The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2012 ブルゴーニュ ピノ・ノワール フランソワ・ラマルシュ

2015-02-17 22:36:27 | ワイン
ACブルゴーニュです、久しぶりに飲みました。

ワインの提供は、もちろん『Tチャンマン』のお店♪
フクブクロに入っておりました、実はこのワインの他にも、ドニ・モルテ?フェヴレイ?などなど・・・
いつもながらですが、イイ中身でありました。

思うに、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールらしさとは何か?
それはある種の緊張感、備わる品格、そして繊細さなのだろう。





じゃあ、ここ最近の新大陸に傾きつつある、濃密ブルピノはどうよ?と来るわけだけれど、それらには本当のブルピノ魂があるんですか?ということ!

そういう意味では、この造り手は正真正銘のブルピノの王道を行っている!
世のワイン本の評価など気にするでない!

新大陸ナイズされた評価こそ、ろくな食生活も送れていない御仁が、ミシュランガイドを片手に、したり顔でうわべの顔見世興行をするようなもの、と同じだ。

ブルゴーニュでしかありえい味わい、香り、そしてある種のバランス・・・
それを欲するワイン好きが五萬と居ることを忘れないで欲しい、心からソウ思う。

2000 テスタマッタ トスカーナIGT ビービー・グラーツ

2015-02-15 17:46:05 | ワイン
月並みですが、幾つかのチョコいただいて、それなりにハッピー・ヴァレンタインでしたのですが、夕餉は軽めのつまみと表題のワインを開けたわけ。





当時2001年物の『テスタマッタ』が、2003年のヴィネクスポで、赤ワインの部の最高賞に輝いて注目を浴びたわけですが、なんと2000年物こそ『テスタマッタ』のファースト・ヴィンテージなんですね。





品種はサンジョベーゼにカベルネとメルロの混醸で、『クレイジー!』の名をほしいままに、クレイジーに凝縮性を高めた代物なわけだ!

話題性に引き寄せられて、当方相当数のこのワインを購入したのだけれど、その当時からこのワインって熟成して、ホントーに美味しくなるのかしらん?と思っていた。

で、昨晩飲んでみて、00’だから15年の熟成期間だけれど、何かイマイチの状態!
恐らく炙った肉などが一番合うのだろうけれども、どこか未だに緊張感があり、鋭敏で、色気がない。

唯一面白かったのは、カカオの香りが芳ばしく、ヴァレンタインチョコに入ったオーランジュチョコなどには合わせられ、そのことだけは塩梅がよかった。



ここ最近、実に気持ちよくイタリアワインを飲める機会が続いていたが、はたして15年待って、もうチョット待って!と言われたんじゃあ、いささか具合が悪い!
まあこういうこともあるわいな、とこの手の凝縮性に重きを置く手合いは、ボルドーに任せるべき!と心した一件ではあった!

2011 城戸 プレミアム メルロ 長野桔梗が原

2015-02-14 06:09:06 | ワイン
さて『パパジイの会』出展ワインをチマチマと書き連ねているうちに、普段の家飲みのワインを長いこと書き損じてしまった。

まずは先日のこのメルロ!
ニッポンメルロでは忘れてはならない一本だ。

もちろん、『城戸ワイナリー』のメルロ・シリーズでは、この上に『プライベート・リザーヴ』があるわけだけれど、2011年を飲むにはこのクラスがイイと思う♪





ジッサイ飲んでみて、これが本当に見事なコナレ感で、スパイスやブラッキーな果実の香りが立ち始めていた。
そしてその味わいは、ミディアムなフルーツに、桔梗が原ならではの酸味の下支え、そこにキュキュッとコンクされたエキスが華を添えている。
もちろん、今少しの待ちは、もっと新しい展開が期待できるとも思うのだけれど、この切り口も一つのステージだと思う。

合わせた料理は『白菜と帆立のクリーム煮込み』『腿ハム、ブリーチーズ』などだけれど、素晴らしいマリアージュ♪





こんなワインが、ポンポン飲めればイイのだろうけれども、競争して買わにゃならんのが、今のニッポンワインの業界の現状だ!
残念ではあるけれど、指をくわえて見てるわけにはいかないので、これまで通りに対応するのみ!

それにしても、良いメルロだと思う。

1989 シャンボール・ミュジニ コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ

2015-02-11 18:00:22 | ワイン
1989年という際立ったヴィンテージで、造りはこれまたヴォギュエとくれば、ブルゴーニュ好きの御仁であれば、ダレもがヴィラージュもので十分だ、と思うであろう。



このワインを、33回目の私どもの記念日に開けたのだけれど、正しくその読みは大当たり!
実に程よい官能美とゴティック様式の建築のような構成美を堪能できた。

その香気のトップには土の香りに僅かな鉄分を含み、艶っぽいフェロモンとセミドライの果実があって、26年のブルピノの熟成の足音が聞こえる!
その味わいには、あくまでもフェミニンだけではなくて、背筋の通ったソヴァージュ感があって、この土地のテロワを満喫することが出来たわけだ。

こういうブルゴーニュ然とした立居には惚れる。
むしろ、こうじゃなきゃダメ!

久しぶりの、ヴォギュエでしたが、気難しいヴォギュエも微笑み返しか・・・
実に美味しくいただけました。

1996 シャトー・タケダ 赤 タケダ・ワイナリー 山形県

2015-02-08 16:36:42 | ワイン
さてこのワインが『パパジイ・・・』出展ワインの最後になります。
ニッポンワインを携えてきたのは、ワタクシではなくて、なんとT君でして、これもまたある意味エポックメイキングな事ではありました。

未だにフランスやイタリアの高級ワイン全盛の、この盛岡の地において、なぜにニッポンワインなの?と言われて苦節5年ですが、ここに来て、こんな感じで『シャトー・タケダ』を持ち寄る気風になったんだ、と感心したしだい・・・



2010年にニッポンワイナリー巡りを始めて、そこから普段の食事にはニッポンワインを飲む事にして、まずは全国津々浦々のワイナリーの探求する日々が続きました。

当初慣れ親しんだフランスワインからの移行はトーゼン暴挙と見られがちだったのですが、今となってはソウもいかない事情になりつつあるのでしょう。

そういう意味で、今回の『タケダワイナリー』の登場にはキモチえがった♪
そして飲むのが楽しみだった!

1990年がファーストリリースの『シャトー・タケダ 赤』は、生産本数僅かに1000本のみ。
自家農園産のカベルネとメルロのうち、樹齢高く良質な土質の畑のモノのみを厳選して使用しており、そして生産は良年のみに限られている。

コールドマセラシオンを長く、醸しは短く、野生酵母による発酵、亜硫酸は仕込み時には20ppmまで、瓶詰め直前は10ppmに抑えているとのこと。
そしてセニエは無し、コラージュ無し、ろ過もしないという・・・

1996年ものは無論19年の熟成期間を経ている。
ニッポンワインだけに、どのような経路で、ここまで着たかは分からずだけれども、僅かに過熟成もしくは温度管理の難はみられるものの、ボルドー系の見事なバランスのニッポンワインの代表格であることだけは確認できた!

その当時、ニッポンワインの今の右肩上がりは誰も予想できず、その黎明の時代にこの『シャトー・タケダ』が出来ていたのだ!
それだけでも『タケダワイナリー』の力量が分かるというものだ。

どストライクなセレクトに拍手!
『パパジイ・・・』の流れの妙味を支えた一本ではありました。