妻は帰り

子育てが仕事の邪魔になる社会

部屋掃除十日続けて妻帰り

ピアノの音

カラオケの店が繁盛する平和

ケータイに記憶をさせたこと忘れ

小村で昼間ピアノの音を聞く

夏終わる

初栗をほおばりながら夏終る
（本日の「読売新聞」に載りました。）　　　　　　　　　　　　　　　　　
　
どうしてか今日の運勢ピッタンコ


　　　　　　　　　　　　　　　　　

今日をこなす

困難を越えた人らのパラ五輪

年金を犬にも分けて老いてゆく

着実に今日をこなして床に就く

郵便物

膵臓癌やっぱり母も手遅れで

パソコンで悩むことなどもうよそう

郵便が届いていない送ったよ

支払い

今日終わり不満が残り明日こそは

地獄見た力士が今日は賜杯持つ

支払いは手渡すことにしています

球界の某氏

松茸の香りに酔って温め酒

愛南は紅葉マークに泣かされる

球界の某氏は見事に立ち直り

　　　　　　　　　　　　　

頭を低く

実がみのり垂れる稲穂に教えられ
（本日の「毎日新聞」に載りました。）

　　　　　　　　　　　　　

一芸に通じる

頑張ろう女性が強い世であれば

よく眠り腹八分目で句が生まれ

一芸に通じることで身を助け

凪の海

兵士にはなれない心平和主義
（本日の「朝日新聞」に載りました。）

現職を退いてゆっくり凪の海
（本日の「愛媛新聞」に載りました。）

　　　　　　　　　　　

台風

イチロウーの三千本にもらい泣き

台風が仕事を作り通り過ぎ

台風を逃げるほかない人の知恵

日本では地震台風逃れない

曼珠沙華咲いて今年の秋も逝く

遺伝子が努力を陵駕する世界

亡き母の言に従いノー免許

酒別れ男と女で演歌歌

個性

褒め方の上手な人は生き上手

カラオケで大声出して憂さ晴らし

個性などいつしか消えて老いになる


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

聴く

バラの花クレマチスとはミスマッチ

台風をついて彼岸の墓掃除

喉に止め相手の話を聴いている

　　　

情報過多

情報の過多の時代をするり生き
（本日の「毎日新聞」にのりました。）　　

馬は下牛は上へと手綱引く

牛鬼は年に一度の秋祭り

人様の孫も大事や世界の子
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　

犬は待つ

上級審判事も人の子総理の子

パラ五輪選手はみんな夢を持つ

犬二匹ぼくの帰りをいつも待つ