むぎの城さんぽ

日本100名城&続日本100名城を巡っています。
近頃は山城歩きもエンジョイしてます!

五料茶屋本陣【お東】(群馬県)

2018年02月21日 | 陣屋・館
五料茶屋本陣お東ごりょうちゃやほんじん
寄贈者中島徳造
築陣年代不明
指定史跡県指定史跡
場所安中市松井田町五料564−1 地図


お西からの続きです。

花塚

もともとここは東と西の区切りになっていて山のようになっていて
往来出来る場所ではなかったそうです。
茶屋本陣の受付窓口をお西にしているため、ここを通ってお東へ向かう道を造ったそうです。


味噌蔵
表の門から入れないので屋敷と蔵の間を通って行きます。
ちなみにお西では紹介しませんでしたが、お西にも同じように蔵が建っています。


お東

「お東」の外観は土壁造りが特徴で、屋敷構えをしています。
こちらの二階には上ることはできないのですが二階が一階の壁よりも張り出している
のが見えます。


式台

上段の間の式台は大名や公家が使用する玄関です。
籠が付けやすい造りになっています。


縁側

お西には付いていた式台との間の境の壁がお東にはありません。


村玄関

お西には無い「村玄関」が付いています。
式台とちがって段数が少ないです。
村役場としての機能も果たしていたためこのような玄関が造られています。


馬屋

こちらもお西同様、入ってすぐの右側に馬屋があります。


風呂場

風呂場もお西同様、入ってすぐの左手にあります。


勝手

茶の間にかかる土間に囲炉裏があります。
これはお西とは違った造りのひとつです。


居間

中島家の家族の生活空間となっています。



第34回ひな人形展が催されています。
平成30年2月7日(水)~3月25日(日)までで、
この日は開催に向けての準備がされていました。


下の間



上段の間



長槍

万が一に備えられた長槍。
ここに掲げられている長槍は模造品ですが実物は「包定」と銘があります。


入側

鉤の手になった廊下は畳敷きになっています。


便所

上段の間の奥にある便所は大名や公家、天皇など位の高い人が
使用する便所です。
ちなみにお東はお西より便所が多く造られています。


奥の間

奥の間もひな人形展の準備中です。


「ひと昔」~いろり端~

茶の間に展示されている作品です。
武田入山作で、ひと昔前のくらしが描かれています。
扇形がとても目を惹きます。


土間

茶の間から見た土間です。
馬が入れるだけあって余裕のある空間で中山道六十九次の浮世絵が展示されています。


便所

お東には玄関を出ると、外にも便所がありました。(扉がない!!)
この便所は家族や村人が使用したもののと思われます。




お東の出入口になります。
お西の薬医門に対して、お東は冠木門です。
この門の違いを見ても1年交代で利用されていたとはいうものの、お西からみた
脇本陣的な位置付けだったことが窺えます。
実際、お西が先客でふさがっている際はお東へ案内したとも聞きました。


高札所跡

街道に面しているこの場所に高札所がありました。
立て札には「安中藩 板倉伊豫守領分 五料村 高札場跡」とあります。
お西の二階には当時、実際に立てられた高札が展示されています。


大名や公家の休憩所として使われた茶屋本陣は一般人が覗き見出来ないよう
街道から引っ込んだ場所に作られているので、国道から看板だけはよく目にするものの
今まで通りすがりに寄り込む機会がありませんでした。
本陣や脇本陣と違って、休憩や昼食、他の大通行が関所にかかっている間の
時間待ちに利用されていたということで滞在時間は短いこともあって部屋数は多くありません。
本陣に茶屋と付く意味はこんなところに現われています。
関所跡だけでは物足りないところでしたが、茶屋本陣もいっしょに訪れると
流れが見えて見応えもあって、とてもおもしろかったです。

余談ですが、Sexy Zoneの中島健人くんのルーツがここなんだそうです。

平成30年2月3日訪問



宿場町旅情 写真紀行 (ノスタルジック・ジャパン)
清永 安雄
産業編集センター


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