まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【進撃の巨人】【カラダ探】【東京喰種】

進撃の巨人 18巻 73-2「はじまりの街---オレ達ならできる」

2016年10月19日 | 進撃の巨人
エレンは、ウォール・マリアの真っ暗な夜の森の中を歩いていた。
ここは人類の居住区ではなく、巨人の居住区だ。

ウドガルト城の襲撃時、夜だけというのに巨人が活動できたのは、月明かりの微量な太陽の反射を糧にして動いていると仮説が立つ。その新種[月光の巨人]を避けるために、新月・・・月の光すらもない日を選んだのだ。

闇は人の視界も奪う。
巨人に、超至近距離まで近寄らないと、こちらもまた気付くことができないのだ。
調査兵団達は、緊張の中を進んでいく。





エレンは、自分の手がガタガタと震え、心臓がドクンドクンと音をたて、冷や汗をかいていることに気付いた。
(くそっ!こんな調子で失敗したらどうなる!?ウォール・マリア奪還に失敗したら・・・・!?
どれだけの人が失望すると思う?
また次の機会なんてもんがあると思うか!?
やっぱオレじゃダメなのか・・・?
こなヤツが・・・どうやって人類を救うっていうんだよ?こんなヤツがどうやって・・・!)



エレンの異変に気付いたアルミンが声をかけた。 「どうしたの?怖いの?」
エレンは弱気を悟られまいと「はぁ!?怖くねぇし!!」と声を荒げて反論した。



アルミンは淡々と自分の話をはじめた。
「僕なんかずっと震えが止まらないんだけど。エレンって巨人が怖いと思ったことある?
普通は皆巨人が怖いんだよ・・・。僕なんか、君と仲間が喰われている時、まったく動けなくなったんだ・・・。
でもそんな僕を君は、巨人の口の中から出してくれたんだ。・・・なんで君はあんなことができたの?」



あの時とは、新兵として初めて巨人と戦った日、エレンは巨人に足をちぎられ、死にかけていた。
エレンはその時の事を思いだしていた。

「あの時・・・思い出したんだ、お前がオレに本を見せた時のことを。

それまで壁の外の事なんて考えたこともなかった、毎日空か雲を見て過ごしていたっけ。
そこへお前が本を持って来たんだ。
オレとお前は街の子供達と馴染めない、はみ出し者同士、ただそれだけだった。
あの時、お前の話を聞いて、お前の目を見るまでは。
お前は楽しそうに夢を見ているのに、オレには何もなかったんだ。そこで初めてオレは不自由なんだと知った。








オレはずっと鳥かごの中で暮していたんだって気付いたんだ。
広い世界の小さな籠で、わけのわかんねぇ奴らから自由を奪われてる。
それがわかった時、許せないと思った。



何でか知らねぇけど、オレは自由を取り返すためなら、力が沸いてくるんだ。
そう言ったエレンは、もう震えてはいなかった。
「ありがとうなアルミン、もう大丈夫だ」とアルミンに礼を言った。




山の中をどれくらい歩いただろうか、いつしか見覚えのある山だった。
いつもエレンとミカサが薪を拾いに来る裏山に辿り着いていたのだ。
エレン、ミカサ、アルミンの3人の心臓はドクンドクンと大きく音を立てて動いた。
「僕達・・・帰ってきたんだ・・、あの日、ここから逃げて以来、僕らの故郷に」



もう二度と戻れるなんて思ってもいなかった。
街はあの日のまま、時間を止めたように静まり返っていた。

シガンシナ区の街に出た調査兵団は、馬に乗って一気に壁まで駆け抜けた。
エルヴィンが叫んだ。
「日が昇ってきたぞ!!巨人に警戒せよ!!これより作戦を開始する!!総員立体起動装置に移れ!!!」

その号令と同時に100人のフードを深くかぶった兵士達が、壁へ向かって飛び出した。




敵の目的はエレンを奪う事はある。敵がエレンに壁をふさぐ能力があると知っているかどうかはわからないが、
我々がここに向かっていると知った時点で、壁をふさぎに来たと判断するだろう。
そして、破壊された外門をふさぐと踏んでるはずだ。

我々の目的が壁の修復以外に、シガンシナ区内のどこかにある「地下室」の調査だということは、既に敵(ライナーとベルトルト)に伝えてある。
ならば、先にふさぐ外門にエレンは必ず現れる。
ただし、フードで顔を隠した100人の兵士が同時に外門を目指す。
だけがエレンかわかった時は、既に外門をふさいだ後だ。



エレンは、壁の上に降り立って、故郷の街を見下ろした。
そこには人類の生活があった。生まれ、育った町は狭くて人々がいかに密集して暮らしていたかがわかる。
ついさっきまで人々が楽しく平和に暮らしていた街が、今は廃墟だった。



オレの家はあの辺りだ。あそこに・・・全てを置いてきたんだ。



故郷を前に呆然と立ちすくむエレンをリヴァイが叱責した。
「止まるな!!外門を目指せ!!」

エレンはその声に突き動かされるように、再び外門を目指して飛んだ。
後ろにはぴったりとミカサがついている。
(大丈夫だ、取り返してやる、オレには出来る・・・イヤ、オレ達ならできる
なぜなら、オレ達は生まれた時から皆特別で、自由だからだ














エルヴィン、ハンジ、リヴァイはこの巨人の巣窟で、1体の巨人も現れない事におかしいと気付いていた。
だが、作戦を実行するしかない。なにせここは敵の懐の中なのだから。

調査兵団のこの動きを、ライナーとベルトルトが息を殺して見ていた。
















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