ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

名を負ひし

2016-10-07 04:28:57 | 






名を負ひし へくそかずらの 誇りかな     夢詩香






*へくそかずらっていうのは、6文字だから、真ん中の7にしか入りませんよね。それ以上作りようがないから、存在感そのもので、詠むしかありません。

ツルニンジンとかキンモクセイなら、字余りにしてもそんなに苦しくないですけど。伸ばす音とか撥音とかは、半分消えている感じがするから。でもへくそかずらだと字余りにしたら、ちょっと苦しい。

季語なんか気にしないでやってるんですが、文字数には結構こだわるんです。

へくそかずらの花はとってもかわいいけど、草刈なんかの時に、誤って刈ると、とんでもない臭いがするらしいですね。やったことはないからわからないけど、経験者はそこから逃げ出したくなるほど、ひどい臭いらしいです。

でも、その名前があんまりにひどいんで、ほかにサオトメバナとかいう別名もあるんですけどね、そっちのほうは、あまり流行ってないみたい。

へくそかずらっていうほうが、強烈で、なんとなく花の雰囲気に合っているような気がする。かわいいけど、なんだか、余計なことをしたら痛烈な一撃をかえされそう。

実際、名前を聞いて、その由来を知ったら、誰もこの花を摘んだり刈ったりしないだろうし。それで、いろんなところに生え群がっているんだと思う。

弱くてはかなそうに見える花にも、何かがあるんだ。簡単に踏みにじったりしたら、時々痛い仕返しをされる。

へくそかずらは、サオトメバナよりも、へくそかずらの方がいいって、自分で自分の名前を選んでいる気がします。

そっちのほうがほんとの自分に合ってるって感じで。








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