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今からでも遅くない「東京五輪反対」の声をあげよう  報道スクラップ

2017-05-17 | エッセー


今からでも遅くない「東京五輪反対」の声をあげよう  報道スクラップ

 私は東京五輪の誘致運動段階から、反対意見を述べてきた。
 東日本大震災の被災者を置き去りに、東京を中心とした「浮かれ話」に浮かれる人たちを批判した。
   注 「中心からは何も見えない」2013.9.28のブログ参照 (カテゴリー「エッセー」)
 マスメディアではほとんど反対意見にお目にかかることはなかった。
 今日、朝日新聞が「反対」を訴え続けている人たちがいることを、初めて本格的に報道した。遅いくらいだ。もっと誘致の段階で反対キャンペーンを張るくらいの誌面が何故つくれないのか。似非中立姿勢はやめなさい。間違っていることは正面から批判するのがメディア評論の役目ではないか。
 ともあれ、遅すぎても、こういう記事が掲載されたことはいいことだ。
 反対しても開催を止めることはできない。
 原発批判と同じで、そういう意見があることを世に知らしめるという大切な意義があるのだ。

2017年5月16日朝日新聞夕刊から
「東京五輪反対」訴える声 「膨大なお金」「テロ対策で監視強化」

 2020年の東京五輪開催に反対する人たちがいる。市民グループは東京でデモを続け、大学教授らは学術書を出版した。財政的な負担、監視強化……。大きく取り上げられることが少ない人たちの声を聴いた。
 人であふれる東京・原宿の一角で1月、市民団体「反五輪の会」のデモに参加した約80人が「返上しようよオリンピック」と声を上げた。周りを制服、私服の警察官数十人が取り巻き、発言や行動をメモやビデオで記録する。都内に住む会社員の30代女性は、ツイッターでデモを知って参加した。福島県南相馬市の出身で「震災の避難者もまだたくさんいるのに、五輪に膨大なお金が使われるのはおかしいなと思った」。
 会は都立公園で暮らす野宿者の小川てつオさん(46)らが13年に結成。きっかけは、五輪招致や施設建設のために野宿者の立ち退きが進んだことだった。
 13年の五輪招致団の帰国報告会で抗議行動をした時には、観衆から「非国民」と声が飛んだ。小川さんは「五輪には反対できないという意識が、みんなに入り込んでいるんじゃないか」。
 ■開催同調あふれ
 リオ五輪に沸いた昨年8月、「反東京オリンピック宣言」という学術書が出版された。新聞やインターネットの書評で紹介され、すでに約5千部が売れた。
 小笠原博毅(ひろき)・神戸大教授(48)=社会学=が「東京開催に同調する言葉が社会にあふれ、反対の声を上げる自由が失われつつある」と企画。研究者や海外のアスリートら16人が、震災復興への財政的な弊害▽テロ対策としての市民の監視強化などの論点で寄稿した。
 初めに企画が進んだ出版社では経営会議で没になり、社員1人の航思社(こうししゃ)(東京)に持ちかけた。大村智社長(47)は「全く売れない懸念もあったが、大手メディアでは反対意見が見られない」と請け負った。
 ■議論のきっかけ
 著者らは出版後、議論を広げる催しを重ねる。大阪市のジュンク堂書店難波店では昨年9月に講演。福嶋聡(あきら)店長(58)は「議論のきっかけに、この本を知ってほしい」。4月末には著者らが東京で集会を開き、国会審議中の「共謀罪」法案が、東京五輪でのテロ対策を理由に持ち出されたことについて「五輪が政治の道具になっている」との議論も出た。
 98年の冬季長野五輪をめぐっては、長野市の染織家江沢正雄さん(67)ら約20人が、開催決定前の89年に反対グループを結成。施設整備の財源や環境破壊への懸念がきっかけだった。江沢さんは言う。「五輪反対は過激な意見のように扱われ、異議を言いづらい雰囲気があった」(玉置太郎)
 ◆キーワード
 <2020年東京五輪> 11年に石原慎太郎元都知事が「震災復興五輪」を掲げ立候補を表明。13年の国際オリンピック委員会総会で、安倍晋三首相は福島第一原発の汚染水に関し「状況はコントロールされている」と演説。2都市を投票で破り開催が決まった。13年8月の朝日新聞の全国世論調査(電話)では開催に賛成が74%、反対は17%だった。組織委は昨年末、総経費は最大約1兆8千億円との試算を示した。小池百合子都知事は今月、大会後に撤去する仮設施設整備費のうち、都外会場分も含む多くを都が負担する方針を表明。約2千億円と見込まれる。しかし、運営経費など最大7500億円規模をどこが負担するのかは未定だ。

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