注文していた本が1冊2冊3冊4冊…と届けられ、全部一度に読みたいけど無論無理なので届いた順にと手を付けています。この1時間は集中して読もう!と計画していてもままならないことが多いんだけど。しかも届くまでに読み切りたかったあれこれがまだ途中だけど。
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当初の発注候補ではなかったけどAmznのお導きにより購入に至った、曽野綾子先生の1冊。タイトルだけ見ると食指が引っ込みますが、「神さま、それをお望みですか」。
曽野先生のお名前は勿論知っており、小説も読んだことはあるはずだけどどれを読んだかは覚えていないし、どういう文章を書かれるのかというイメージも全くなかったんだけど。
まず、「題に拒否反応を示す方は、まずこのページを開けることもないだろうと思うのだが、」と、私のような、宗教に距離を置く者への配慮から、ご自身の立場を説明されています。自身はカトリックの信者であるが神を嫌いな人がたくさんいるのは知っているし、信者でない人には自身の信仰する宗教のことなど別に感じさせたくないこと、でも自身にとって身近で大切な存在であるので全く触れることなく話をするのは不自然になってしまうこと。
こういう、自分「は」信じていても他者にそれを期待しない姿勢は大好きだし、言葉が明確でさっぱりしていて分かりやすい。言いたいことが明確で、かつそれを無駄なくまっすぐ伝える文章が本当に上手です。
そして、20ページに満たない第一章だけでも、この本を読むきっかけになった疑問だけでなく、私の中に蓄積されてきた本当に様々な項目についての思考の広がりや深まりを得ています。すごいな曽野先生。
曽野先生の本は後2冊届きます。今回は注文しなかったけどもう1冊読みたい近著もあり。
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The Art of Choosing。選択の科学。書店で見かけた書籍の帯で、nhkで白熱放映しているのを知りました。子供のころから選ぶという行為が本当に苦手なこともあり(選択障害と言う病が規定されれば当て嵌まるんじゃないか)、おそらく私の抱える問題の答えとは別種の話だろうと思われるけれど、じゃあ選ぶってどういうことか、どんな研究をしているんだろうと興味を持ちました。
和書の方がさっさと読めるに違いないけれど、以前このシリーズの翻訳本がそんなに腑に落ちなかったので、原書にしました。(訳書だと腑に落ちない部分があった時に本当に内容についてなのかひょっとして訳のせいなのか分からなくて腑に落ちなさが深まってすっきりできない。)(原書で意味が取り切れなくてすっきりできない時もあるんだけど。)
番組にはあまり興味を持っておらず、たまたまテレビを付けたらやっていたので見てみたら、大変面白かったです。まずアイエンガー先生がとてもチャーミング。インド系の濃い色の肌に良く合う色合いのワンピースで、声も聞いていて楽しいのです。(私自身の声があまり良くないので、声の良さにも興味があります。)あまり聞いたことのない質の声で、高い所にピンとピアノ線を張ったような、良く通るうえに、もし眠気に襲われても目を覚ましてくれるような声です。先生の特徴的な話し方(間の入れ方等)もこちらの注意をずっと引き付けてくれます。
内容も、身近な事例も多いので理解しやすく面白い。当然ながら、あくまでアイエンガー先生の集めたサンプルに基づくアイエンガー先生の理論であり、絶対的にこう、ということはないと思うけれど。
未だに録画機器のない暮らしで、番組の全てをしっかり見られませんが、本を読むよりこの番組を全部見た方がずっと面白いんじゃないの、と、せっかく購入した本を読む意欲が失せるのではと不安になりましたが、ぱらぱら見た所、授業とまるきり同様のテンポの良さと分かりやすい文章で安心。読んでいたら先生の声が被って来るほどです。
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その他、テーブルに置いてあったので手を延ばした時代小説からは、知らない日本語や漢字や、プランや意図を共に実行する仲間にすら明確に話さない日本人って昔からいるんだなとか(小説だけど。)、そういう状態において心を読む側と読まれる側の心理を学び、岩波書店の月刊誌「図書」がけっこう面白いことも知りました。100円でこの内容はすごい。遡って読みたい。