癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ


待ちに待った「虐殺器官」が公開

2017-01-30 16:19:12 | 伊藤計劃
2015年に公開が予定されていた
伊藤計劃さん原作のアニメ映画「虐殺器官」
制作会社の倒産などのアクシデントで伸び伸びになっていたのだが
スタッフの人たちの、執念ともいえる努力で完成し
今週2月3日(金)から公開されます。

はたして自分が生きているうちに観られるのだろうかと
去年はずいぶんハラハラしていましたが
無事に公開されることになって、こんなに嬉しいことはありません。
また「虐殺器官」の公開を記念して
早川書房さんが「ディストピア小説フェア」というのを企画され
全国の書店で展開されていて、キャッチコピーは「絶望を生きろ」だそうです。
ちなみにディストピアとは、ユートピア(理想郷)の反対の社会を意味する言葉。
フェアに参加している作品は
「虐殺器官」「ハーモニー」(伊藤計劃)
「動物農場」「一九八四年」(ジョージ・オーウェル)
「私を離さないで」(カズオ・イシグロ)
「高い塔の男」(フィリップ・K・ディック)
「華氏451度」(レイ・ブラッドベリ)など10点だそうです。

最近アメリカのアマゾンで「一九八四年」が
売り上げの一位になったというニュースが流れました。
1949年に発表されたこの小説は
全体主義による超管理社会の恐怖を描いたSF小説ですが
トランプさんの大統領就任と最近のアメリカの状況から
この小説を連想した人が多かったということなのでしょう。

それまでずっと読んできた社会派系の小説に限界を感じていた時期に出会ったのが
伊藤計劃さんの小説でした。
「虐殺器官」を読んで、こんな小説を書けるのはどんな人なんだろうと興味がわいて
伊藤さんのブログ「第弐位相」と「spooktale」を読み
映画、本、音楽、ゲームを始め、サブカルチャーと呼ばれる文化全般への
造詣の深さと、それらに対する優れた分析力、そして確かな文章力に驚きました。

「一九八四年」も「動物農場」も
ウィリアム・ギブスンの「ニュー・ロマンサー」やブルース・スターリングの小説も
私がまだ観たことがなかったたくさんの映画も、全部伊藤さんに教えてもらいました。
そして、現実の世界に対する逆説的な警告を表現するのにはSFという形が最適で
「今私たちの目の前にある世界」の「その先」を描くことができるのは
SFを置いて他にはないと思うようになりました。

「これがわたし
 これがわたしというフィクション
 わたしはあなたの体に宿りたい
 あなたの口によって更に他者に語り継がれたい」

人の命は有限で、だから人が生きたという証は
その人の魂や生き方に触れて共感した誰かが
その魂を語り継いでいくことにあるのでしょう。
少しでも多くの、特に若い人たちが、伊藤さんの作品に触れて
その世界観や、背景にある多くの面白い小説や映画にも触れて
「世の中にこんなに面白いものがあるんだったら
生きてるのもそんなに捨てたもんじゃない」と思ってくれたら
にわかSFファンで、伊藤さんについて
あれこれ書くのもおこがましいような私が
こうして一生懸命伊藤計劃さんをプッシュする意味もあろうかと思えるのです。


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2 コメント

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間に合ってよかったです (があこ)
2017-01-31 08:05:32
でも、記事のタイトルが
待ちに待った虐殺・・・って
最初ドッキリしましたよ


驚かせてしまって (りょう)
2017-01-31 14:45:52
があこさん
コメントありがとうございます!

完全に自分の趣味に走ったブログで
驚かせてしまってすみません(笑)
一度制作中止になった時は
もうどうしようと思ったもので。

残念ながら、もう伊藤さんの新作が
読めることはありません。
なので、こうして話題になるチャンスに
一人でも興味を持ってくれる人を増やしたいです。
でも、やっぱりタイトルからして
すでに万人向きじゃないですものね(笑)

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