評価 (3点/5点満点)
日本在住16年でグーグルなどで勤務してきたピョートル・フェリークス・グジバチ氏が、「世界より速く動くための」神速仕事術を紹介します。
日本企業の生産性の低さの理由として、以下の3点を挙げています。
1.持ち帰って検討しすぎる
2.分析・検討しすぎる
3.打ち合わせ、会議など多くのコミュニケーションがコスト・ムダにしかならない
また本書では、こんな時代には「自分の仕事がなくなる」ことを恐れるのではなく、むしろ「どうしたら自分の仕事をITに置き換えられるか」「どうすればもっと自動化・省力化できるか」を考えてほしいと言います。
それはつまり、IT化して自分の仕事を減らすことで、もっと違う、新しい仕事を考えるべきということでしょう。
【my pick-up】
◎メールは「持ち帰り文化」、チャットは「リアルタイム文化」
メールというのは、持ち帰り文化です。いったん持ち帰って検討してから返事をする。でも、チャットというのはリアルタイム・コミュニケーションです。その場で全部解決します。このスピード感の違いが、仕事の面で生きてきます。
◎論理や分析より「ひらめき」が大事
コンサルティング業界でよく使われるSWOT分析や思考のためのフレームワークは、すでに出たアイデアについて誰かに説明するときに有効なツールであって、アイデアそのものを出すためにそうしたツールを使っても、まずうまくいきません。
◎次のステップのために「自分の仕事」をなくす
管理職にとっては、自分の仕事をなくすというのが、最大のゴールです。上司としては、自分が見なくてもメンバーが頑張って成果を上げてくれる状況が一番いいはずです。すると、自動的に管理職の仕事はなくなるわけです。