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潮香:酔者の本能

(前回の続き)
1998年にギネス社とユナイテッド・ディスティラリー、
グランドメトロポリタンが合併して、ディアジオ社が作られた。
ディアジオの意味は、デイア(日々)とジオ(ジオラマの“ジオ”、世界の意)。
「毎日、世界にいろんなものを提供する」という意味とのこと。
そのディアジオが所有するモルト蒸留所で、
もっともシングルモルトとして力を入れられているのが、
スカイ島のカーポスト湾に面したタリスカー蒸留所。
シングルモルトウイスキーの生産地では、
アイランズ(Islands)に区分される。
タリスカーは、スモーキーで
胡椒風味があると言われてきたスコッチウイスキー。
白い壁の蒸留所は、明らかに海をイメージしている。



タリスカーでは、
仕込水に背後の丘にある20ほどの泉の水を利用している。
近年は、ダムによって、比較的、水源も安定しているもの。
スカイ島は、土壌に保水力がなく、
慢性的な仕込水不足となる。
そこで、新しい水源が求められてきたためである。

タリスカーの麦芽のフェノール値は、22ppm。
フェノール値とは、麦芽にピート(泥炭)を炊くことで
生まれるフェノール化合物が含まれる量(単位は“ppm”)のこと。
ピートを炊かないノンピート麦芽が、1 ~ 1.5ppm。
ピートの香りが強いとされるアイラ島のウイスキーが64ppm。
この値から、ミディアムピートの麦芽を用いていることになる。


(この画像の樽は、撮影を許可された見学コース内のもの。)

ウイスキー独特の琥珀色は、樽の成分によるもの。
ウイスキーは、貯蔵中に木製の樽の成分を受けていく。
そして、少しずつ揮発化されてしまう。
この目減りした量を、
”天使の分け前(エンジェルズ・シェア)”と呼んでいる。
この話を、最初に聞いたときは・・・。
「ウイスキーの熟成庫の周囲には、
ずいぶん酔いどれの天使が飛んでいるのかも知れない」と思ったものです。
このエンジェルシェアと引き換えに、
海沿いに面した空気が、タリスカーに潮の香りを与える。

このタリスカー蒸留所の見学こそが、
今回のツアー参加目的の1つでもあったのだけど…。
現在(2017年4月末)、ディアジオの蒸留所の多くは、
見学者の撮影が禁じられ、
外観とビジターセンター(ギフトショップ)以外は、
一切撮影できなかった。
蒸留所側の説明としては…。
「ウイスキーの蒸留では、高濃度のアルコールが揮発し、
それがカメラのストロボによって、発火(爆発)する怖れがある!」

と言うもの。
“航空燃料じゃあるまいし、そんな訳あるか!”とは思ったけど。
…。
しばらくして、あることに気付いた。
ここ数年の世界的なウイスキーブームの影響によって、
おそらく、発酵槽(ウォッシュバック)にデジカメか、
スマートフォンでも落とした行儀(マナー)の悪い見学者が
いたのかも知れない。
発酵中の発酵槽に物品など落とされたら、
商品がダメになるだけでなく、
その後の対応は、かなりの手間(労力)が費やされる。
(本当、大変なのです!)



タリスカーのギフトショップ。
色々と目移りしてしまうけど、
お土産と着替えを兼ねて、Tシャツを購入。
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