手稲は最高!

手稲在住30年、手稲って本当にいいなって常々思っています。時に触れ、折に付け思いついた事を、取り留めなく書いてみます。

漢詩の訓読のリズム

2017-03-28 20:16:23 | 詩吟関係

 漢詩の絶句律詩など定型詩は五言・七言の奇数の音数律になっている。日本の定型詩もまた五音七音の奇数になっている。

 このことについて、お弟子さんにどうして奇数なのだろうと問いかけても返事がまともには帰ってこない。

 歌は「間」があって成り立つ。奇数の場合奇数の部分が間を作り、一定のリズムを醸し出しているのです。特に日本語の場合、二語一拍という音数律になっていて、一語半柏の間を大事にしなければなせらない。短歌などの場合半柏の語をしっかりとらえる読み方が必要なのです。

 漢詩の訓読は、独特の日本語になっていることに気が付いているでしょうか。訓読とは漢詩を日本語に読み替えるのですから、私たちが詩吟で扱っている漢詩は、中国語のリズムからはかけ離れていて定型のリズム感は出しにくいはずなのです。それが、実に巧みな訓読をして漢詩らしい律動感を出す読み方を創造しているのです。

 例えば「峨眉 山月 半輪の 秋」これはより日本語に近くするとすれば「峨眉山 月 半輪の 秋」となるのです。それを漢詩のリズム「2・2・2・1」に当てはめて訓読しているのです。

 中国語の拍数は二語一拍ですから、そのリズムを大切にして「がび・・さんげつ・・はんりん の あき」読ましている。この方が漢詩的で律動感もある。それを「がびさん・・つき ・・はんりん の あき」と読むと何とも締まらない。

 日本語では、文語文はリズム感もあり、重厚さがある。その文語文に漢詩のリズムをうまく乗せていると思うのです。それにつけても、熟語だからといって三字熟語をまとめて読む方もかなりいらっしゃるけれど、漢詩のリズムを大切にするためには「1・2」か「2・1」に分けて読むほうが漢詩の訓読法としては正しいのだと思います。

 

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