8月半ばの特集で、「子どもの貧困」を取り上げた「NHKニュース7」。ネットでは大炎上となり、番組に出演した女子高生の正体を暴き立てるサイトが乱立する有様となった。9月になって河北新報でもこの騒動を2度に亘り紙面に取り上げ、いずれもNHK特集を全面擁護する内容だった。
実は私は件の「NHKニュース7」の特集は見ていない。新聞の番組欄でこの特集があるのは知っていたが、子供の6人に1人が貧困状態にあるという紹介があり、いかにも貧困子女の哀れな生活を強調するお涙頂戴の番組だろうと思って見なかった。番組を直接見なくとも、ネットではレビューもアップされているため、内容を概ね知ることが出来る。人気サイト「痛いニュース」は次の見出しで取り上げていた。
「親が貧乏でアニメ関連の専門学校への進学断念…貧困学生ら、貧乏の現状を訴える」（8月18日）
「NHK出演の超貧困女子高生、Twitter垢が発見され豪遊人生を満喫してる事が発覚」（8月19日）
「NHKに出演した貧困JKの姉と名乗る者が登場 「妹の物は全部私が買った」「家に行かないで」」（8月21日）
先ず件の女子高生の進学希望先がアニメ関連の専門学校だったことを知り、唖然とさせられた。やはりこの類の番組は見なくてよかったと感じたが、番組での少女の発言も驚く。
「みんなが当たり前にできることが自分だけできない。置いて行かれている。こんな自分が惨めだと思った」
「私はいちばん不幸だなと思った。夢を持っているのになんで目指せないんだろう」
そもそもアニメ業界は、ごく一部を除き食べるのがやっとの低賃金で知られ、専門学校を出た所で就職も難しい。コメントでもそれを指摘する意見が殆どだった。但し、次のコメントは意味深いものがある。
248: 名無しさん＠1周年 2016/08/18(木) 19:22:22.49 ID:p+mv7WMr0
本当になりたい奴はそんな事で諦めない
だが、貧困でPCを買ってもらえなかったはずの女子高生がツィッターをしていたことが発覚する。つまり、スマホは持っていたのだ。ならばPCは必要ない。さらにТVで貧困を訴えていた少女が、ネットでは散財を自慢していた。成りすましも珍しくないツィッターだが、TVで映っていたアニメキャラのイラスト画像と、Twitterで使われていたそれが全く同じだった。そしてТVでの仮名とツィッターのHNも同じ「うらら」。
実は番組で、モノが溢れすぎているうららさんの部屋を見て不審に思った視聴者も少なくなかったらしく、調べたネットユーザーがいたのだ。そしてツィッターのアカウントを突き止められ、本名や住所、通学先の高校名まで特定される始末。改めてネットの恐ろしさを感じたのは私だけではないはず。
記事を書くにあたり、この出来事を検索したら、「痛いニュース」よりも詳しく画像や情報を載せているサイトまでヒットした。これで「うらら」のツィッターは炎上、バッシングを受ける羽目になる。公共放送で貧困ぶりを強調していた少女が同じ映画を数回も鑑賞、千円以上もするランチを何度も食べていたのを知れば、違和感や怒りを覚えない人の方が珍しい。
元からネットユーザーの間ではメディア全般に対する不信が強く、またもNHKによる捏造・ヤラセか、と怒りに火を注ぐ結果となった。次のコメントに共感する人も多いだろう。
114: レインメーカー(庭)＠＼(^o^)／ 2016/08/19(金)11:27:00.08 ID:MjSl6QfX0
そもそも放送内容からしてツッコミどころ満載やん
「入学金50万の専門学校に入れない、なぜ貧困のせいで夢を諦めなければならないのか」
学費の問題で私立大学を諦める高校生は山程いるわ
308: ダイビングヘッドバット(茸)＠＼(^o^)／ 2016/08/19(金)11:43:08.72 ID:G6rLsuxv0
マスコミの報道ってまず自分達のストーリーやイメージありきだというのがよくわかる
その②に続く
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