ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

さいはひの

2016-10-23 04:29:09 | 






さいはひの 子をさづかりて 蘇鉄の木     夢詩香






*子供が幼稚園児だったころは、毎日幼稚園に送り迎えしていました。幼稚園とか小学校とかには、必ず校庭に蘇鉄の木が植えられていますね。どういういわれがあるのか知らないんだけど、どこの学校にもなんだか必ず蘇鉄があります。

だから蘇鉄の木を見ると、学校を思い出します。

子供が学校に通いだす頃になると、その子の個性がはっきり見えて来て、それがなんだかうれしかった。不思議な感じがしたものでした。確かにこの子はわたしのおなかから生まれてきたんだけど、考え方とか、感じ方とかが、まるでわたしとは違うってことがおもしろかった。

子供のくせに一人前の口をきいてくる時なんか、かわいくてしょうがなかった。

蘇鉄の木を目指して、幼稚園に毎日あの子を迎えに行くことが、幸せだった。

今その子は、反抗して、わたしとあまり口も利かないんだけど、その頃の思い出があるから、どうしても憎く思えない。愛してしまう。どんなにがんばってでも、なんとかしてやりたいと思う。

どうしたらいいかなんて、ほんとはまるでわからないんだけど。子供の心って難しいから。でも、何とかしてみようって思っています。わたしも一応親ですからね。

わたしとあの子は、わたしはあまり似ているように思えないんだけど、人様から見たら、なんだかとても似ているそうです。そうかなって思って、よくあの子を見てみる。そういえば、顔つきなんかはやっぱりわたしに似ているかも。背丈は夫の方に似ているけど。

親子って不思議だな。あの子がわたしに背くのは、自分と似ているからなのかもしれない。







  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする