ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

97話 三代鬼徹 (ローグタウン-2)

2015年10月07日 | 東の海編




「ローグタウン」に降りたったゾロが町を歩いていると、1人の女の子が元海賊だというでかい男2人に絡まれていた。
助けに入るべきかとゾロが見ていると、その少女は見事な剣さばきで男達を斬ってみせた。




だがその後、自分の足に足をひっかけてこけ、眼鏡を落とすというドジっぷりを見せ、ゾロが眼鏡を拾ってやり、その顔を見たゾロは驚愕した。その顔は、まんま「くいな」ではないか、と思う程に「くいな」に似ていた。しかもよりによって”刀”使いの女剣士である。




ゾロは「武器屋」を見つけて、新しい刀を求めて入った。
10万ベリーで2本の刀を求めたゾロに、店主の「いっぽんマツ」は、カネなし客だと足元を見て、ゾロの持つ刀を20万ベリーで売るよう勧めた。ゾロは、元々その刀を売る気などなかったが、店主はしつこく食い下がる。
その時、会話に割って入ったのが、あの「くいな」によく似た女だった。

女はゾロの刀を見ると、「これっ!!”和道一文字”でしょう!!?きれいな直刃。これは”大業物21工”の1本の名刀ですよっ!!これ買おうとすれば1千万ベリー以上はくだらない代物です!!!こんないい刀初めて見た。」と興奮気味にまくしたてた。





店主は、女の登場で稀代の名刀をせしめ損ねたと、女に腹を立てて「お前はこの”時雨(しぐれ)”を取りに来たんだろ!ひょろ剣士のくせに立派な”業物”を持ちやがって!男はそこに5万ベリーの刀の束の中から好きなのを選べ!!」と当たった。

女は、安物の刀の中から選ぶゾロの横に来て「刀がお好きなんですね!3本揃えるなんて、ノノロアっていう賞金稼ぎみたい!知りませんか?」との問いに「名前はよく聞く」ととぼけた。

女は気にせず「東の海じゃ悪名で知れ渡った剣士です。刀をお金稼ぎの道具にするなんて、許せません!!どうしてこの時代・・・”悪”が強いんでしょうか!!名のある剣士達はみんな海賊だったり、賞金稼ぎだったり。世界中の名刀だって、ほとんどそいつらの手にあるんですよ、刀が泣いてます。」と話し出す。

ゾロは「まー・・・、いろいろ事情があったりするんじゃないか?職種にゃ時代のニーズってもんがあるからな」とはぐらかすと、店主が会話に割って入る。
「おれは悪党大歓迎だぜ、昔はこの店もグランドラインへ入ろうって奴らで蠢いていた。あの化け物が仕切るようになってから、トンと客足も途絶えちまって迷惑している!!悪魔の実の能力者は充分化け物さ!!」


女は「とにかく私は、この”時雨”で剣士として、もっともっと腕を磨いて、いずれ世界中の悪党達の手に渡った”名刀”を集めて回るんです。最上大業物12工、大業物21工、良業物50工・・・私の命を懸けて!!」と夢を語った。





ゾロは「この刀も奪うのか?”和道一文字”っつたか」と聞くと、女は「違いますよ、私は名刀が欲しいんじゃなくて、悪党の手に渡るのが嫌なんです」と首を振った。目の前の男が”悪党”だとは露にも思っていない様子。

さらに女は5万ベリーの安刀の中から”三代鬼轍(さんだいきてつ)”を見つけ出すと、ゾロに勧めた。
「すごいですよっ!!れっきとした”業物”で普通は100万はする品で、この前代の”二代鬼轍”は”大業物”で、”初代鬼轍”は”最上大物業”に位列しています!!!」と興奮気味に説明した。





ゾロは、刀を手にすると「妖刀か」と何かを感じとり、その様子を見た店主が難しい顔でその刀について話しだした。
「お前の言う通り、”初代鬼轍”を初め、鬼轍一派の刀は、優れているが悉く”妖刀”だったのだ!!!名だたる剣豪達がその”鬼轍”を手にしたことで悲運の死を遂げた。今となってはこの世に”鬼轍”を使ってる剣士は一人もいねェ。知らずに使った奴でもこの世からいなくなるからだ。」

ゾロは「気に入った!!!これをもらう!!!」と刀を高くつきあげたが、店主は「お前が死ぬ!!」と言って売るのを断った。

ゾロはニヤリとして「じゃあこうしよう。おれの”運”と、”鬼轍の呪い”、どっちが強ェか試してみようか・・・、おれが負けたら、しょせんおれはそれまでの男だ」と言うと、剣を振り上げ、その落下軌道に腕を出した。





これには店主も女も驚愕したが、ゾロは涼しい顔で目を瞑った。
すると、剣はスルリとゾロの腕をなぞって落ちた。
ゾロの勝ちだ。「もらってく」と言う男を、店主は止めるとこが出来ない。


あともう一本を探し出したゾロに、興奮さめやらぬ店主が店の奥から”家宝”で、店で最高の刀を持ち出してきた。
「造りは黒漆太刀存、刃は乱刃小丁字。”良業物・雪走(ゆばしり)”!!斬れ味はおれが保証する!!金はいい!!もらってやってくれ!!!もちろん”鬼轍”の代金もいらねェ。久しぶりにいい剣士の目を見た。刀は持ち主を選ぶという。お前さんの幸運を祈る!!!」




そう言った店主「いっぽんマツ」の目は真剣で、満足気だった。
いっぽんマツは、男の夢を男に託したのだ。


ゾロが″鬼轍”と”雪走”の2本を手に、3本の刀を腰に差して店を出るのを、女は腰を抜かしてただただ見ていた。




その頃「ローグタウン海軍派出所」では、スモーカー大佐が、たしぎ曹長の帰りが遅いことにイラついていた。
たしぎ曹長は、武器屋に刀を取りに出ていた。




「くいな」との約束を果たす為に世界一の剣豪に命を懸けたゾロ、
くいなにそっくりの、刀を愛する海軍曹長の「たしぎ」、
世界の剣士が手に余す妖刀を持ち続けていた店主「いっぽんマツ」、
その3人がこの小さな店で交差した事が、今後の世界にどんな影響を与えるのか、ワクワクさせる回でした。

たしぎの壮大な夢は、名刀を持つ大悪党達と戦わねば達成しない。今後、名刀を持つ大悪党達がぞろぞろと出て来るのでしょう。
またゾロの持つ”三代鬼轍”より強烈な妖刀である、二代、初代と、それを作り上げた”鬼轍一派”との出会いにも期待です。


ネタバレしてしまうと、グランドライン前半の海では、名刀はほとんど出てきていません。
スリラーバーグで「ワノ国」のある者が所有していた名刀が出て来るくらい。
「新世界編」に入ってからの超大物との戦いの中に、名刀ストーリーの展開があるのかな、と思います。

















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