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趣味や日常の楽しいことについて語らうブログ

保存傾向

2009-06-28 22:43:57 | Weblog
人間にはものごとを保存しようとする傾向があるようです

22日(月)から25日(木)まで修学旅行で北海道に行ってました
結構あわただしくいろんなところを回りましたが、その中でも一番印象深いのは有珠山です
噴火を経験された年配の方たち、「有珠山ガイド」さんたちが、活動班ごとに一人ずつついて、実地を案内して下さいました
「噴火前はこんなだったのが地面が隆起してあんなふうに……」とか「ここらへんはまだ地面が熱くて、ほらあそこなんか湯気が立ってるでしょう……」とか「住んでたアパートが傾いて住めなくなったので引っ越しましてね……」とか、他にもいろいろありましたが大体そんな感じなわけです


そこで考えたのは、この人たちが「噴火によってこんな風になったんだよ」ということを「残そうという意思」によってこうやって僕たちにガイドしているのだとして、(恐らく地元の若い人たちが継承していくだろうけれど)だんだん「残そうとする意志」を持つ人が少なくなって、しまいには「残そうという意思」を持つ人がいなくなってしまったとしたら、「有珠山の噴火」という出来事は、資料で読んだり、現地の様子を見に行ったりして確認できるかもしれないけれども、現地の人たちが「僕らのじいちゃんばあちゃんの世代は噴火を経験してね……」と語られていくはずのリアルさみたいなものは無くなってしまうのではないか、ということです
これはなにも「有珠山の噴火」という出来事に限らないことだと思います
今までに残ってこなかったこともたくさんあると思います
でもそれはなんだかもったいない気がします

1 コメント

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有珠山地域について (オータ)
2009-09-20 20:15:34
はじめまして…調べものをしていら、あなたのブログに興味を持って拝見しました。書かれていることから、西山火口へ行かれたと思います。
私も有珠山の近くに住んで火山ガイドをしています。ただ、避難経験は無いですし、ロープウェイで行く昔の火口のほうをしています。
体験者が高齢化していなくなるのはやむを得ないことです。でも、有珠山って驚くことに、30~50年に一度必ず噴火しているのです。だから恐らく体験者がいなくなることはないでしょう。それから…噴火によるいろいろな現象を見て学ばれたことと思います。確かにリアルさは時と共に薄れて行きますが、それは説明次第でカバーできる部分もあるのです。
説明のし方は人それぞれです。私は、目の前の風景がどうしてそうなったのか、もちろんお話しますが、お客さんにもいろいろ質問してみます。例えば「ここに住んでみませんか?」とか「どうして私たちが住んでいると思いますか?」などなど…残念なことに、そのガイドさんたちは、自分のグチをこぼしたような説明に終始したのではと思いました。それじゃ、聴いていても面白くないし、深刻な感じですよね。
上に書いたように、どうして火山のある所に人間が住みつづけるのか? とか、学生さんなら科学的にも噴火活動について、詳しく知りたかったのではと考えました。
私は写真やグラフなど学術資料を使って、求められればきちんと説明します。また、子供さんにも分かるよう、たとえ話しを使って、火山の噴火についても教えるようにします。日本は関西と中国、四国以外は、火山だらけの国土です。だから、火山について知ってもらい、恐ろしがるのではなくうまく付き合って行くことを分かってほしいと思います。まあ、何よりも観てもらうことが肝心ですけど…

今度、有珠山は世界ジオ・パークに認定されました。これからも地元のガイド活動は続いていくことでしょう。がっかりしないで、いつかまた遊びに来てくださいね。失礼しました。
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