戸惑い八景

見たり聞いたりしたモノを独自に味つけしました。
飛騨の高山から発信しています。

高い山から・2

2006年10月18日 | 想うこと

祭の二日目、話題は自然と昨夜の『高い山から』は酷かったな、というのになりました。
継承が巧くいっていないんだ、と年長者が愚痴り、そういえば、唄の真の意味も伝わっていないものなーと、言われたのです。

真の意味なんてあるの?  とそこにいる者たち全員が不思議に思ったところ、あの唄はな、と裏の意味を語ってくれたのです。

それにより単語だけを変換すると、

高い山=やま=山車  谷底=狭い路地(昔の道です)  瓜やナスビ=瓜顔やナスビ顔(昔の美人) 花盛り=娘盛り      あれも良いこれも良い=あの娘もいいな、この娘も良いな

ということでした。

となると歌詞の裏の意味はこうなります。

「屋台の上から下を覗けば、年頃の綺麗な娘がたくさんいる。あの子も素敵だし、この娘もいい女だ」

となるのでしょう。

なるほど、夜の巡行では、曳き別れになるまで歌えなかったわけです。
また、瓜やナスビは、女の顔だったのですね。

艶っぽい意味のある唄ですが、この唄を子供達が元気な声で歌っていたのです。も大声出して歌いました。

言われてみれば、なんだそうか、と拍子抜けしてしまいそうですが、なんせ習ったのが子供の頃ですから、こういう意味があったとは全く思いませんでした。

また、この地方は高い山に囲まれた町でもありますし、歌詞の意味そのまま信じていたのです。

その昔、町の旦那衆が屋台に乗り、道行を奏でながら厳粛に巡行し、曳き別れの後は、言ってみれば無礼講ですから、酒を飲み、艶っぽい歌を歌いながら、屋台蔵まで帰っていったのでしょう。

優雅な祭だと思います。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高い山から | トップ | 明日から日本シリーズ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

想うこと」カテゴリの最新記事