●成果望めない日中首脳会談
昨年末の福田康夫首相訪中時、「桜が咲く頃」に胡錦濤主席が日本を訪問との合意をしたが、東シナ海ガス田開発問題が進展しないことと、中国製冷凍ギョーザによる農薬中毒事件の解明の遅れで、日程が決まらないでいる。
又、国賓として迎えるあたり、4月は皇室行事が重なり、天皇皇后両陛下のご都合、会場の都合など、兼ね合いが難しいのだという。
日中両国は、それでも、なるべく早めに福田・胡会談を実現したいことから、ガス田問題と、農薬中毒事件解明進展の遅れは、必ずしも障害にならないという、無理な一致を見ているのだそうだ。
これでは、政治家や学者・専門家でなくても、「会談では、成果を期待できないな?」と、国民の誰もが、新聞を読まなくてもわかる。
●中国政府の思うつぼ
しかし、中国にとっては大きな成果だ。
第一点、東シナ海ガス田開発問題。 再度「次の首脳会談で・・・・・・」ということになれば、いつになるであろう。早くても北京五輪の後になるだろうし、日本の政局によっては、来年以降ということも考えられる。中国はこの問題の進展は遅いほうが有利と考えているのである。
その間、中国は、東シナ海のガスを吸い上げ続けるのである。
第二点、農薬ギョーザ。 中国当局はすでに中国国内での混入を否定し、北京五輪を控えて世界に中国の「食の安全」をアピールし終えた、併せて、先の第11期全人代でも、中国産品の品質安全問題についての取り組み強化を訴え、「中国国内においては、冷凍食品の農薬問題はすでに解決済み。中国は安全であり、更に安全への取り組みを強化している国である」との認識をするよう、海外に求めている。
ガス田進展と農薬中毒解明に拘らずに胡主席を迎えるということは、日本が前記2点を認めたことになる。中国政府の思うつぼだ。
●弱い日本 そんなに急いでどこへ行く?
ガス田進展と農薬中毒解明の進展がないまま胡主席を迎えて、日本にどのような利益が生じるのだろうか?得るものは何もない。
中国には、日本には譲れないことまで譲歩させ、結局は中国の思い通りにするという、6千年のノウ・ハウがある。
これを、逆手に取る外交に転じなければ、ガス田は勿論、尖閣まで危ない。
胡主席来日については、急げば中国の思うつぼ。
日本が、進展がなければ迎えないという強い姿勢に出れば、二つの課題は北京五輪までに解決を見るだろう。
結局、この度は『急がば回れ』が最善であったのに、日本外交の弱さを露呈した。
昨年末の福田康夫首相訪中時、「桜が咲く頃」に胡錦濤主席が日本を訪問との合意をしたが、東シナ海ガス田開発問題が進展しないことと、中国製冷凍ギョーザによる農薬中毒事件の解明の遅れで、日程が決まらないでいる。
又、国賓として迎えるあたり、4月は皇室行事が重なり、天皇皇后両陛下のご都合、会場の都合など、兼ね合いが難しいのだという。
日中両国は、それでも、なるべく早めに福田・胡会談を実現したいことから、ガス田問題と、農薬中毒事件解明進展の遅れは、必ずしも障害にならないという、無理な一致を見ているのだそうだ。
これでは、政治家や学者・専門家でなくても、「会談では、成果を期待できないな?」と、国民の誰もが、新聞を読まなくてもわかる。
●中国政府の思うつぼ
しかし、中国にとっては大きな成果だ。
第一点、東シナ海ガス田開発問題。 再度「次の首脳会談で・・・・・・」ということになれば、いつになるであろう。早くても北京五輪の後になるだろうし、日本の政局によっては、来年以降ということも考えられる。中国はこの問題の進展は遅いほうが有利と考えているのである。
その間、中国は、東シナ海のガスを吸い上げ続けるのである。
第二点、農薬ギョーザ。 中国当局はすでに中国国内での混入を否定し、北京五輪を控えて世界に中国の「食の安全」をアピールし終えた、併せて、先の第11期全人代でも、中国産品の品質安全問題についての取り組み強化を訴え、「中国国内においては、冷凍食品の農薬問題はすでに解決済み。中国は安全であり、更に安全への取り組みを強化している国である」との認識をするよう、海外に求めている。
ガス田進展と農薬中毒解明に拘らずに胡主席を迎えるということは、日本が前記2点を認めたことになる。中国政府の思うつぼだ。
●弱い日本 そんなに急いでどこへ行く?
ガス田進展と農薬中毒解明の進展がないまま胡主席を迎えて、日本にどのような利益が生じるのだろうか?得るものは何もない。
中国には、日本には譲れないことまで譲歩させ、結局は中国の思い通りにするという、6千年のノウ・ハウがある。
これを、逆手に取る外交に転じなければ、ガス田は勿論、尖閣まで危ない。
胡主席来日については、急げば中国の思うつぼ。
日本が、進展がなければ迎えないという強い姿勢に出れば、二つの課題は北京五輪までに解決を見るだろう。
結局、この度は『急がば回れ』が最善であったのに、日本外交の弱さを露呈した。