
監督としても才能あるイーストウッドの日本側から見た硫黄島戦記を見た。当初アメリカ人ゆえ旧日本兵の描き方を不安視していたが、予想以上に優れた作品だった。モノクロに近いほど色彩を抑えた映像が、独自の雰囲気を醸し出していた。
司令官の栗林中将がよかった。いかにアメリカ暮しをしたことがあるにせよ合理精神の持ち主で、中将という非常に高い地位にありながら威張らず穏やかな話し方と物腰の真の紳士だった。非国民的発言をしたとして、兵士に体罰を加えている下士官に中止を命じたりもする。実は彼は陸軍軍人なのだ。日本のドラマだと保守頑迷な軍人が陸軍で、海軍は開明的とのパターンになっているが、最終的には個人の質だろう。
軍人としての責務を果たすことに心を砕きながらも、残してきた家族を気遣うのは人間の情だろう。栗林中将に限らず、家族持ちで本土の家族を思わない者などいない。妊娠中の妻を残してこの島に来た若いパン屋の兵士は常に妻に手紙を書いている。
硫黄島で戦死した西中佐の名前程度は知っていた。オリンピック馬術で金メダルを取り、男爵家の当主でもありバロン西と社交界でもモテた人物だが、この島で壮絶な最期を遂げる。映画では負傷して足手纏いならないために銃で自決した設定になっているが、死の真相は不明だそうだ。メダリストならずとも多くの優れたスポーツ選手も戦死したことだろう。
硫黄島には既に戦闘機もなかったのだ。まずウンカのように飛来する米軍機の爆撃から始まり、艦隊が押し寄せる。戦闘機で大々的に空襲してから地上部隊を送り込むのは、イラク戦争も同じだ。武器も満足にない日本軍はこれでは地下に穴を掘ってのゲリラ戦に徹する他ない。血みどろの戦いが描かれるが、実際はもっと凄惨だったはずだ。米軍はトンネルを火炎放射器で焼き、ガス弾も使い、またはそのまま埋めたりもした。湾岸戦争時も米軍戦車に生き埋めにされた多くのイラク兵がいたという。さすがにアメリカ人監督は映したくないのだろう。
日本軍の捕虜になった若いアメリカ兵がいる。負傷した彼を人道的に扱ったのが西中佐。兵士の持っていた文書は実は母親からの手紙だった。サムという名のこの兵士も洞窟の中で息絶える。対照的に米軍の捕虜となった日本兵もいるが、彼らは米兵に射殺された。日本人捕虜を見張っているのが面倒臭いのが理由だ。米兵捕虜を虐待する日本兵がステレオタイプのハリウッド映画にしては珍しい。現代のイラクの例を見れば、英米共に捕虜虐待は珍しくもないが、捕虜を人道的に扱う米軍は神話である。
中学か高校の頃だったか、私は民放TV特集で硫黄島を見たことがある。島中至る所に迷路のようなトンネルが掘られており、よくぞ掘ったものだ、と感心したが、閉所恐怖症気味の私には、こんな狭い洞窟で苦しみながら亡くなった兵士たちの最後の思いはどのようなものだったのか、想像もつかない。
36日間に亘る硫黄島での戦いはまさに「地獄の戦場」が相応しい。この島で戦死した2万人以上の、大半は若き日本兵たちは死の前、頭に浮かべたのは何だったのか。平和な時代に生きる者が当時をあれこれ非難するのは容易い。ただ、少なくとも犠牲になられた同胞を鎮魂するのは、後世の人間の責務である。戦死した日本兵を祭るのは軍国主義云々を言う日本人の不心得者は、アジア諸国との友好を求めるつもりなのだろうが、実は日本人、アジア諸国(実際は中国、朝鮮)共に信頼されてないのに気付かぬお粗末さ。
映画「男たちの大和」の最後のナレーションは胸に残る。
「多くの方達が命を懸けて守った日本に、今私達は立っている」
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司令官の栗林中将がよかった。いかにアメリカ暮しをしたことがあるにせよ合理精神の持ち主で、中将という非常に高い地位にありながら威張らず穏やかな話し方と物腰の真の紳士だった。非国民的発言をしたとして、兵士に体罰を加えている下士官に中止を命じたりもする。実は彼は陸軍軍人なのだ。日本のドラマだと保守頑迷な軍人が陸軍で、海軍は開明的とのパターンになっているが、最終的には個人の質だろう。
軍人としての責務を果たすことに心を砕きながらも、残してきた家族を気遣うのは人間の情だろう。栗林中将に限らず、家族持ちで本土の家族を思わない者などいない。妊娠中の妻を残してこの島に来た若いパン屋の兵士は常に妻に手紙を書いている。
硫黄島で戦死した西中佐の名前程度は知っていた。オリンピック馬術で金メダルを取り、男爵家の当主でもありバロン西と社交界でもモテた人物だが、この島で壮絶な最期を遂げる。映画では負傷して足手纏いならないために銃で自決した設定になっているが、死の真相は不明だそうだ。メダリストならずとも多くの優れたスポーツ選手も戦死したことだろう。
硫黄島には既に戦闘機もなかったのだ。まずウンカのように飛来する米軍機の爆撃から始まり、艦隊が押し寄せる。戦闘機で大々的に空襲してから地上部隊を送り込むのは、イラク戦争も同じだ。武器も満足にない日本軍はこれでは地下に穴を掘ってのゲリラ戦に徹する他ない。血みどろの戦いが描かれるが、実際はもっと凄惨だったはずだ。米軍はトンネルを火炎放射器で焼き、ガス弾も使い、またはそのまま埋めたりもした。湾岸戦争時も米軍戦車に生き埋めにされた多くのイラク兵がいたという。さすがにアメリカ人監督は映したくないのだろう。
日本軍の捕虜になった若いアメリカ兵がいる。負傷した彼を人道的に扱ったのが西中佐。兵士の持っていた文書は実は母親からの手紙だった。サムという名のこの兵士も洞窟の中で息絶える。対照的に米軍の捕虜となった日本兵もいるが、彼らは米兵に射殺された。日本人捕虜を見張っているのが面倒臭いのが理由だ。米兵捕虜を虐待する日本兵がステレオタイプのハリウッド映画にしては珍しい。現代のイラクの例を見れば、英米共に捕虜虐待は珍しくもないが、捕虜を人道的に扱う米軍は神話である。
中学か高校の頃だったか、私は民放TV特集で硫黄島を見たことがある。島中至る所に迷路のようなトンネルが掘られており、よくぞ掘ったものだ、と感心したが、閉所恐怖症気味の私には、こんな狭い洞窟で苦しみながら亡くなった兵士たちの最後の思いはどのようなものだったのか、想像もつかない。
36日間に亘る硫黄島での戦いはまさに「地獄の戦場」が相応しい。この島で戦死した2万人以上の、大半は若き日本兵たちは死の前、頭に浮かべたのは何だったのか。平和な時代に生きる者が当時をあれこれ非難するのは容易い。ただ、少なくとも犠牲になられた同胞を鎮魂するのは、後世の人間の責務である。戦死した日本兵を祭るのは軍国主義云々を言う日本人の不心得者は、アジア諸国との友好を求めるつもりなのだろうが、実は日本人、アジア諸国(実際は中国、朝鮮)共に信頼されてないのに気付かぬお粗末さ。
映画「男たちの大和」の最後のナレーションは胸に残る。
「多くの方達が命を懸けて守った日本に、今私達は立っている」
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私は戦争映画が苦手なので見ないのですが、ネットによると保守派のイーストウッドがかつての敵国を「硫黄島」のように描けるとは不思議です。
栗林中将は子煩悩な人で子供さんに送った手紙の一部がウィキに掲載されていたので読みましたが、死が待っている戦場と言う体験をした事のない私は義務と愛情の間に立つ心境など耐えられないと思います。
>>こんな狭い洞窟で
以前行った自衛隊の広報センターに地下簡易司令室が作ってあり、見学者が入れるようになっていましたが、硫黄島より余程居住性が良い空間であろうはずなのに「こんな所に長居はとても無理」と言うのが私の感想でした。とても兵士にはなれません。
>>日本人の不心得者
いわゆる特アにとって彼らは「日本人」であることに変わりありませんが、なぜか彼らは自分達は例外で他の日本人を非難できると思っているのです。シナの掲示板曰く、「靖国神社に反対する日本人でも自分達(シナ人)の好意を日本人が求めるのは許さない」とありましたよ。それにシナは歴史的に罪人の墓を暴くのが習慣ですから、参拝だけでなく「靖国神社を破壊しろ」と言う可能性もあるのですが(シナネット小説で日本を占領したシナが靖国神社を破壊している話があります)、その時どうするんでしょうか。
何かと批判されるハリウッド映画ですが、自由な表現が保障されているのは素晴らしいと思います。
映画でも栗林中将は子供さんに、アメリカ駐在時代の絵手紙を描いているシーンが何度か映りました。私も戦争未体験者なので彼の心境は想像できませんが、幸福な時代を思い出して精神のバランスを取っていたのでしょうか。
自衛隊の広報センターに地下簡易司令室があったとは知りませんでした。もちろん東京ですよね?是非見たいものです。
日本人の不心得者などシナの提灯持ちだから、一緒に連中と靖国神社を破壊すると思いますね。その後利用価値もなくなり、シナに粛清されるかも。この手合いは反日シナ人より理解できない存在です。目前で自分の妻子を殺されてから目が覚めても遅すぎる。
英国人作家フレデリック・フォーサイス氏の小説『アヴェンジャー』に、こんな一節があります。
「連中は決して君たちアメリカ人を許さないよ。許されると期待しない方がいい。そのほうが失望しなくてすむからね。君の国アメリカは常に非難の対象となる…彼ら狂信者は鏡に見入り、そこに映っているものに怒りくるって吼えまくる。その怒りが憎悪となり、憎悪はターゲットを必要とする…憎悪に燃えているのは似非インテリだ。彼らが君たちを許すことは絶対ない。許せば自分を告発しなければならないからだ」
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/423c09ac758c1c6682b405e956f18d4d
これはアメリカとイスラム圏ばかりでなく、日本と特アとの関係にも全く当てはまります。
子供さんに書き送るほどですから随分楽しかったのでしょうね。ちょっと違いますが、向こうでは砂糖がふんだんに使えるのを見てショックだったそうです。そんな相手と戦争をしなければならないと言う立場もつらいですよ。
私が言って来たのは「陸上自衛隊広報センター」で、埼玉県の朝霞駐屯地にあります。下記がそのHPです(でも住所は練馬区)。
ttp://www.eae.jgsdf.go.jp/prcenter/index.html
アクセス
ttp://www.eae.jgsdf.go.jp/prcenter/guide.html
私が入った地下の司令室
ttp://www.eae.jgsdf.go.jp/prcenter/large/info_010.htm
この画面よりもっと暗い感じでした。
東京近辺じゃないと行きにくいですが、見学するのもいいと思います。私が見学に行った時は富士山の演習所での戦車試乗会とか、自衛隊ヘリ東京飛行の募集をしていました。
映画で栗林中将は子供さんにアメリカはとても自動車が多かったことを手紙に書いています。そして車を年間何百万台も生産する国力を知っているので、一般兵士とは違う苦悩は計り知れなかったでしょう。
自衛隊の広報センターの情報をありがとうございました!
やはり関東ではこのような施設が充実していますね。私は未だ未見ですが地元では、せいぜい松島基地でのブルーインパルス航空ショーくらいしか知りませんでした。戦車試乗会もあるとは意外です。一度くらい乗ってみたい。
私もこの前の連休で、DVDですが鑑賞しました。その感想は、かなりビミョーでした。海戦も詳しくないですが、激戦の陸戦のはずでしたが、、、。戦場は、かくもキレイなものだったのでしょうか。
西中佐のお話ですが、あり得ねー、とも思いました。何せ、水も食糧も不足している島に、馬なんて、、、。まさか、いざという時に、食糧にする、とも思えませんでしたが。牛肉も、屠殺後、一週間位はおかないと、臭くて食べられないようです。
また、陸軍に限らず、海軍にも堅物・頑迷な軍人は少なくないのですが。先の大戦に対しても、開戦反対派・賛成派(欧米派に、三国同盟派)、艦隊決戦、砲術・雷撃・航空などの専門の分野により、主義も主張も多種多様で。
mugiさんは閉所恐怖症かはわかりませんが、そうであれば、潜水艦はあり得ないでしょうね。私は、自称閉所恐怖症ではないのですが、汗臭く油臭い潜水艦はあり得ないかも。ただ、食事だけは優遇されていたのは、羨ましいかも。
(ただ、酒も○もできない軍艦乗りも大変でしょうね。)
こんなお馬鹿で、しょうまない私が生きているのも、先達のお陰ですね。
過去を否定するだけではなく、事実は事実、そうでないものはないと、見分ける力を養いたいものですね。
>>戦場は、かくもキレイなものだったのでしょうか。
>>何せ、水も食糧も不足している島に、馬なんて、、、。
私は映画館で見ましたが、これは全く気付きませんでした。セピア色の映像が美しいと思いましたが、仰るとおり戦場はきれいとは程遠かったはず。馬のエピソードもおかしいですね。
何やらドラマばかりか、教科書的にも先の大戦で日本は一枚岩のファシズム体制のイメージがすっかり根付いてますね。東條英機とヒトラーを同一視する者も少なくありません。
潜水艦では食事だけは優遇されていたのですか。それは知りませんでした。ステーキなど食卓に上ったのでしょうか?
PCトラブルでネットにまともに接続できませんでしたが、やっと接続できるようになりました。そしてネットなしで生活できない状況になってしまったと思い知った状態です。
うちの祖父は軍人ではありませんでしたが、ドイツ語が話せたので先の戦争ではドイツ行きの潜水艦に乗せられかけたそうです。幸い乗艦せずにすみましたが、乗っていたら今頃私はいなかったでしょう。生死は運次第です。
恐らく、mugiさんもMeも、軍隊経験もなければ、警察官経験もないものと思われます。
ところで、mugiさんは、レーションというモノをご存知でしょうか?私も、全く知識はないのですが、このような食事はどうでしょうか??
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/レーション
ttp://phototec.hp.infoseek.co.jp/zieitai.htm
ttp://10.studio-web.net/~phototec/ration/off2004.htm
旧海軍では、戦艦(大和等)から、潜水艦にいたるほとんどの艦で、ラムネ製造機はあったそうです。
また、陸軍に比べ、海軍の食事は優遇されたそうです(潜水艦もそうでしたが、保管できるスペース状、数週間で、生鮮食料は無くなったそうです。)
それは、現在の自衛隊でも同様のようで、金曜カレーなど、海自の方が、食料にも優遇されているようで。
(特に、現在の海自艦では、ステーキーもありえるかもしれませんね。海自艦では、死者も冷凍できる程の冷蔵庫も、内蔵しているようで。)
mugiさんは、カレーはお好みでしょうか??
一説によると、日本のカレーの元は海軍で、それも、シチューの元の、牛乳が腐る為の、代用品だったようで。
ま、ザパニーズ・カレーが邪道であったとしても、それが大好きな、ジャポネーゼも少なくないようで。
http://ja.wikipedia.org/wiki/カレー
カレーが嫌いな日本人はいないといいつつも、私はそうでしたが(父が大のカレー好きで、嫌という程、食べさせられた反動で、大嫌いでしたが)、今は大好きかも。
カレー、ラーメン、○○等、今の豊な食生活を堪能できるのも、先人のおかげでしょうし、敗戦国でありながら、かくも復興できた日本人を、尊敬・好きになれても、どうして、嫌いになれるのでしょうか??
PCトラブルとは大変でしたね。私も以前このブログに、ウイルス付きコメントが送られたことがありました。幸い某ウイルスソフトのお陰で問題になりませんでした。
昔、NHKで「ラスト・Uボート」という番組を放送してましたが、下手すれば、ドイツ語が出来る御祖父様は任務になっていたかも。
私の伯父も昭和20年7月まで出撃のための訓練を受けてました。まさに運で生死が別れます。
>こんばんは、Marsさん。
レーションなるものを初めて知りました。画像で見ると、何やら災害非常食とも似てますね。
美味しそうに見えないのは、野暮ったいパッケージやアルミ容器が良くないのかも。
戦闘糧食コンテストで、我が自衛隊が1位になったとは見事。ただし、粗食に耐える民族が世界を制するそうです。確かに古代ローマ(初めは質素)、モンゴル、大英帝国、現代アメリカ…料理に凝る民族はダメかも。
ところで、カンボジアPKOの際、自衛隊を妨害したのが確か“平和の舟”でしたね。
私もカレーは大好きです。タイ風のカレーもなかなか美味しいですね。日本のカレーは英国経由でもたらされたとか。
ザパニーズ・カレーなるものは初耳ですが、寄生虫付きキムチが入っているモノですか?? コワ〜
フランス新大統領サルコジのマネではないですが、「日本が気に入らないなら、出て行ってもらって構わない」。