トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

イスラム珍派 その一

2012-02-11 20:41:19 | マスコミ、ネット

 昔、1年ほど2ちゃんねるをしていたことがあり、その世界史板、殊に中東史関連スレッドには「イスラム珍派」と呼ばれる者が常駐していた。イスラム珍派とはとかく親イスラムで、たとえ原理主義者でも闇雲にムスリムを庇い、欧米特に反米主義が強い者への造語である。ならば、こよなくイスラムを愛し、さぞイスラムの歴史や文化に通じていると思いきや、その知識たるや高校世界史の水準も危うい連中だった。さらにアフガンやイラク、パレスチナでの米軍やイスラエルは非難しても、決してウイグルチェチェンでの惨状は言及しない特徴があった。

 イスラム珍派がイスラムを讃えるのは「イスラムは寛容」の一言に尽きる。アンチ・イスラム側の様々な実例や史実を挙げた批判に対し、バカの一つ覚えの見本さながら「イスラムは寛容」を繰り返し、コーランや史実を提示しての具体的な反論は出来ない有様。書込みからはその者の教養や性格、社会観さえも浮かび上がるものだが、イスラムに関する知識のお粗末さをアンチ・イスラム側に見透かされる有様。皮肉なことにイスラムに批判的な者の方が、総じてイスラムについて詳しかった。

 そもそも歴史についての論争ならば、史料文献を挙げて反論するのが筋なのだが、イスラム珍派はそれもせず、絶えず米軍の無差別爆撃やらイスラエルの蛮行、果ては新大陸の原住民虐殺といったすり替え話を繰り返すばかり。私もイスラム批判側だったので、試に 「貴方はイスラムは寛容というが、コーランのどの箇所に感銘した?」と聞いたことがある。イスラム珍派が回答しなかったのは書くまでもない。
 珍派はよほど悔しかったのか、翌日イスラムに関するサイトを貼付しただけでなく、その内容をそのままコピペしていた。そのため軽く1人で百以上の書込みを重ねることになったが、自分はイスラムに精通している!と証明したかったのだろう。だが、書込みを見たアンチが内容について質問したら、これまた答えられない始末。要するに珍派はサイトをロクに読んでいなかったということ。

 イスラム珍派の反論の特徴に品性の欠片もないレッテル貼りがある。イスラム批判者は珍米、米帝のポチ、(キリストの)幕屋…などと罵倒、己の無教養を棚に上げ、素人、浅学、無知と挑発。当然アンチ側もキツい言葉を返し、2ちゃん特有の荒れたスレッドとなる。
 確かにアンチにも幕屋らしき怪しげな者がいたが、本物の親イスラムならばイスラム事情にある程度通じているだろうし、中東はもちろんウイグルやチェチェンでのムスリム弾圧にも憤慨するはずだ。イスラム珍派は親イスラムを装っているだけであり、反米の口実に擁護のフリをしていたにすぎない。当然アンチからは珍派、ブサヨと謗られていた。イスラム珍派の正体が明快に表れている書込みがあり、以下はその例。

612 名前:世界@名無史さん :04/04/28 21:08
パレスチナはユダヤが帰る以前から本来の住民でありこれは正しい闘争だ。チェチェンはロシアをソビエトが打倒した後にカフカス諸国がソビエトの理念に共感し連邦の一員となった。
世界を再度革命の理念の元に統一するためにはチェチェンの1つや2つたいしたことではない
労働者よ!血と涙を流すのを恐れてはならない。帝国主義と宗教はアヘンそのものである。友や愛人の屍を乗り越え万里をかけてこそ革命は達成されるのだ!
[世界史板]イスラムに文句つける不逞の輩と歴史について

 掛け声だけは勇ましいが、ネトウヨ同様ブサヨもインドア派であり、盛んに2ちゃんに書込みしていたから、他のねらーからも引きこもりと見られていた。共産主義、反米を唱えても、実際は資本主義世界の快適なライフスタイルを捨てられるはずもなく、労働者などまやかしの スローガンなのだ。己自身は血と涙は一滴も流さず、資本主義社会に寄生する他生きられない輩だろう。
その二に続く

◆関連記事:「チェチェン
  「ロシアとトルキスタン

よろしかったら、クリックお願いします
     にほんブログ村 歴史ブログへ

ジャンル:
ウェブログ
キーワード
パレスチナ 資本主義社会 トルキスタン 引きこもり 無差別爆撃 原理主義者 2ちゃんねる
コメント (0) |  トラックバック (0) |  この記事についてブログを書く
Messenger この記事をはてなブックマークに追加 mixiチェック シェア
« 小説に見る英仏の... | トップ | イスラム珍派 その二 »

コメント

コメントはありません。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。
下記数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。この数字を読み取っていただくことで自動化されたプログラムによる投稿でないことを確認させていただいております。
数字4桁

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。

あわせて読む