今年の小野町の夏祭りが会場を研修センターに移動して開催されました。震災の放射線量の件で毎年行われていた水槽を作って行われた魚つかみも、子供たちに影響があればとの配慮で子供対象のイベントが割愛されました。小野町観光協会では、小野町の線量が他地区に比べても非常に低く、0.1マイクロ程度であり、安全であることを知ってもらうためにも何かイベントやる必要があるとの判断で、夏祭りのプレイベントとして夏井川の川下りを企画しました。総合病院からリカチャンキャスル傍の稲荷橋を通って駅前平館橋までの2㎞区間で行いました。小野町海洋クラブの応援をいただきカヌー8艇とヨット型ボート1艇で行いました。当初、70人ほどの参加者が処理できる限界との判断でしたが、開会前から行列ができ予定搭乗券が1時間でなくなってしまうほどの盛況ぶりで、急遽、コースを稲荷橋までの半分に縮めて行い、130名ほどの参加者に感激していただくことがでました。無事終了でき、皆さんに喜んでもらえましたこと感謝します。ありがとうございました。小野町は元気です。また遊びに来てください。
放射線量の問題で福島県がさまざまな日常の活動が制限されています。毎年7月の第1日曜日に県下一斉の河川清掃「クリーンアップ作戦」も全県下一斉は見送られ、各自治体の判断で実施されることになりました。生い茂る雑草に放射線量が多いのは実証済みですが、しからば、冬が来て枯れるまで伸び放題のまま道路に追いかぶさり歩道を遮ったままの雑草をそのままにしておけるかというと現実にはできない。7月3日(日)小野町でも例年通り河川清掃が実施されました。例年と違うのは参加者が異常に少なく、若い方が見当たらない。高齢化が進んでいる姿を映しているのか、放射線の問題か、はたまた若い世代の社会奉仕に対する意識の低さか。ただ言えることは、自分の地域は自分たちで守っていくしかない。日常は瞬時の停滞もあり得ないということ。これまでも多くの苦難の時期を先輩が守ってきた地域を、たかが草刈かもしれないが粛々と地域の問題に真摯に付き合っていくことだと思う。
小野町の河川清掃の様子
3月11日以来、毎日放射線量が大きな話題になっています。ここ小野町は町の報告でも0.12マイクロシーベルト前後で推移しており、原発から町の境界まで30数キロですが他の地区に比べ驚くほど低い数字です。地震の被害も屋根の瓦が落ちたり、お墓が倒れたり、道路がひび割れたりしてますが周辺地区に比べるとその違いが歴然です。まさに花崗岩の台地、阿武隈高地です。歴史的にも地震の被害は少なく、首都機能移転の候補地にもなりましたがそれが実証された感じです。町には避難家族がそれまで空き家になっていた家屋に多く移られ、アパート等も空きはなく、東電関連の工事等の従事者で旅館なども多く利用されております。原発の近接地でありながら放射能汚染の影響が少ない、同じ福島県の会津地区と同じか、それ以下ですから当然かもしれません。最近では郡山地区から若い家族が、子供の安全を考え、職場にも近くて安全な小野町に移る方が増えております。(しかし、住居がなく困っている状況です。) また、子供の夏休みに預かってくれるところを探している方も出てきているようです。福島県の他地区に比べて「安全地帯」の小野町はこれから原発の終息に向けたバックヤードとして益々その重要性が増している実感があります。あぶくま高原自動車道、磐越道、国道49号線、東北道を利用して福島県内主要地、富岡、会津、福島、白河、いわき、さらには茨城県日立付近へも1時間で楽々移動できる利便性はまさに福島の中心です。磐越道を利用した高速バスも充実し、福島空港まで20分程度、JR磐越東線などの他の交通網なども含め、まさに原発を抑え込む首に位置するこの場所の価値は極めて重要になるのは必然です。ただ残念なのは地域自身がそれに気づかないのと、情報が発信不足のため国や県が気が付かないのか知らないふりをしてるのか 。いずれ、その時期は遠くない。