のんびり・・・いそいそ~(*くうかんあそび*付き)

なんとか音楽の勉強を続けているちょっと変な主婦兼ピアノ指導者兼ボランティア演奏者の日常。取り留めのない駄文揃い。

チチからの贈り物

2007-01-05 21:50:29 | もろもろ
夕方せっせと雨戸を閉めていたら、チチがひょっこりと現れ
「これ、誕生日の。」とぶっきらぼうに4つに畳んだ5千円札をくれた。


・・・???????

ワタシが所帯を持ったのは24歳の時だが
それ以降、チチはワタシに小遣いめいたものをくれたことは
ほとんどない。
数年前のお正月に両親が甲府に旅行に行った折に
実家と愛犬の管理をしたお土産に印傳の財布を1回もらったくらいだろーか。



「昨日、浅草で何も買わなかっただろ。」
「いいよ、天丼ご馳走になったし~。」


実は昨日浅草で、両親はカバン店でそれぞれちょっとした買い物をした。
子供達もそれぞれ土産を買ってもらい
ワタシはダンナさんにTシャツを買った。
・・・考えてみれば、そうだったなぁ。
でもカバン店で両親が品物を物色している間
ムスコが案の定「ウン○でる~」といったので
慌てて手近なマックに飛び込んだりしていたので
何か欲しいなんて考えもしなかった。
それに昨日の浅草めぐりはそれだけで本当にいい気分転換になったのだ。


チチはそこそこのカバンを購入したのだが
ワタシは折角買うのだから、
もう少しいい品を買えばいいのにと思っていた。


「自分でこのお金を足して、もっといいバッグ買えばよかったのに。」
「いいんだ。誕生日だろ。好きなものを買え。」

そういって、チチはワタシに畳んだ5千円札を渡した。




チチは体力が勝負の電気工事士だ。
現在61歳だから
この寒い時分にまた夏の炎天下の中で粉骨砕身して働く姿を見ては
ワタシは心の中でハラハラしている。
大変な思いをしてお金を稼いでいるチチからお金をもらうのは
正直気が引けたが、ありがたく頂くことにした。
何を買おうか?
そうだ、キーホルダーがついていないために
先日自分の鍵だかダンナさんの鍵だか訳がわからなくなってしまったから
革のキーホルダーでも買おう。
それならいつまでも使えるだろうし。


チチは一文無しで中学卒業後上京、働きながら学校に通った苦労人だ。
ワタシが住んでいるこの家の土地を必死に働いて手に入れた。
ワタシと妹が、結婚後住むところに困らないように
ここ以外の不動産も入手しておいてくれた。
一度は反対された音大進学も結局は承諾してくれ
音楽への道を開いてくれたのもチチだ。
36歳になって、そんなチチにお金をもらうというのは
どうも気が引ける。
むしろ、そろそろ両親にお年玉をあげる時期のような気が(笑)。


いずれにせよ、親からもらった愛情を少しずつお返ししていかなければ。
人生を生き抜くのは原則的に辛いもの。
でも時折でもこういった人の温かな気持ちというものが
自分の心を癒し、後押ししてくれるものなのだろう。