盤上の悪魔

囲碁、哲学(人間原理、相対主義、プラグマティズムとか)、ラノベなんかを中心にしてます。

プロ野球選手と終末論法

2017年05月17日 23時23分19秒 | 人間原理
旅行で小さな島に行ったときに、ここで生まれ育ったらどんな感じなんだろうか、と思ったことはないだろうか。

実際にそこに人が住んでいる以上、子供も生まれるし、小さな島が生まれ故郷だという人がいることは間違いない。

しかし、人口の大半は面積ではごくわずかな都市部に集中しており、島に住む人間の割合はごくわずかであり、たまたま自分が島に生まれる可能性は相当低い。


我々が生まれ育った家の窓から外を眺めた時、ほとんどの場合退屈な都市部の住宅街の景色が見えるだろう。

自分の生家から島の景色が見える可能性は非常に低いように思われる。


また、子供の頃、自分に凄い才能があって、ノーベル賞を受賞したり、スポーツでスター選手に慣れたらどんな気分だろうと想像したことは誰にでもあるのではないだろうか。

しかし、毎年5万人ほどの学生が高校で野球部に入るが、プロ野球12球団の一軍選手は360人ほど、10年以上トップ選手として活躍できるのはまさに一握り、一学年に数名いればいい方だろう。

確率的には1万分の1を下回るレベルであり、もし自分にスター選手になれる素質があったとしたら、かなりありそうもない偶然が起きたことになる。


仮に、1万人に一人しか当たらないという触れ込みのくじを引いて、当たってしまったとしたらどうだろうか。

自分に非常な幸運が訪れたと思う人もいるかもしれないが、1万人に一人というのは嘘で、実際にはほとんどが当たりくじなのではないか、と疑うのが自然だろう。


同様に、もし観測者が自分の事を観測して、プロ野球のスター選手であることに気づいたとしたら、非常な幸運が訪れたと考える前に、プロ野球のスター選手になれる確率は1万分の一よりもはるかに高い、という仮説を、(少なくとも特に何の才能もない凡人だった場合よりは)真剣に検討する必要があるだろう。


この考え方を人類滅亡に応用したのが終末論法だ。
ジャンル:
科学
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