製造  萬乗醸造 (愛知)
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純米吟醸の6年熟成酒。

立香は仄かで、卓上にあるするおろし生姜にマスクされて判りにくい程度、老香系の香りはない。入り口は甘い、はっきりとした酸の後辛味が来る、味が明確であまり年月は感じない。中盤以降渋み系の軽い雑味を感じる。もう少し寝かせてもいいかもしれない。



(2)
飛露喜 純米吟醸 雄町 平成217月製造  廣木酒造本店 (福島)
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甘い入り口。酸は感じるが透明感がありこなれている。中盤、辛味の軽い芯がある。舌触りは滑らかで熟成酒らしい。




(3)
十四代 大吟醸 播州山田錦 生詰 製造年月05623  高木酒造 (山形)
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色づきが少しある。やや霞がかかっているようにみえる。甘い入り口の後、辛味の芯を感じる。酸も十分ありヘタレは感じない。中盤から切れがよく、熟成酒の味わいがある。


製造年の05は平成と考えると20年を超えるので、西暦と考えるべきだろう、それでも10年を超える長期熟成酒。
造りもよく、冷蔵管理もしっかりされていたので、生詰だが老香等の気になる香りは全くない。味も十分あり、切れも良い、大吟醸は熟成酒に適している証左だ。



(4)
純米吟醸 早瀬浦 平成139月製造  三宅彦右衛門酒造 (福井)
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純米吟醸の16年の長期熟成酒。

軽い黃味の色づきがあるが日本酒本来の色とも言える程度。香りはあまり感じない。甘い入り口、酸・辛・渋・苦の味が分離しないで、一体感のあるバランスの取れた味わいになっている。後半、味の底で軽い苦味が味を締めている。滑らかな舌触りも熟成酒らしい。長期熟成酒の期待されるひとつの姿持っていると感じた酒だった。

これが今日、最も熟成酒らしい風格を持っていたと思う。
個人的には早瀬浦はあまりタイプではない。
骨っぽくて、無骨で、硬さを感じさせるからだ、もう少し柔らかく、後半の切れが良いのがタイプなのだ。
この酒では、全くそれを感じなかった。むしろその骨っぽさが長い歳月に素晴らしいバランスを生んだのだと思われた。



 (5)
田酒 純米吟醸 平成161026日製造  西田酒造 (青森)
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純米吟醸の13年の長期熟成酒。

香りは特に特徴は感じない。甘い入り口、トロリとした舌触りで滑らか。含み香に仄かな熟香を感じる。中盤以降の切れは良い。



(6)
飛露喜 純米吟醸 山田錦 平成227月製造  廣木酒造本店 (福島)
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純米吟醸の7年冷蔵熟成酒。

色合い、立香とも特徴的な癖は感じない。甘い入り口、トロリとした舌触り、酸の膨らみの後辛味が続く。後半、軽い渋みを感じる。全般的に味にまだ勢いがあり、ヘタレとかは感じさせない。まだ寝かせても大丈夫だ。




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2017/09/30 日本酒の会sake nagoya 特別企画 長期熟成酒の巻 (その2)

2017-09-30 23:50:00 |    日本酒の会sake nagoya


ここからは、常温熟成酒が登場した。

(7)
長珍 尾張地元栽培酒造好適米「若水」 平成207月製造  長珍酒造 (愛知)
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精米歩合65%の本醸造の9年常温熟成酒。

黄味の色づきが見られる。立香は老香+紹興酒の香り。甘い入り口、酸はあるがあまり広がらない、中盤以降渋みと苦味が表で味を締める展開になる。単独では渋さを感じるが、ブルーチーズと合わせたらマリアージュした。
燗酒にすると、香りは甘さが出て、香ばしくなる。甘い入り口、酸は軽く広がり、中盤以降の渋みが軽減し切れが良くなる。熱燗向きの酒だ。



(8)
菊姫 鶴乃里 山廃純米限定酒 H23BY201210月製造)菊姫合資会社 (石川)
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山廃純米7年の常温熟成酒。
色づきは黄味がかっている。立香は香ばしさを感じさせるもの。
甘い入り口、辛味と酸を感じる、まだ味の主張がある。
燗酒:立香は甘い香り+何か生臭さを感じさせるもの。甘い入り口、中盤以降、苦味と渋みが中に集まり、開かない印象。燗の温度のチューニングが必要と思われる。"



(9)
醸し人九平次 EAU DU DESIR2012 平成253月製造  萬乗醸造 (愛知
)
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立香は一寸癖を感じる、適当な表現ができないが、敢えて言えば少々生臭い。甘い入り口、酸の広がりの後、味が中に集まる感じ、酸の発泡感の名残のようなものも感じる。味わいとしては酸と辛味が柱。熟成酒らしくなるのはまだ先の印象。

これは、常温熟成ではなく、冷蔵熟成だろう。



(10)
花垣 亀の尾 生酛 純米  南部商店 (福井)
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写真を撮ったがピンぼけで製造年月日が読めない。西暦20001桁位か?

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これは、常温熟成だ。
色は紹興酒の色。色の濃い澱の沈殿がある。
立香は甘さ+老香の濃い香り。甘い入り口、酸は広がらず、渋みが表に出る味わい。香ばしい含み香が立つ。
燗酒:立香が開き広がり、快さが増す。酸は広がり軽くなる。中盤から渋みが浮く。"



(11)
八海山 越後で候 しぼりたて原酒 生酒 製造年月14.11.06  八海醸造 (新潟
)
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製造年月14.11.06の表示があるが、困ったことに平成なのか西暦なのか書かれていない。多くの場合はそれでも判断がつくことが多いが、これは14年となっている。平成14年も2014年も両方ありうる。

 
立香は、甘さ+香ばしさ。甘い入り口、酸のスピードが速い。辛味のパンチが続く。後半渋みが締める。
飲んだ印象からすると、香りの香ばしさは3年位では出ないと思われるので、平成14年製造の15年の生酒長期熟成酒の可能性が高い。
老香はなく、味わいもまだ感じることからすると、常温貯蔵ではなく、これは冷蔵保存と思われる。
特別本醸造の生酒だが、度数が19度あり熟成には適したスペックと言える。



(12)
出羽桜 吟醸酒 2009年製造  出羽桜酒造 (山形)
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O
氏が冷蔵庫で囲っていた2009年の出羽桜吟醸酒の缶の熟成酒。

持参して、振る舞っていただいた長期熟成酒。
同じ酒を飲もうとすると、8年後になる。
立香は香ばしさを感じる。甘い入り口、トロリとした舌触り、酸は程良く感じられる。中盤からの切れ良い。含み香も感じられる。缶の酒を冷蔵庫で囲うのは吟醸酒の場合良い方法であることを証明している酒だ。

筆者も燗酒を9年間冷蔵庫で囲う実験をしたことがある。
それについては、以下の記事に書いた。
2013/11/23 新米新酒ふなぐち菊水一番しぼり9年熟成酒」
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/9c987243a2fdc5606975a27a0ee6b1eb

缶は、個人が熟成酒を作るには便利な器と言える。
良い酒が缶で供給されると熟成酒の道が開けるかもしれない。




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2017/09/30 日本酒の会sake nagoya 特別企画 長期熟成酒の巻 (その3)

2017-09-30 23:45:00 |    日本酒の会sake nagoya


肴も、色々と美味しいものがいただけた。

お店ではないので、手作りの料理・参加者が持ち込みの肴・購入したものになる。

手作りの料理は、今日は参加者のSさんの労作だそうだ。

(以下の名前は、品書きはないので、筆者が勝手に書いたもので間違っているかもしれない。)

・ローストポーク(煮豚かも)
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甘めの上品なタレの味。柔らかくジューシーで、脂っぽくはなく寧ろさっぱりしている。


・茄子の煮浸し
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サッパリとした味付けで日本酒の肴に合う。


・うずらの煮玉子
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白身の食感の後の黃味の旨味が良い後味。


・ピーマン・椎茸の肉詰め
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ピーマン・椎茸の焼き加減がベストだった。


・ゴーヤーの胡麻和え
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あまり苦くなく食べやすかった。


・しめじの煮物
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これは食べていない。


・ミニトマトの姿煮(?)
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これも食べていないのでわからない。
湯剥きしたものをスープとかワインとかトマトジュースで煮てあるのだろうか。


・水菜のおかか和え(?)
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食べていないのでわからない。


・蒸鶏のジュレ添え(?)
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食べていないのでわからない。


・南瓜の煮物
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家庭の味、ほっこりする。
日本酒には煮物が合う。


・ほうれん草の胡麻和え(?)
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食べていないのでわからない。


・レバーペースト
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本来は、バケットとセットになっているものだが、バケットが後になって回ってきたので写真を撮り忘れた。

このレバーペーストは、面白かった。
入り口が甘く、さっぱりして、レバーらしい重苦しさがない。舌たざわりもネットリではなく、滑らかだがざらつきも感じる。
初めて食べるレバーペーストのスタイルだった。
後で作者のSさんに教えてもらったところ、甘いのはマデラワインを使っている。ざらつきは野菜をペーストにして入れてある、隠し味にニンニクも。

残ったレバーペーストを、単独で肴にしてみたが、日本酒に良く合った。


・鰤の刺身
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脂の乗った鰤の味。


・桜の刺し身(馬刺し)
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参加者が今日朝買い求めて、持参したもの。
専用醤油に生姜とおろし器持参の本格的な楽しみ方だ。
ねっとりとした食感は他の刺し身とは違う舌触りで、脂っぽくはないが淡白すぎることもない、赤身の旨味が出てくる。


・ちりめん山椒
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固くもなく柔らかすぎることもなく丁度よい食感の後、山椒の香りが口に広がる。


・串焼き
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普通の串焼き


・スルメイカ
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噛めば噛むほど味が出る。焼きも良かった。


・白身の漬けと酢飯
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漬は鯛か平目かわからないが白身の刺身、上品な味わいに酢飯。



此処でしか飲めない長期熟成酒を楽しみ、様々な心のこもった肴をいただき、同好の士たちとの日本酒談義を楽しんでいるうちに、時は16時をまわり、中締めとなった。

残る人もいるが、帰る人もいる、それぞれだ。
久屋大通りで開催の秋酒祭とやらに関心もあるので、帰ることにした。


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外に出ると、秋晴れの良い天気だ。

天気に恵まれ、他では味わうことができない長期熟成酒と肴をいただき、昼間からほろ酔いで歩いている。
これを幸せと言わずしてなんと言おう。

今日は、本当に秋の好日だ。


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気持ち良くふらふらと歩いていると、キョウチクトウも笑っていた...



【データ】

「名古屋市南区 本地祭り」
http://6730.teacup.com/ishidorimatsuri/bbs/t248/l50


本地祭りは、10月第1土・日曜日に開催される旧本地村の星宮社の祭礼で、宝暦5(1755)の尾陽村々祭礼集にも記述がある古い歴史を持つ祭りだそうだ。
一時、途絶えていた時期もあったようだが、先人たちも苦労で伝統・歴史が保たれているのは立派だ。
高山祭り以外にもからくり人形を見せる本格的な山車は沢山有る、もっと注目されて良い。





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2017/01/29  日本酒の会sake nagoya 15周年特別企画の宴(その1)

2017-01-29 23:30:00 |    日本酒の会sake nagoya


毎月1回定期的に日本酒の利き酒を楽しんでいる「日本酒の会sake nagoya」が、15周年を迎えた。
15周年を記念し、名古屋市内のプラーベートな癒やし空間で、特別企画の宴が開催された。

主催者が用意した銘酒に加え、コアな参加者が持参した銘酒も含まれていると思われる合計23酒を楽しんだ。

揃えられた銘酒は、限定酒、幻の酒、入手困難な酒、高価で一人では飲みにくい酒ばかりで、豪華な宴になった。

こうしたお酒を口にできるのも、sake nagoyaと酒友が在ればこその話で有り難い。

<本日の出品酒>
宴が終わり勢揃いした23酒。
いずれが菖蒲か杜若。

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右から、銘柄と個人的な印象を記載する。

1) 香露 大吟醸 2011/07製造 熊本県酒造研究所 (熊本)

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甘い立香。甘い入り口。酸は丸く穏やかで切れが良い。6年の熟成酒だが老は全く無い。


一般的には日本酒は佐賀までで、熊本以南は焼酎文化圏と思われているが、この香露は一級の日本酒だ。



2) 喜久酔 純米大吟醸 松下米40 2016/11製造 青島酒造 (静岡)
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立香は軽く甘いもの。甘い入り口。軽い酸。含み香に麹香を感じる。中盤まで軽いが、後半辛味があり、パンチを感じる。




3) 亀の翁 純米大吟醸 2015/04製造 久須美酒造 (新潟)
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立香は仄か。入り口はトロリとしてバランス良い。甘さがあり、次に辛味があり、切れる。膨らみがあり、切れも良い。単独でも食中酒でも行けそうだ。



4) 越乃寒梅 特醸酒 2016/11/02製造 石本酒造 (新潟)
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スッキリとした入り口。味の偏りがなくバランス良い。淡麗の典型。自己主張の押しがなく、味の強制がない。穏やかな世界。
燗をすると、膨らみが出て、冷とは違った良さを感じる。もったいないが、食中酒としてもいける。
冷・燗どちらでも良い。

越乃寒梅は、伝説の酒ではあるが過去の酒と思われやすいが、この特醸酒は、越乃寒梅が今でも第一線の酒と感じさせる。



5) 写楽 純米大吟醸 しずく取り 2016/11製造 宮泉銘醸 (福島)
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立香は仄か。甘い入り口。含み香は麹香があり、新鮮さを感じさせる。酸は軽く。透明感を感じさせる。癖がなく飲みやすい。万人向きの吟醸酒。


今の人気酒。解りやすい吟醸酒で、ブラインド評価などでは上位に行きそうだ。



6) 飛露喜 純米大吟醸 2016/10製造 廣木酒造 (福島)
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立香は甘く快い香り。甘い入り口。酸は滑らか、含み香を感じる。中盤以降やや渋味が浮く。



7) 日高見 純米大吟醸 中取り 201610製造 平孝酒造 (宮城)

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立香は吟醸香。甘く、フルーティーな入り口。厚みのある酸。プレゼンスがあり、自己主張する酒。



8) 磯自慢 大吟醸28 Nobilmente 2016 磯自慢 (静岡)
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立香は仄か。甘い入り口。トロリとした滑らかな舌触り、絹の様な舌触りを感じさせる。今日の酒で最も舌触りが快い。昨年暮れに飲んだ「郷乃譽 花薫光 大吟醸」の超古酒を想い起こさせる。

酸は膨らまず軽いが味わいはある。含み香は続く。中盤まで偏らない味わいが続き、後半切れる。後口は鯛の尾のように跳ねる。"

素晴らしい酒。

舌触りの滑らかさは、うっとりさせる。
価格も2万円近く、一般の個人では飲む機会が限られる。
こうした企画で口にできるのは有り難い。



9) 黒龍 二左衛門 大吟醸純米酒 斗瓶囲 2012/11製造 黒龍酒造 (福井)
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軽い入り口。スッキリとしている。広がりを感じる。石田屋と比べると、二左衛門の方が活き活きとした印象がある。味の自己主張はないので、高級和風料理の酒には矢張り向いている。


穏やかで見方によっては、素っ気ない印象だが、品位を感じさせる。



10) 黒龍 石田屋 熟成 大吟醸純米酒 2015/11製造 黒龍酒造 (福井
)
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立香は感じない。甘い入り口。スッキリとしている。バランスが良い世界だが、パンチがない。中盤以降切れる。全体の印象としては、やや寂しい。
燗にしてみたい。




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2017/01/29 日本酒の会sake nagoya 15周年特別企画の宴(その2)

2017-01-29 23:15:00 |    日本酒の会sake nagoya


11) 田酒 純米吟醸 2016/11製造 西田酒造 (青森)
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立香は甘い。酸の透明感がある。含み香は吟醸香。切れ良い。


田酒と善知鳥の飲み比べセット。
この飲み比べでは、田酒が良かった。



12) 善知鳥 吟醸 2016/11製造 西田酒造 (青森)
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甘く、厚みがあり、ボデーを感じる。



13) 新政 平成二十七酒造年度 全国新酒鑑評会金賞受賞酒 2016/09製造 新政酒造 (秋田)
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甘い入り口。発泡感を感じる。シュワッとした印象。切れが良い。




14) 新政 とわずがたり 2015 2016/04製造 新政酒造 (秋田
)
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快い軽い香り。甘い入り口。酸は軽く切れ良い。含み香もある。



15) 鶴の友 上々の諸白 (大吟醸) 2016/11製造 樋木酒造 (新潟)
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立香は、仄かで快い、立ち上がる香りではない。甘い入り口。軽く、広がる世界。含み香は強くはない吟醸香。広がり切れる吟醸酒の世界。品位を感じさせる。

初めて飲む酒だが、良い酒だ。
新酒鑑評会では、金賞を何度も受賞していると聞いて、納得した。



16) 八海山 純米大吟醸 2016/07製造 八海醸造 (新潟)
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立香はあまり感じない。甘い入り口。スッキリとした酸だが味わいはある。中盤以降渋みを感じる。
男口の印象で、骨のある淡麗の世界だ。



17) 早瀬浦 大吟醸 本生原酒 2016/03製造 三宅彦右衛門酒造 (福井)
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甘い立香。甘い入り口。麹の香りを感じる新酒らしい。バランスの良い味わい。癖がなく良い酒だ。

早瀬浦は最近、良い出会いはなかった印象だが、久しぶりに良さを感じた。



18) 日和田 雄町 山廃純米生原酒 2016/02製造 萩野酒造 (宮城)

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立香は味を感じさせる濃い香り。甘酸っぱい味の後発泡感のような辛味を感じる味は豊かだが、辛味があり切れの良さを感じさせる。主張の強い酒で、単独で飲むのが良さそうで、食中酒としては相手を選びそうだ。




19) 早瀬浦 限定吟醸生酒 2016/03製造 三宅彦右衛門酒造 (福井)
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おりがらみの酒。
上澄み部分:立香は麹香。甘い入り口。含み香も麹香。ピリッとした発泡感の味わい。フッレッシュな世界。
混ぜたおりがらみ:含み香の麹香は弱くなる。甘くスッキリとした世界。
それぞれ味わいが違うので二通り楽しめ面白い。



20) 七本鎗 純米活性にごり酒 2016/12製造 冨田酒造 (滋賀)
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トロリとした舌触り。麹香。甘く辛く発泡感があり、麹香が押し寄せる。フレッシュな濃い世界。



21) 白瀧 生もと造り 純米酒 白瀧酒造 (新潟)

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立香は個性的なもの、麹香に似ている?甘い入り口。個性的な味わいがあり、味は濃い。味が中に集まり固まる印象。燗にすれば緩むかもしれない。、




22) 東北泉 純米吟醸 出羽燦々 高橋酒造店 (山形)
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甘い入り口。酸の後辛味。後半渋味もあり、パンチを感じさせる。




23) 磯自慢 大井川の恵み・薆瞬(かおるとき) 2016年製造 磯自慢 (静岡
)
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甘い入り口。スッキリとしている。バランス良い。酸は膨らまず、切れが良い。味の主張は強くない、食中酒に適性がありそうだ。



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2017/01/29 日本酒の会sake nagoya 15周年特別企画の宴(その3)

2017-01-29 23:00:00 |    日本酒の会sake nagoya


<本日の肴>
肴は、主催者が用意したものと参加者が持参したものが卓上に並んだ。
酒好きが持ち寄ったものは、高価でなくても侮りがたい力を持っている。

写真は並んでいたものすべては撮っていないので、その他にも多く在ったかもしれない。


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これは、T氏手作りの鶏の南蛮。

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O
氏持参の漬物は、個人的に感動した。
写真は袋しか撮っていないが、カリモリの奈良漬。
色は一般的な茶褐色ではなく、黒に近い。
3
年前に瑞浪の猿子村まつりで購入し、冷蔵庫で囲っていたものだそうだ。
粕の甘さと香りの後、雑味を感じさせずなだらかに減衰していく、粕の甘みと香りが快い。上品な漬物の世界だ。

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これは新しいものだが、複雑な旨味があり、酒に合わせやすい。

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<感想>
・今日は、個人的な嗜好に合った酒が多く、幸せだった。

・日本酒の世界で名声を得ている蔵の実力を再確認した。
磯自慢、越乃寒梅、田酒、黒龍、早瀬浦、亀の翁 いずれも良かった。

・新しい出会いもあった。
鶴の友は初めて飲んだが、気持ちのよい酒だった。
新潟の淡麗さの中に繊細な上品さを感じさせた。

・写楽、日高見は生き生きとしたプレゼンスを感じさせた。



【データ】

「日本酒の会sake nagoya
毎月第三金曜日に開催されている。
誰でも参加できるが、希望者が多いので、必ず参加できる状況ではないようだ。

活動の詳細は、以下の公式サイトを参照。

http://www.sakenagoya.com/




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2016/11/18  日本酒の会sake nagoya11月定例会  (その1)

2016-11-18 23:25:00 |    日本酒の会sake nagoya


今月のテーマは、「燗酒」。

燗酒のブラインド評価は難しい。
銘柄ごとに適温は異なるし、個人の嗜好と相まって、評価を固定するには困難が伴う。
しっかり行うとすれば、同じ銘柄でもぬる燗から飛び切り燗まで温度変化させて、その銘柄の燗温度をチューニングする必要があるが、定例会のような場では不可能だ。
その前提で、一定の条件での評価と割り切るしか仕方がない。

出品酒をデキャンターに移す際、箱が転倒しデキャンターの酒がこぼれてしまうアクシデントに見舞われたが、残った酒で実施することができたのは幸いだった。

定刻の19時になり、宴は始まった。

【本日の出品酒】

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ブラインド評価が終わり、12銘柄の顔見世。

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燗の方法は、鍋のお湯にデキャンターを入れる湯燗でオーソドックスな方法だ。

以下、個人的なブラインド評価結果を記載する。
(個人的な嗜好によるもので、客観性はない。)

(1)
朝日榮 特別純米  相良酒造 (栃木)
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立香は甘いフルーツのような香り。甘い入り口、酸は速い、すぐ辛味が続く。中心に渋味と苦味の芯がありコツンとするが、周りが丸く滑らかなのであまり気にならない。パンチがあり、飲み応えがある。もう少し温度を上げ熱燗にしてみたい。評価8.0




(2)
旭興 たまか 特別純米  渡邉酒造 (栃木)
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立香は、エチル系または薬っぽい香り。甘い入り口、すぐ辛味が来る。ピリリとした味わい。含み香あり、やや気になる。渋味・苦味は軽い。後半の切れ良い。評価7.0




(3)
竹雀 木槽袋搾り 純米酒 平成25BY 大塚酒造 (岐阜) clip_image007

薄いが着色あり。立香は感じない。トロリとした丸みのある舌触り。熟成酒の佇まい。味はこなれており、丸みを感じる。味のバランス良い。後半の切れ良い。 評価8.0




(4)
池月 本醸造  鳥屋酒造 (石川)
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立香はあまり感じない。甘い入り口、丸く滑らか。酸はあまり膨らまずスピード速い。苦味・渋味の押しはない。含み香に、軽いがムッとしたものを感じる。後半の味の癖はない。

冷酒: 苦味・渋味が浮く。 評価7.0



(5)
誉富士 喜平 純米吟醸 生酒 秋あがり 静岡平喜酒造 (静岡)
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立香は、仄かだが、香ばしさのようなものを感じる。甘い入り口、トロリとした舌触り、含み香は吟醸香。酸は膨らみ、切れは良い。吟醸酒らしい世界を感じる。辛味はピリとして苦味・渋味は抑えられている。後半の切れ良い。味の設計が良く、癖の無さが上品さにつながっている。評価9.0




(6)
奥能登の白菊 本醸造原酒 白藤酒造 (石川)
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甘い立香が、スーッと鼻に抜ける。甘い入り口、トロリとした舌触り。含み香は甘いもの。辛味はピリリとしている。後半の切れ良い。評価8.0




(7)
米鶴 本醸造 辛口 かっぱ 米鶴酒造 (山形)
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立香はスーッと鼻に抜ける香り。甘い入り口、酸は膨らまず、軽い。苦味・渋味もなく全体として軽い味わい。やや味の深みと膨らみ広がりが足りないような感じもある。 評価6.0





(8)
七郎兵衛 特別純米 辛口華吹雪 竹浪酒造 (青森)
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立香は揮発系の鼻に抜けるもの。甘い入り口、酸は膨らまず、辛味が速く、切れの良い印象。ピリ辛で、スピード感あり。含み香もあり長く続くやや気になる。後半の苦味・渋味も浮かず、辛味のまま切れる。評価7.0



(9)
鍋島 三十六萬石 特別純米酒 Classic  富久千代酒造 (佐賀)
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立香は薬のような香り。甘い入り口、柔らかな舌触り、丸い酸。苦味・渋味は無く、柔らかな軽い世界。含み香を感じる。後半酸の膨らみ、背景に辛味が切れる。全体として柔らかな、嫌味のない味わい。評価8.0




(10)
豊盃 特別純米酒  三浦酒造 (青森)
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立香はあまり感じない。甘いトロリとした入り口。含み香に吟醸香を感じる。酸の膨らみの後辛味、苦味・渋味は無く、後半の切れ良い。冷で行けそうな味わいで、あえて燗にする必要があり? 評価8.0




(11)
伊予賀儀屋 無濾過 純米 成龍酒造 (愛媛)
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立香は感じない。甘い入り口、酸は膨らまないが丸みはある。味は分離せず纏まりがある。穏やかな味わい。含み香もあるが吟醸香ではないようだ。全体としてやや寂しいのか、味が薄いのか、良く判らない。評価7.0




(12)
高千代 からくち純米酒 プラス19 美山錦  高千代酒造 (新潟)
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立香は感じないが、軽く鼻に抜けるものあり。スッキリとした入り口。酸は膨らまない、辛味が来る、ピリ辛。含み香あるが、はっきりしない香りで中途半端。渋味の押しはない。甘味と苦味が後半浮くが、少しダレた印象を感じる。評価6.0





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2016/11/18  日本酒の会sake nagoya11月定例会  (その2)

2016-11-18 23:17:00 |    日本酒の会sake nagoya


旬彩処かのうに入るとカウンターの上に秋の味覚栗の実が展示されていた。
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季節感のおもてなしは、感じが良いものだ。
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【今日のお料理】
毎月、定例会の料理は楽しみだ。

・鳥羽の鰆のたたき おろしポン酢
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さわらは、漢字では魚偏に春と書く。
鰆だから旬は春と決め込むのは少し早い。
鰆は、回遊魚のため、旬は西と東によって異なっている。

関西では、晩春から初夏にかけて、産卵のため外洋から瀬戸内海に大量に押し寄せるので、昔から魚体とともに魚卵や白子も楽しまれてきた。この関係から関西では、春が旬とされる。
しかし、関東などでは主に白身の味を楽しむほうが主体なので、「寒鰆」と言われる産卵期前の脂がのった12月~2月の真冬が旬とされている。

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おろしにポン酢が添えてあり、山葵はお好みで使う。

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各人、3切れが割当だ。

舌触りは丸く、トロリとしている。
噛む内にねっとりとした食感と旨味が口の中に広がる。
旨味は濃いが、おろしポン酢のせいか後半はサッパリとした味になる。
年明けの鰆はトロ状態になるが、この時季ままだ脂の乗りは中程度だ。


・カキフライの柳川
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素材は、カキフライ、玉子、牛蒡、三つ葉。

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牛蒡は、香りとコリコリの食感。
カキフライは牡蠣の香りと旨味。
牛蒡と三つ葉の香りのコラボレーションは強力だ。合体するのではなくそれぞれに香りが立つ。


・味噌おでん
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中京圏の人間には、味噌おでんはたまらない。

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味噌の照りが、美しい輝きを放っている。
蒟蒻のシコシコとした食感は、子供の頃に食べた記憶を呼び起こす。


・祖父江の銀杏
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ぷっくりとした丸みのある銀杏。
口に入れると甘さを感じる。
噛むと次第に軽い苦味と渋味のクセのある味と銀杏の香りが広がる。
これは季節のもの、燗酒の肴にはぴったりだ。


・漬物
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定番の胡瓜と大根の漬物。
カリカリとした大根の食感と甘味、胡瓜のサッパリ感が舌を洗う。


・ソース焼きそば
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ここのソース焼きそばは、竹輪が上手く使われている。
竹輪の甘さが焼きそばのソースの甘さと時間差攻撃で、旨味を感じさせる。



今日の酒で印象に残ったのは、No.5の出品酒「誉富士 喜平 純米吟醸 生酒 秋あがり」
静岡の銘柄で喜平は知らなかった。
適度な吟醸香と穏やかで上品な味わいが快かった。
静岡の酒は、静岡酵母で造られたものは、個性的な揮発性の香りが立つ。それがやや気になるのだが、この喜平にはそれがない。

酒蔵は、静岡平喜酒造となっている。
平喜酒造は、岡山にもある。

日本酒の世界では、関係のない蔵が同じ銘柄名を使うことはあることで、亀とか松とか目出度い字を使うので名前がかぶリ易いのだ。

帰って、調べてみると、岡山と静岡の平喜酒造は関係会社だった。
そして、歴史的には静岡のほうが発祥地だった。

静岡平喜酒造の公式サイトには、以下のように関係が書かれている。
http://shizuokahirakishuzo.com/

『地元「静岡」での歴史
静岡平喜酒造は、平成24年に静岡市を流れる安倍川のふもとに創業されました。私たちが新たな酒蔵の創設にあたり静岡を選んだ理由は、安倍川の水質もそのひとつですが、この地における当蔵の歩んできた歴史と、想い入れがあるからです。

当蔵の前身である「平島屋」は明治初頭、静岡県掛川市に米穀商として駿河、遠江、三河の三州へ事業を広げていきました。そして掛川市仁藤町で酒造業を開始すると、やがて静岡市内でも日本酒を造るようになりました。

しかしながら、酒造場は複数箇所に分散してしまい、当時の技術や設備環境からも、静岡の温暖な気候下における酒造業は非常に難しい挑戦だったのです。


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静岡市両替町の平喜商店(昭和14年頃)-
問屋業を始めてからも、酒造りに対する想いは変わりません


「平喜商店」と「平喜酒造」
そして、昭和42年にはすべての酒造業を、優良な酒米の産地でもある岡山県へ集約することになりました。その後、岡山では「平喜酒造」として「新婚」「将軍」そして「喜平」といったブランドを輩出し、現在も稼動を続けております。

一方、静岡では酒類問屋「平喜商店」として今日まで日本酒喜平を販売して参りました。そして、近年の醸造技術がますます発展し、醸造環境を管理する能力も向上していくなかで、いつの日か地元静岡での酒造りを再開したいという思いから、

ついに平成24年、静岡平喜酒造を創業することになりました。』

酒蔵が廃業するニュースは寂しいものだが、新しい蔵ができ、その酒が旨いものであれば、これは嬉しいニュースだ。





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