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黛信彦の時事ブログ

浜矩子語録(76) 浜矩子 VS 勝間和代  (NHK・新BSディベート)

2009年08月26日 | 浜矩子語録

23日放送の新BSディベートは、「復活か 衰退か どうなるアメリカ経済」を論じさせた。
論客は、米国経済楽観派から「著書販売に長けた経済評論家・勝間和代」ら3人、悲観派から「妖艶なエコノミスト・浜矩子」ら3人が出演した。
各個の発言としては、悲観派ジム・ロジャーズ(投資家)の意見が、ありふれているけれども説得力があり面白かったので、後日当欄に記録するつもりである。
ロジャーズのほか渋さを感じさせた悲観派の藤井英彦を除けば、男性陣に元気がなく楽観派のラクシュマン・アチュサン、武者綾司の二人は精彩を欠いた。

対して、女性陣が頑張った。
NHKが、「新たな女の闘い」を見事に演出したのである。
最も挑発的だったのは、司会者・野村正育のアシスタントを務めたNHKアナウンサー・吉井歌奈子のファッション(写真:上)だったが、これは武者綾司の元気やTVの前の人々の視聴意欲を奪ったともいえる。
エコノミストの女王・浜矩子と勝間和代のバトルは4度に及び、一触即発の緊張感を感じさせた。

以下、浜矩子と勝間和代のバトルの記録であるが、ディベートに関する2人の対し方について小欄が感じることは、
浜矩子が「負けないけれども、勝ち過ぎない」ことを旨とする師範格であり、勝間和代は覚えたての剣を無茶苦茶に振り回す若い剣士だと感じる。
別な言い方をすれば、「円熟と未熟」「地球経済の宣教師兼医術者と投資会社の広告塔」となる。


さて、
■第一のバトル(写真:中):アメリカの実体経済をどう見るか?
▲勝間:現状のシステムを前提としたアメリカの未来は楽観的ではありません。ただ、グリーンニューディールをはじめとして経済のしくみ自身を変えて行こうというアメリカの動きがありますので、中長期的にはもう一度回復するのではないか、というのが今現在正確な見方です。

▲浜:勝間さんも言われたとおり、今のアメリカ経済は構造的な変革のときが来ている。(しかしそれは)勝間さんが仰る前向きな変化と言うよりも、今までの借り過ぎ、使い過ぎで経済を回すというやり方が通用しないところに来ている。その結果としてのリーマンショックであったし、厳しい雇用情勢も(企業が)それに対応しようとする結果なのです。(それなので私は、「米国経済は進むも地獄、戻るも地獄」と申し上げているのです。)


■第二のバトル(写真:下):オバマ政権の財政出動について?
▲浜:先ず、人々にはお金が回るけれどもアメリカ政府に金庫にはお金がなくなるというような状況になって、アメリカがいつ国家倒産するかも知れないという状況になりかねない。
二番目はそういうようなお金の積み込み方をする、GMをああやって救済するということは、結局のところ進むべき調整を遅らせていることになる。本来ならば前に進むべきものを後ろに引っ張り戻しているということだと思います。
それに関連して三つめ。GMのような企業を国有化する、AIGというのもかつてありましたが、こういうことをすることは極端な話をすれば、それが最初の一歩となって統制経済的な方向に向かっていると懸念させる面もあります。

▲勝間:財政支出について、皆さん債務の側ばかり考えるのですけれども、投資であると考えてバランスシート的な考え方もすべきだと考えています。
実際ここで○○されたものがすべて××されてコストとしてなくなってしまうわけではなく、国のインフラとして残るわけですから、後々これを償却すれば良いという考え方もあるので、私はある意味(オバマ政権の財政出動は)適切なタイミングだったと考えています。

■第三のバトル:新エネルギー産業の可能性は?
▲浜:皆(勝間、武者)さんが仰るような方向に、皆でどっと行ってしまったら、グリーンバブルが起きるんじゃないかという感じがしますが、その辺は如何ですか?

▲勝間:今まで過少投資でした、クリーンエネルギーに関しては。
私は、ここはいくら投資しすぎても惜しくはないと考えています。ここは最優先課題としてバブルが起きるぐらい投資し過ぎたぐらいでちょうど良いのではないか?と。

■第四のバトル:アメリカは、世界経済をけん引できるか?
▲浜:私は、アメリカが先頭に立って世界経済を引っ張っていくというのをやめなければいけない、と考えています。~・~中略~・~
我々が、健全な地球経済、グローバル経済を手にするのに、過剰債務で、過剰消費で背伸びして、それに無理があったからこそ、リーマンショックのような形で調整を強いる経済の力学が働いたわけですから、アメリカが使い過ぎによって世界経済をけん引するというところから脱却することこそが地球経済に課せられた課題なのです。
それを進めるためには、アメリカが小さくなる必要があり、その分を補うかたちで、代わって別のところが出てくる、ということでしょうね。

▲勝間:実は私はまったく違う視点を持っておりまして、アメリカが今までのように新しい環境であるとか新しいリスク低下であるとか、特に全世界からに人材を吸収し続ける限りにおいてはまだまだリーダーになると思っています。
例えばIT、バイオ、テクノロジー、エコロジーといったものについて、何だかんだ言って最終的にだんだんだんだん、技術も人も集まって行ってしまいますし、加えまして、今回の議論にほとんど出ていなかったのですが、社会起業家についてもアメリカが最先端なんですね。
社会起業という観点において新しいビジネスモデルを作っていくのはアメリカだと思っていますし、それができなければ、浜さんが仰るとおり過剰投資、過剰債務の中で潰れていくだけと。
そこが一番の分かれ目であると考えています。

※浜矩子と勝間和代の直接対決はおそらく史上初めての企画であろう。
 勝間は勿論のこと、浜自身も「手強いやつ!」と思ったに違いない。
 二枚の写真、発言する相手を射るように見る2人の眼には炎さえ感じる。
 竹中平蔵対決よりも格段に面白い。

 NHKに感謝する。

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4 コメント

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面白い対決 (sakuo)
2010-01-04 10:07:02
浜ノリ小母さんと勝間姉~さんの火を服対決!
面白い。
21世紀は女の時代、原爆を掴んで動けない男どもには出番はない。

sakuo
政治家の頭 (亀井襄治)
2011-06-13 08:05:23
人間の頭は、魂と右脳・左脳によってなり立っています、この事は、3つの働きがないと駄目です。
昔の政治家は全てが揃っていました、しかし今の政治家は、魂と右脳の働きがありません。
本能は人間で言うと魂です、人間が先祖から引き継ぎ、持って生まれてきたものです。今の政治家は魂の働きも、右脳の働きもありません、詰まるところ左脳だけで、行動しているのです。
左脳とは
今の政治家ついては、彼等は魂と右脳が欠如した、カタハ物です、何故そういう事実が出てきたかと言いますと、子供に強制した義務教育のためです。
義務教育は無理に頭に必要のない知識を記憶さすことで、人間の生活上何ら邪魔になっても、役に立たないのです。
頭の破壊
人間には自己本来の仏『正しい判断』を持っています、魂と右脳です。しかし義務教育によって、無理に色々のことを記憶さすと、沢山の知識を持ち、頭が百科辞典になります、左脳だけの知識人間は、いつもと違う現象が生じます。
自己判断が出来ない人間が出来ます、行動を起こすときに、その都度、頭の中に記憶した百科辞典を開き正邪を決めます。いちいち頭の中の百科辞典を引いている、急場の間にあいません。
戦争の時とか、先手必勝の政治対策には後手、後手になり、政治政策はなり立ちません。
経済戦争 (亀井襄治)
2011-08-06 08:56:46
ユニクロは国を潰す、近江の商人の心構え、売りしよし、買い手よし、相手よし

拡大再生産
ケインズの経済政策は一時的には良い政策だ。人口増加で需要もあり、雇用も増大する、物が足らないときは、誠に簡単で、生産をすれば、すべてが、解決するのだ。
しかし次第に競争が激しくなり、経営が難しくなるが、この時期の解決が一番難しいのだ。
若年層が多かったので、給与も安いから、経営が楽だった、しかし年功序列の給与の為に戦後の経営政策は次第に駄目になってきたのである。

縮小再生産
共存共栄の思想
次第に人口が減ってくると、次第に需要もなくなる、原因はすでに皆が物を所有しているから、物を買う必要はない。
この時に経営者は判断する、相手を倒して、自分の所だけを利益を上げようと、経営者の餓鬼的思考だ、この考えが間違いの本なのだ。
結果、激しい競争の果てに最後は友倒れになる、もっとも大切なことは経済戦争を止め、共存共栄の経営を謀るべきだ、経済戦争は勝った方も相当の傷を受ける。
経済戦争は誠に無駄なことで、経営者も従業員も互いに傷つくのだ、日本の現代経済の動きは毎日々々が戦争である。

経済戦争
戦争のために何時まで経っても、サラリ-マンは精神的に休まることはないのだ、トヨタ自動車の例であるが、ここまで世界と生産競争する必要はない、日本は最高の品質のものを作り、少数生産する。
世界の人が、高いものは買わない、国民が富裕になった時代には、高い物を買い、資本の蓄積を計る。今までの安物買いが、無駄であったということを知り、高価なもの求めている時代になってきた。

少数生産
自動車生産も一定の量で、生産をストップしておくと、トヨタのブランドの力が強いので、日本人でも他国の人でもトヨダの優秀な車が品薄になると、余計にほしいもので、価値が出て、値段も高価のものになり売れて、下請けも潤うのだ。
他と競争して、トヨダやホンダのように巨大しかすると、人の憎しみをかい、巨大化に適応できなくなるのだ、隙が生じ、恐竜やマンモスのように適応能力を失う、ブランド品の利点は高い値段で売れて、利益率が高くなるのだ。
相手にも利益を与えると、自分の方も利益が出てくる。

注)近江商人の心構え、売り手よし、買い手よし、相手よし、全ての人が助かる、商売の本質である。

従業員
労働時間も短くなり、製品の研究する余裕が出来る、失敗が少なくなる。京都の美味しい煎餅屋は、五百枚以上は焼かない、何時も売り切れて、楽が出来くる。
口コミで伝わるから、広告宣伝費もいらない、伝統のある京都の商売にはこの種類の商売が多い、競争し、相手を倒し、儲けようとする。競争する商売は、今のように物の豊富な時代には向かない。
戦って販売競争に勝ち、最後の勝利を目指す、この方法が経営者は間違った考えをしている。
戦争中の軍人と同じ考えだ。精神的にも苦労して、自殺する経営者も出てくる、経営者は競争の労力の重さが理解できてないのだ。全く今の経営者は単細胞である。

高給ブランド
日本では甲州陰伝、木彫り、陶芸、絵画、その他素晴らしいものがある。高級品を作って、世界に販売する。
また、 日本独自の物を探して、世界に宣伝して売ることだ。
それがベストの方法だ、今中国では日本の工芸品や絵が尊重され、高い値段で売られている。特に甲州陰伝は芸術の粋である。
単にルビトンや、バレンチノとか、ブランドだけの物ではない、技術の物であるからもっと高く売っても良いのだ。
甲州陰伝比較的に値段が安いから、外人が帰国するときに土産で進呈すると喜ばれる。外人は高価なものと思うからである。

欧州のブランド品
欧州のブランド物より、日本では優れたもので沢山あるが、ブランド化されていないのだ。
日本は高級品作り、無競争の社会を作るべきだ。世界で日本独特の高級品の販売が出来るよう考えることが必要だ。日本では安売り競争するので、安い労働力を求めて、海外に労働量を求めることになるのだ。
高級品作り、このように優れた高級であるいう宣伝が必要だ、ブランドの商売をすると、外国の労働力に依存しなくても、間違いなく儲かるのだ。
人の心は一度宣伝してその品物が良いと言うことが分かると、宣伝しなくても売れる。
商品の力である海外のブランド品を見たら分かる、こういう状態になると、日本製品は宣伝しなくても、客は探して買うのだ。

3046
経済 (亀井襄治)
2011-08-28 05:26:20
商品の比較
ライカとコニカRF
ライカは、シャッタ-1000分の1秒しかない、しかしヘキサ-4000分の1秒だ。その上レンズも明るさは1で、ライカは明るさも2である。価値は問題にならないが、レンズもライカより写りが良い。国内の競争のために値段が安いのだ。
また、値段が安いために、為に逆にライカより安物と見られるのだ。このカメラはヨ-ロッパで色々の賞を取ったが、やはり値段は高いことはないのだ。
自動車の富士重工のレガシイ-も同じ、ポルシェがその技術はレガシイより劣るが、ブランド力はたいしたものだ。
ポルシエが約八百万約四百万円値下げしたが、間違いでなるレガシ-が八百万に値上げするべきである。

レガシイ-はバンコク・ドイツでは逆に一時的にプレミャが付いていたのだ、日本人の安物思想ではなく、彼らは正当に評価してくれた。
ポルシェは値段が高いので、レガシイ-より良い物と勘違いされている、これも日本国内の値段の競争のためだ。
外国の政治家が懸命に自国の製品を宣伝している。日本の役立たずの政治家はもっと見習うべきであり、金ばかりばら蒔いていないで、日本の商品の宣伝でもすれば良いのだ、企業家も自分等の製品を安売りしないで、製品に誇りを持つべきだ。自ら自社製品の価値を落としている。広告も堂々と、世界一の性能とうたったら良いのである。

ロ他国の贅沢品
スイスでは、ロ-レックスと言う大した時計でもないが、高い値段で売られている。宣伝力で高価に売っている、最高の品質と誤解されている。
セイコ-も高い時計を売り出したそうだ、約一,五〇〇万円もする時計を売っているが、客の予約待ちだ。
一万五〇〇〇円の時計千個分で、労力的にもコスト的にも比較が出来ないほど、安物は高くつく。
パソコンでも、高くても高性能の、親指シフト(日本の文字一押しで出来る)売り出すと、競争も避けられる。
今や日本は本当の商売をするにはもってこいの時期だ、日本の布団、畳、ヒゴイ、着物、浴衣、菓子がブ-ムに便乗して商売することだ。
外国で造っていないものを輸出すると良い。最も効率的だ。ライカもそうだが、日本も見習うべき、出来るだけ競争は避けるべきである。

日本の高級自転車
日本人が小さいヨット会社が、木の自転車を作ったが、ドイツでなんと二百七十万で売れた。三台も作れば、生活できる。
この自転車は頑丈で、半永久的に使えて、性能は高く軽い、しかし他のメ-カでは、一つのものが出ると真似をして、沢山に造って価値を下げる、自分で自分の首を絞めているのである。
木の自転車は軽く頑丈で、殆ど半永久的に使える、競争がないところほど高く売れる。
ドイツ人は半永久的に使えるものには金を出す、何代も使うので、コスト計算をすると経済的で、その上家庭内の資本が蓄積されている、資本効率の悪い多量生産ほど馬鹿げた経営政策はないのである。

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