まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【カラダ探し】など

進撃の巨人 19巻 75話 「二つの戦局」

2016年10月29日 | 進撃の巨人
ウォール・ローゼ領の内門の壁の上の調査兵団を取り囲むように、『獣の巨人』を中心として大量の巨人が半円状に発生した。




背後の「シガンシナ区」からは、鎧の巨人が壁を登ってくる。
完全に敵の策中にはまっているが、敵が何らかの策を練って待ち構えているのは折り込み済みだった。ただ、予想より敵の規模は大きかったが。
エルヴィンは総員に、『鎧の巨人』との衝突を回避するにだけ指示を出し、敵の動きを見て動かなかった。


敵の中に1体、『四足歩行型の巨人』がいて、その背に荷物を運ぶ蔵が取り付けられているのが見えた。
・・と、いうことはこいつは先程一斉に発生したのではなく、その前から居たことになり、敵の「斥候」と考えられる。
調査兵団の接近にいち早く気付き、ライナー達をそれを伝えたとするなら・・・
エルヴィンは、リヴァイとアルミンに「あの『四足歩行型の巨人』は、知性を持った巨人だ」と伝えた。



アルミンは”荷物”にひっかかった。
巨人は何を準備したのだろう・・・?

静かな均衡を破ったのは、『獣の巨人』だった。
その長すぎる手を大きく振り上げて、地面を叩きつけたと同時に、2~3m級の小型の巨人群が一斉に壁に向かって走り出した。






エルヴィンは、敵の行動を分析していく。
ウトガルド城の襲撃同様、奴がまず狙うのは馬。
敵の主目的はエレンの奪取であるが、その為にまず、我々から撤退の選択肢を奪うはず。
巨人の領域であるここ、ウォール・マリア領から我々が馬なしで帰還する術はない。
馬さえ殺してしまえば、退路を閉鎖するだけで、我々の補給線は絶たれる。
持久戦に持ち込み、調査兵団の飢餓を待てば、敵はリスクを冒すことなく、弱ったエレンを奪い去ることが出来る。
大型巨人が、隊列を組んで動かないのは、それ自体が檻の役割を担うものだと確信できる。



今、何より危惧すべきは、成すすべなく馬を殺されること・・・ならば。

エルヴィンはここまで考えて指示を出した。
「ディレク班、マレーネ班は内門のクラース班と共に馬を死守せよ!!
リヴァイ班とハンジ班は、『鎧の巨人』を仕留めよ!!
各班とも”雷槍(らいそう)”を使用し、なんとしてでも目的を果たせ!!
今この時!!この一戦に!!人類存続のすべてが懸かっている!!!
今一度、人類に心臓を捧げよ!!!」




その指示を合図に、兵士達は一斉に飛び出した。
だが、エルヴィンはリヴァイとアルミンを呼び止めた。
「リヴァイ、お前だけはこっちだ。馬を守りつつ、隙を見て奴を討ち取れ。『獣の巨人』はお前にしか託せない」
リヴァイは「・・・了解した。さっき鎧のガキ一匹殺せなかった失態は・・・そいつの首で埋め合わせるとしよう」と言って飛び出して行った。

それからアルミンに向き直って「アルミン、『鎧の巨人』用に作戦がある。人類の命運を分ける戦局の一つ・・・その現場指揮はハンジと君に背負ってもらうぞ」と言って、作戦を伝授した。



アルミンは、エルヴィン団長からの作戦を持って、シガンシナ区のリヴァイ班・ハンジ班と合流した。


エルヴィンは指揮官として、一人壁の上に残って両方の現場を見ていた。



調査兵団が飛び立った壁の上に、『鎧の巨人』が這い上がってきた。
壁の上からは、戦士長が作戦を遂行しているのが見渡せた。
ライナーの仕事は、馬を殺してここから離れること、ただそれだけすればいい。
リヴァイ兵長がどれだけ強くても、俺達の戦戦士長には敵わない。



ライナーは、リヴァイ兵長の事を思い出して背筋が凍る思いを思い出した。
今、巨人の中にいるライナー本体の首には、リヴァイ兵長の突き刺した刃が突き刺さったままだ。
危なかった・・・。あの時、意識を全身に移すのが一瞬でも遅れていれば、あのまま即死だった・・・。




しかし、壁の中を調べようなんてどうやって思いついたんだ・・・、アルミンか?


ライナーがふと脇を見ると、そこにはエルヴィン・スミスが一人立ってこちらを横目で見ていた。



手を伸ばせば、エルヴィン団長を叩き殺すことも出来る距離・・・だが、ライナーはそれをしなかった。
そうする必要はない。迷わずに、作戦通りに先に馬を殺せばいい・・・と思ったその時、ライナーの背後、シガントシナ区で巨人化の閃光がひかった。


エレンが巨人化したのだ。

ライナーには、これは意外だった。
自分達の主目的であるエレンが、自分から姿を現すとは思ってもいなかったからだ。

その『エレンの巨人』は『鎧の巨人』を睨むと、ライナーから遠ざかるように走って行った。






ライナーは考えた。
エレンが巨人のまま、シガンシナ区の壁を乗り越えてトロスト区まで逃げたなら、俺達がここに留まって戦う理由がなくなる。
ここで調査兵団を壊滅させることは出来ても、2ヶ月で硬質化を身につけたヤツを、再び壁内に戻すのはまずい・・。
ヤツが、完全な”座標の力”を身につけた後では、手遅れだ・・・。



とまで考えて気付いた。
エレンの狙いが『鎧の巨人』の目標を、馬から自分に移させるための囮であることに。

この作戦はエルヴィン団長の考案に違いない。
『鎧の巨人』はエルヴィン団長を見て、それから、エレンを追ってシガンシナ区へと降りて行った。
「考える時間もくれねぇってわけですか・・・。ったく団長、せっかく登ったってのによぉ・・」と思いつつ。


エルヴィン団長がアルミンに伝えた作戦はこうだ。
・馬を『鎧の巨人』から護る為に、エレンをシガンシナ区で巨人化させて囮とする。
・ライナーがエレンを無視して馬を殺しに動いたなら、エレンの巨人はそのまま外を大回りして『獣の巨人』の背後を追い、
リヴァイ兵長とエレンの巨人で、『獣の巨人』を挟み撃ちにする。
・『獣の巨人』を討ち取れなくても、主目的であるエレンが逃げたなら、敵は包囲網を崩すはず。

そこにアルミンが付け加えた。
・超大型巨人がどこに潜んでいるかわからないので、念のために壁から離れた位置で戦うこと。



エレンは、噴水広場を『鎧の巨人』と戦う場に決めた。
前回の戦いでは、ほとんど勝ってた。一対一ならオレは勝てる!!
単純な格闘能力なら、アニ・・・『女型の巨人』の方がずっと手強かった!!!
そして、今は”硬質化”の能力も身につけている。
硬質化を体の一点に集中させると、よく強固になる。だから、全身に硬質化を張り巡らせた『鎧の巨人』の鎧など、簡単に打ち砕けるのだ。








エレンは、ライナーの顔面を渾身の力で殴りつけた。
お前には、ここがどこだかわかるか?ここは・・・オレの・・・オレ達の故郷があった場所だ!!!!!
取り返してやる!!!お前らをぶっ殺して、お前らに奪われたすべてを!!!!

エレンのその強い思いは、『エレンの巨人』の叫び声となった。


















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