まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【進撃の巨人】【カラダ探】【東京喰種】

進撃の巨人 17巻68話-1 「壁の王---あの時とは違う」

2016年10月13日 | 進撃の巨人
エレン達が見下ろす『オルブド区』の住民達は、兵士から突然の早朝避難訓練の説明を受けていた。

今まで特に何の危険もなかった北の辺鄙な地区で、兵団のクーデターによって政権交替した直後に人々を無理矢理集めても、
当然だが、理解されるはずはなかった。
人々は、兵団が民衆に自分達の力を誇示し、民衆を支配する構図を見せ付けるための事ではないかと勘ぐった。
こんな支配を受けるぐらいなら、偽者であったとしても無害な王の元で平和に暮らしたいた方がましだ・・・そう口々に喚いている最中だった。


壁のすぐ外から、もうもうとした煙が立ち上がっているのが見えたのは。
と、同時に「早朝避難訓練」の大砲の爆音が連続して鳴り響きだした。




壁の上の兵達は、一斉砲撃の”結果”を息を呑んで見守った。
調査兵団は、その成り行き次第であの山のような巨人と戦わねばならない。
「さぁ・・・どうだ」

砲弾の煙が晴れる前に、その巨体は動き出し、起き上がろうとしていた。

オルブド区の駐屯兵達は必死だった。ここで、この砲弾で食い止めねば街は破壊され、家族が仲間が街が死ぬ。
だが、調査兵団は彼らよりはずっと冷静だった。
砲弾だけで済む相手ではないことは、予測済みであり、北側の内地で巨人の姿を見たこともないような兵士達に命を掛けるには、博打が過ぎる。
リヴァイは、この砲撃の効果を「セミの小便よか効いてるようだ」と称して、
「何せ今回も俺ら調査兵団の作戦は博打しかねぇからな、お前の思いつくものはすべてそれだ」とエルヴィンに言った。

固定砲弾がダメだった時は、エレンの巨人を切り札とした調査兵団が、次の博打に出る算段だった。

調査兵団達は、壁上固定砲がブッ放され続けている間、せっせと”次の作戦”の道具を作りあげていた。
道具の作り方は「大事な人への贈り物を包装するイメージだ」とエルヴィンは指示した。


父親に手渡す爆弾を造るヒストリアに、エルヴィン団長は声を優しく、だが強口調で声をかけた。
「勝手な話だが、ここを凌いだ暁には、君にこの壁の世界を治める女王になってもらう。当然、こんな前線にいてもらっては困る」と退去の命令をくだした。

ヒストリアは爆弾を作る手を止めて、まっすぐにエルヴィン団長の目を見て言った。
「私には疑問です。民衆とは・・・名ばかりの王になびくほど純朴なのでしょうか?」




エルヴィン団長の作戦を真っ向否定するヒストリアに、団長が黙ったところで、ヒストリアは立ち上がった。
「そのことで私に考えがあります。自分の果たすべき使命を見つけたのです。
そのために今、ここにいます。」


エルヴィン団長は、ヒストリアの考えを黙って聞いていた。
リヴァイ兵長を黙らせ、エルヴィン団長に意見する小柄なヒストリアは、エレンの目に大きく見えた。



(ヒストリア・・・本当に強くなったんだな・・・。お前のことを弱い奴だと思ってけど、逆だった・・・。弱いのはオレだ・・・。
どこかで自分は特別だと思っていたんだ。だから他の兵士がオレの為に死ぬことも「仕方ない」と受け入れた。
巨人の力だってそうだ・・・。
あれほど憎んだ巨人を、自分の力だとすんなり受け入れられたのも、その強さは自分のものだと思いたかったから・・・、
それこそ、弱い奴の発想だ。

これからどうする?
壁の穴が塞げるようになったからって・・・それで人類は救われるのか?
オレは特別でも何でもないのに・・・。
しかし、本当についてないのは人類の皆さんだ、オレなんかが”切り札”でよ・・・)




エレンがオルブド区の可哀相な人類の皆さんに目をやると、街では小さな3人の子供が興味津々で壁を見上げていた。
その先に何があるかも知らずに、その後何が起きるのかも知らずに、無邪気に壁を見上げていた。



エレンはアルミンを呼んで力なく言った。 
「なぁ、この街の子供達はまるで・・・あの日のオレ達みたいだな」
アルミンは作業の手を止めることなく「あぁ、まさしくあの日の僕達と同じ光景を見ることになるだろうね。でも、あの日と違うのは壁の上巨人を迎え撃つ兵士がいて、それが僕らだってことだ」と応えた。




あの日とは違う・・・。
エレンは改めて壁の上を見渡すと、あの日、自分と一緒に怯えていたミカサも、アルミン同様に巨人を倒す事を信じて働いていた。



あの時の子供のままなのは、3人で自分だけなのだ。
アルミンもミカサも、もう何も知らずに守られるだけの力のない子供ではなく、巨人を倒す兵士なのだ。

エレンは突然、自分の顔面を自分で思いっきり殴りつけた。
驚いて止めに入るアルミンとミカサに「イヤ・・どうしようもないクソガキをぶん殴っただけ・・、死んでたらいいな」とつぶやいた。















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