渡辺淳一編の『
惑』(
作品社刊)を読んだ。これは日本の名随筆の第47巻である。
三島由紀夫、
吉行淳之介、
水上 勉などの随筆が23篇掲載されている。
なかでも
森 揺子、
石垣綾子、
宇野千代、
富岡多恵子、
谷崎松子(
谷崎潤一郎夫人)、
佐多稲子の女性が書いた一遍が素晴らしい。皆、本音で男女間の「惑い」を表に吐き出している。
個人的には、
宇野信夫の「
白い少女」が特に印象に残った。
短い文の中に、初恋の「惑い」が切々と語られていて、小学校2〜3年の頃遭遇した自分の昔の出来事とオーバーラップし、身につまされてしまった。