普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

日本型経営 (政府と企業)

2007-05-07 06:51:23 | 企業経営

いわゆるグローバリゼーションの波に洗われて、一時もてはやされた日本型経営の雲行きが可笑しくなっている。
その一つである、グローバリゼーションの中の政府と企業の関係について、Windows支配の歴史を通じて考えて見たい。
然し、私はコンピューターは全く素人なので、正確を期するため、Wikipediaの記述(青字)を借りることにする。

<<Windows支配の歴史>>
パソコンが一般に使われ出したころは、Windows より Mac OS の方が評価が高かった。
然し、
Windows 1.0の開発・発表当時ビル・ゲイツ氏はヒューレット・パッカード、ソニーなど有力メーカーにMacintoshのOSをライセンスをすべきで、私自身も協力を惜しまない」と当時の米アップルコンピュータ社CEOのスカリー氏等に書簡を送っている。結局氏の提案はご破算となった。この決断は後にスカリー最大の失策とよばれ、もしMac OSのライセンスをおこなっていたならば、現在のパソコンOSの様相は異なる物になっていただろう。
とあるように、Windowsが独占的地位を占めるようになった。

然し、Windows ばOS としては決定的な欠陥であるフリーズ→データの消失などの不便を多くの使用者に与えた。

<TRONの導入の挫折>
政府は下記のように、パソコン用OSにTRONの導入を計画したが、米国の圧力で中止になってしまった。

BTRON - Business TRONの略。パーソナルコンピューター向けのOS。小学校の教育用パソコンへの導入が決まりかけていたが、1989年の日米貿易摩擦によって、米国から非関税障壁(スーパー301条)の候補に挙げられ、実現しなかった(但し、のちに非関税障壁には当たらないとして、候補から外されている)。

これが米国の言うグローバリゼーションの実態の一つだ。

もし基本ソフトであるOSに Windows, Mac, TRON が並列で使われていたら、フリーズ→データの消失などのトラブルはとっくに解決されていたに違いない。

現実は、MS社はこれらの問題に対して、独占的地位に胡座をかいて殆ど改善が進まなかった。

それどころか Xp に変わると、そのリインスールの際の制限と複雑な手続きをユーザーに押しつけてきた。

そして現在は、インターネット、文書作成と表計算だけしか用の無い大部分の人達にも Vista と言うごく一部の人達にしか用のない OS を押しつけようとしている。

普通の会社なら、Vistaの他に、Xp, 今なお信者の多い 98 をサポート付きで同時に売る筈なのに。
Windows独占でなかったら、この様な横暴なことは出来なかったろう。 

<<問題の多すぎる WORD>>  
中でもユーザーに被害を与えたのは、その独占的地位を利用して押しつけられたWORDだ。

Wikipediaに書かれたように、(問題が余り多いので一部省略)
<Word 日本語版の操作性に関する評価>
日本そして各国ではシェアこそ高い地位を誇っているが、元々日本語用ワープロ専用機で作業をしてきた日本人の性格上、英文ワープロ機を基礎としたWordの操作性・使い勝手に不満を持つ者も決して少なくはない。具体的には
罫線が書きにくい
自由なレイアウト均等割付などに癖がある
画像の位置における微修正が効かない
途中から入力は任意の位置でダブルクリックを行わなければならず、入力に制限もある。(一太郎はシングルクリックだけでなく矢印キーでも移動可能)
バランス修正に難がある。特に一度打ち込んだ文章の後部に付け加える際、行を変換後は無理な場合が多数。
表作成後のバランス修正に癖が強く必要に応じた追加などの変更が簡単にはできない。
操作を覚えるのに説明書が必要な程癖が強いソフトウェア。
全般的に自由な操作性に欠ける面が遙かに強い。

など問題点続出だ。

多くのガイド・ブックは、トラブル解決の最初の手段として、WORDに標準装備してある「便利な機能」を全て外せと勧めている。

なお私は、頑固にワープロ専用機のフロッピーがそのまま使える Oasys を使っているが、今までトラブルなど殆ど経験した事がない。
ついでだが、WORDでは変換の際いちいち確定操作が必要だが、Oasys (多分他のソフトも)では次の操作で確定出来るので、文書作成のスピートがずっと早くなる。、

パソコン関連雑誌でも、WORDの代わりに、同社のExcelを使えという記事が何度でも出る始末だ。

このような事態になったのは、政府のTRON導入の失敗と違って、一太郎を除いては、自分独自のワープロ・ソフトを持っていた日本のバソコン・メーカーのやる気のなさ によることが多い。

そのお蔭で本来ならちょっとしたコツさえ知っていれば、出来る筈の文書作成に多くの経験と技術を要する WORDを皆が使わされているのだ。

<Linux 導入の計画>
政府は MS社がウイルス問題でなかなか動かず、却って二年後に Windows XPのサポートを打ち切ると発表した方針に対するのと、98 の搭載機器の多い公立学校へ Linuxの導入を計画しているそうだ。

これに対して、Microsoftは
今後もLinux用デスクトップ向けアプリケーションの整備が進むと仮定した場合、一気にWindowsの牙城を脅かす可能性もありうる、とされる。実際にMSはこれを憂慮しており、発展途上国向けに機能は限られるが安価なヴァージョンを販売したり、XPのサポート期間に関しても当初の2年間から大幅な延長を発表して、市場独占による高収益体質に対する批判に応えている。

それに対する、政府の計画がどれだけ進んでいるのだろうか。

かって、日本株式会社と言われたほど、経済産業省と企業の結びつきが強かったが、グローバリゼーションの中で、政府と企業の協力はどうあるべきが考え直す必要があると思う。

結果的に格差社会を引き起こしかけている、経団連提案による労働者派遣法や、たとえ過労死しても本人に責任を押しつける残業代ゼロ法案だけが、企業が国際競争に勝ち残るため政府が応援できることだろうか。

TRONは現在多くの機器や電子機器に多く使われているそうだが、日本企業の頑張りは勿論だが、日本が売り物の技術面でも、企業の力をもっと綜合的に発揮出来るような、政府と企業の緊密な協力が欲しいものだ。

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