亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金の推力もここまでなら目先、三尊天井形成

2017年08月04日 23時49分58秒 | 金市場
さて注目の7月の米雇用統計。NFP(非農業部門就業者数)は前月比20万9000人の増加に。市場予想は18万人の増加。失業率は0.1ポイント下がって4.3%に。市場予想も同じ。市場の関心の高い平均時給は26.36ドルで、前月比で0.09ドル増え昨年10月以来の増加幅となるも、前年比では+2.5%と、これまでと同じ緩やかなペースに変わりはなかった。

この結果を受けて、米長期金利は上昇し、ドルは買われる中で金が大きく反応し前日比で10ドル超下げているのだが、それほどの結果か?とやや疑問。

確かに就業者増加数は20万人を突破したのは、今年の2月以来のことで、5月、6月分もそれぞれ+14万5000人、+23万1000人に上方修正されたが、それだけ。

金が10ドル超も下押す内容とも思えないが、この発表をきっかけにここまでの上昇に対する、益出し売りを活発化ということか。ここ2日ばかり、10ドル超ザラバで下げては引けで戻しているので、終りを見ないと何とも言えないが、今回の戻りはまずは一段落ということになりそうな雲行きではある。そうなると当初から想定されたシナリオのひとつである三尊天井ということになる。

ところが今の市場環境は、モラー特別検察官が、ロシアゲートに関連し、捜査をさらに本格化していることが判明しており、着々とトランプの外堀を埋めているような印象ゆえに、引き続き政治リスクは金のサポート要因となりそうだ。

日本時間の明日早朝に発表されるCFTCのデータで、どれだけショートが減っているかが見もの。重量換算で100トン程は減っていそうだが、どうなったか。



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