観察月日 2018. (1.4.晴 5℃)
観察場所 清川村 宮が瀬
「オオイタドリの実を、冬鳥は食べますか」と、昨年の暮、
宮が瀬の林道を一緒に歩いていたUさんから、突然聞か
れた。
冬の林道を歩いていると、山側を削って作られた片側は
急斜面になっていて、そこには、オオイタドリの群落が見ら
れる。4mにも成長した茎は林道に向かってしな垂れ、節ご
とに薄い小さな羽に包まれた種子を纏めて付けた実は、逆
光受け金色に光っていた。
私は美しいとカメラを向けたが、Uさんは北から渡って来た
冬鳥の事を思い出したのだろう。
「オオイタドリの種は、多分食べないと思いますよ」と、私
は即答した。
それは、今まで歩いている中で、食べているのを一度も見
ていないからである。それと、羽に比べて種子は小さく薄く、
餌になるとは思い難い事もプラスしていた。だが、「餌の乏し
い真冬の中、もしかしたら?」の思いも片隅に残ってはいた。
私の冬はバードウオッチャーに、鳥の写真も写す。だが、珍
鳥、可愛い鳥、きれいな鳥、・・が目当てではなく、行動とか給
餌の様子を記録したい。
1月4日一人で林道を歩いていたら、目の前のオオイタドリの
茎に止まり実を啄んでいるベニマシコ♂に出会った。小さく薄い
羽に包まれている種は食べにくいと見え、嘴から実ははみ出し、
羽は空気に乗って回転しながら流れて行った。
林道の片側 オオイタドリの群落が。
オオイタドリ。
実が 逆光に透けて。
ベニマシコ♂が オオイタドリに。
首を伸ばして 実を。
嘴からこぼれた実が ひらひらと舞って。