りん日記

ラーとか本とか映画とか。最近はJ-ROCKも。北海道の夏フェスふたつ、参加を絶賛迷い中。

映画 『憑神』 感想

2007-07-12 21:42:43 | 映画
見てきました。

監督:降旗康男
原作:浅田次郎(新潮社刊)
脚本:降旗康男、小久保利己、土屋保文
出演:妻夫木聡、西田敏行、赤井英和、森迫永依、佐々木蔵之介、香川照之



『舞妓Haaaan!!』に『キサラギ』と、ハイテンションな邦画を続けて観たせいと、予告編でバックに流れていた米米クラブの主題歌のせいで、無意識にもっとぶっ飛んだ感じの話を想像していたんだけど、ちょっと違いました。

よく考えたら脚本・監督が『居酒屋兆冶』『鉄道員(ぽっぽや)』の降旗康男です、ハジけたおバカムービーになるはずはありませんでした



人間っていいもんだな、
不器用でもかっこわるくても、そのとき自分にできることを精一杯やれるのが人間のチカラだな、
そうやって生きてさえいればエブリシングオーケーなんだな、



……と思わせてくれるお話です。



さ、こっから先はネタバレ含みます、未見の方はお気をつけ下さいませ。












****************************************************************

貧乏神役の西田敏行が良かったな〜。

特殊メイクはしていないし、特別目につくようなおかしなことはしないのに、なぜだか「ヒト」に見えなかった。「ヒトの格好をしている得体の知れないナニカ」に見えて仕方なかった。ちょっと次元の違う存在に見えた。なんでだろ〜。小料理屋でお姐さんたちをいっぱい呼んでチャンカチャンカ踊ってるところなんて、『釣りバカ日誌』のハマちゃんにしか見えなくても当然と思うんだけど、何かが違った。すごいな〜。さすがだね。

そこ行くと、次の疫病神(赤井英和)と死神(森迫永依)は、逆にどう見ても人間にしか見えなくて、残念
疫病神はただのガタイのでかい粗雑なヤツで終わった感じ。
死神も、あどけない子どもに見えて実は1200才という感じが……やっぱりどうしても……出てなかったなぁ。実際10才にもなってないんだから、それを求めるのは酷? 北島マヤじゃあるまいしねぇ。いやーでも、それができる子がどっかにいるような気がするな。一見すると無邪気な子どもだけど、目が老成している子。子役の頃の杉田かおるみたいなさ。


妻夫木聡、家長を引き継いで責任を背負い、その後、生きる意味・死ぬ意味を模索し始める後半が良かった。
真面目で、ひたむきな、熱い心が伝わってきた。

それだけに、前半がちょっと残念。
優秀なのに不器用で要領が悪くて、優しいんだか気が弱いだけなのかわかんないような、ふがいない男の演技がもう一つだったなぁ。
そこをしっかり演じといてくれると、後半のひたむきさももっと生きてきたんだろうに。
なんか、演りにくそうだった。
台本に「わぁ!」って腰を抜かすって書いてあったからそうしてます、「はぁ……」ってため息つけって書いてあったからやってます、って感じで。
引き出しまだ少ないんだねー、きっと。
芝居のアヤというかアソビというか、そういうのができるようになるのはまだ先なのかな。
なんかずいぶんエラソーなこと言ってますけど。
芸達者の西田敏行との絡みも、もっとうまい役者だったらもっと面白くなったと思うんだけど、二人の息がいまひとつ、ピッタリ来てなかった。
惜しいなぁ〜。
もっともっと笑えるところだったと思うよ、貧乏神のエピソードのところは。



佐々木蔵之介演ずる、主人公のお兄さん。興味深い人物だった。真面目な弟と違い、チャラチャラとそのときそのときが楽しければいいとしか考えてないような男。
最初は「何、こいつ!!」と腹立てながら観てたんだけど、そのうち、好きでチャラチャラしてるんじゃないように見えてきて。むしろ、何かに追いかけられるように、必死でムリヤリ享楽的になろうとしているように思えた。
あんなふうに生きるのも、あれはあれでツラいですよ、きっと。
武士の身分や役職に意味を見いだせないし、一方弟は自分なんかよりよっぽど優秀で。
結局家督を弟に譲り渡して自分は隠居、無責任に浮かれてたように見えるけど、内心はきっと忸怩たるものがあったと思う。

だけど、誠実な彦四郎はその誠実さゆえに疫病神を退けることができたけど、一方で無責任な左兵衛もその無責任さゆえに、疫病神に病は負わされたものの死は免れる、というのは面白いな。
結局どっちでもいいの?みたいな(笑)。
どっちにしろ、思いっきり振り切れちゃえばいいのかもね。
左兵衛さん、きっと長生きしたんだろうな〜(笑)。


主題歌『御利益』米米クラブ が良かったです。
着メロにしよっかな
ジャンル:
映画(DVD)
キーワード
佐々木蔵之介 米米クラブ 釣りバカ日誌 杉田かおる なんでだろ〜 エブリシング 舞妓Haaaan ハイテンション 特殊メイク
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2 コメント

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遅くなりました (よつ葉)
2007-07-21 21:00:13
コメント&トラバありがとうございます☆

憑神の前半は、もう本当に西田御大に持っていかれてますよね。

後半につれて、妻夫木さんの演技が光っていくのは、
西田さんがいないのもあるんだろうな・・・。なんて。

撮りがどうだったかはわかりませんが、
もうちょっと腑抜な彦四郎さんもやってほしかったなぁ…と思いました。
ほんとに (りん)
2007-07-21 21:50:07
「御大」って感じでしたねぇ、西田敏行。「芸の力」を見せつけられました。

『憑神』を見にいこうと思ったのは、ポスターの妻夫木くんの表情がすごく良かったから、というのもあるんです。腕組んで、「弱ったな、コリャ」って感じの顔してるやつ。前半ではああいう妻夫木くんが見たかったんですけどね。やっぱり西田敏行にのまれちゃった感じなのかしら。

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『憑神』 (『映画な日々』 cinema-days)
憑神 浅田次郎の原作を妻夫木聡主演で映画化 個人評価 ★★ (自宅鑑賞)

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