まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【進撃の巨人】【カラダ探】【東京喰種】

進撃の巨人 18巻 72話-1 「奪還作戦の夜---奪還した後はどうする?」

2016年10月19日 | 進撃の巨人
シャーディス教官が話した内容は、ハンジからエルヴィンを初めとする調査兵団幹部の5人に伝えられた。



・エレンの父、グリシャ・イェーガーは壁の外から来た人間である。
・壁の中の人類に協力的であった。
・壁に入ってから、独学で王政を探っていた可能性が高い。
・ウォール・マリアが突破された瞬間に、王政の本体であるレイス家まですっとんで行き、レイス家を皆殺しにした。

ハンジはエルヴィンの顔を見ながら「そんなお父さんが、調査兵団に入りたいと言った10歳の息子に見せたいと言った家の地下室、死に際にそこにすべてがあると言い残した家の地下室・・・そこに一体何があると思う?」と聞いた。

エルヴィンの意識は、遠く自分が子どもだった頃の父の言葉を思い出して、ぽつりとつぶやいた。
「言ってはいけなかったこと・・・・」

だが、すぐに気を取り直して「いや、グリシャ氏が言いたくても言えなかったこと、つまり初代レイス王が我々の記憶から消してしまった『世界の記憶』・・だと思いたいが、ここで考えたところでわかるわけがない。

本日ですべての準備は整った。ウォール・マリア奪還作戦は2日後に決行する。
地下室には何があるのか?知りたければ見に行けばいい、それが調査兵団だろ?」

この作戦は秘密裏に実行されることを互いに確認しあって、解散した。




だが、解散後もリヴァイはエルヴィンの部屋に残った。
「気の早い話だが・・・ウォール・マリアを奪還した後はどうする?」

エルヴィンは淡々と答えた。
「脅威の排除だ。壁の外にはどうしても我々を巨人に食わせたいと思ってる奴らがいるらしいからな。もっとも、それが何なのかは地下室に答えがあると踏んでいる。だから、それから後は地下室に行った後に考えよう」

リヴァイはその答えに不満そうに顔をしかめた。
「その体では巨人の格好のエサだ、現場の指揮はハンジに託して、お前はここで果報を待て。それでいいな?」

だがエルヴィンは反論した。「ダメだ。エサで構わない、囮に使え。指揮権も私がダメになったらハンジだ。確かに困難になるだろうが、人類にとって最も重要な作戦になる。私がやらねば成功率が下がる」



リヴァイは納得しなかった。
困難な作戦は失敗するかもしれない、その上エルヴィンまで失ってはその後が続かない。人類の”その後”の為にはエルヴィンに残ってもらい、その頭脳をフル回転させていることが、人類にとって一番いい選択だと思っていた。
それでも反論しようとするエルヴィンに向かって「待て待て、これ以上俺に点前を使うなら、お前の両脚の骨を折る。
ウォール・マリア奪還作戦は確実にお留守番しねぇとな」
と凄んだ。




エルヴィンは「ハハ・・・それは困るな」と力なく笑ってから、まっすぐにリヴァイを見て、
「でもな、この世の真実が明らかになる瞬間には、私が立ち会わねばならない」と言い切った。




リヴァイはエルヴィンに近寄りながら「それが・・・そんなに大事か?てめぇの脚より?」と凄んだ。
「ああ」
「人類の勝利より?」
「ああ」

その答えにリヴァイの足は止まり「・・・そうか・・・。エルヴィン・・・お前の判断を信じよう」と言い残して部屋を去った。



エルヴィンの夢。人類の勝利より、自分の命より大事なことは、父との思い出の中にあった。
父が立てた仮説の真実を知りたい。その思いは強かった。




その夜、2ヶ月分の食糧費を使って、調査兵団の兵達に肉が振舞われた。
数ヶ月以上肉を食べていない兵士達は、気が狂ったように肉にむさぼりついた。
特にサシャは、他人の肉にまで喰らい付く勢いで、コニーとジャンが力付くで止めた。



コニーは「こんな奴でも、以前は人に肉を分け与えようとしてたんだよな・・・」とつぶやいた。
以前とは、3ヶ月前の固定砲整備の日で、あの時もウォール・マリア奪還作戦にでる前日だった。
きっとウォール・マリアを取り戻す、そうすればまた牛も羊も増えるから、だから今は肉を皆に分けてもいい、とサシャが言ったのだ。
その日、超大型巨人がまた現われて・・・・・、いろんな事があって・・・・。
「あれからまだ3ヶ月しか経ってないのか」とつぶやくエレンに、コニーは「まだ3ヶ月だ。でも3ヶ月で俺達あのリヴァイ班だ、スピード出世ってやつだよな?」と笑った。



エレンは、コニーの前向きな考え方に少し笑って、少し元気になった。



食事の席で、ジャンが話の流れで「一番使えネェのは死に急ぎ野郎だよ」とエレンに向かって言った。訓練兵だった頃にあだ名にまでされた話題だ。
ここのところ意気消沈していたエレンだったが、その日は珍しく挑発にのり、ジャンとエレンは訓練兵だった頃のように二人でとっくみあいのケンカを始めた。



だが、あの頃と違って、二人の思いは同じ方向を向いていて、対立する要素はない。
「お前、巨人の力がなけりゃ何回死んでたんだ?その度にミカサに助けてもらって、これ以上死に急いだらぶっ殺すぞ!」とジャンが殴れば「お前こそ母ちゃん大事にしろよ!」とエレンが殴り返した。

いつのなら、ここでミカサが止めに入って・・・のはずが、今日はミカサも誰も止めてくれず、二人はケンカの収集が付けられずに困っていたら・・・騒ぎを聞きつけたリヴァイ兵長が止めに入った。












食事の片付けが終わり、エレン、アルミン、ミカサは3人で外にでた。
訓練兵だったときも、よくここで3人で話していたっけ。

エレンは「教官にあって楽になったよ、考えてもしょうがねぇことばかり考えてた。
何でオレはミカサみてぇな力がねぇんだって妬んじまったよ。オレは美夏さリヴァイ兵長にはなれねぇからダメなんだって・・。
でも兵長だってミカサだって、一人じゃどうにもならないよな、だからオレ達は自分に出来る事を何か見つけて、それを繋ぎ合わせて、大きな力に変える事ができる。
人と人が違うのは、きっとこういう時の為だったんだ」
と言った顔は穏やかだった。


その時、道を駐屯兵のおじさんが歩いてきて、3人にはその人とハンネスさんとがダブって見えた。
3人でいると、よくハンネスさんが声をかけてくれてったっけ・・・。
でも、もうハンネスさんはいない。
ミカサは「ウォール・マリアを取り戻して・・・襲ってくる敵を全部倒したら・・・また戻れるの?あの時に・・・」とこぼれるように言った。



にぎわう街、駆け巡る子供達、優しい駐屯兵のおじさん、帰る家、お父さん、そしてお母さん・・・。
それはもう二度も戻ってこない。


エレンは「戻すんだよ。でも・・・もう全部は返ってこねぇ・・・、ツケを払ってもらわねぇとな」と言い、3人はそのまま黙り込んでしまった。



その時、アルミンが顔をあげた。
「それだけじゃないよ、海だ!商人が一生かかってもとり尽くせないほどの巨大な塩の湖がある!!
壁の外にあるのは巨人だけじゃないよ、炎の水、氷の大地、砂の雪原、それを見に行く為に調査兵団に入ったんだから!」




だが、エレンはアルミンから力なく目をそらした。
「あ・・あぁ、そう・・・だったな」
エレンが調査兵団に入ったのは、巨人を駆逐し、復讐する為だった。




エレンの目を見たアルミンは立ち上がって、わざと元気に力説した。
「だから!!まずは海を見に行こうよ!!地平線まですべて塩水!!エレンはまだ疑っているんだろ!?絶対あるんだから!見てろよ!!」
立ち上がったアルミンを見るエレンの顔は、あがっていた。
「しょうがねぇ、そりゃ実際見るしかねぇな」
アルミンのはしゃいだ声が響いた。
「絶対だよ!?約束だからね!?」
アルミンの思いは、エレンにあった。




その3人の話を、リヴァイが聞いていた。


それぞれの夢や思いを抱えて、ウォール・マリア奪還作戦は明日の日没と共に決行される。


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